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演技コラム②『Why?を掘り下げる』
お疲れ様です。
脚本が少し書け始めたのでえらいです、西村です。
ワークショップ結構埋まってきました。ありがとうございます。
— Prelude (@prelude_gekidan) April 1, 2024
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ということで2つ目です
今回のテーマは『役を掘り下げる』です。
皆さん役作りとかしますよね。
何するんですか?(火の玉ストレート)
![](https://assets.st-note.com/img/1713064450474-yR5wrPpkYF.png?width=800)
昔、僕はお芝居の養成所に行ってたときにプロフィールを作れって言われてて、
「この役はこの大学を出て、趣味はこれで、こういう性格で」
とかって言葉で色々説明できる状態にしてました。
これ、演技する上でお客さんに伝わったこと多分ないんじゃないかなあと…
個人的な意見ではありますが、
役作りをするときに必要なことが2つあると思っていて
・Why?の掘り下げ
・相手役(周りの役)との関係値の具体化
この2つです。
詳しく書いてると長くなるので今回は前者のみにしぼって書きます。
相手役うんぬんはまた次回以降。
役ってセリフ喋ったり行動したりするじゃないですか。
Whyが僕はすごく大事だと思っていて、
基本的には役がとっている言動の根幹には「目的」があるはずなんですね
で、その目的を掘るところまではできる人多いんですけど
その「目的」に対してもWhy?を具体的に掘れている役者は少なく感じています。
逆に掘れてる役者は情報量が多く見えます。
![](https://assets.st-note.com/img/1713064963610-hAGskqUN7h.png)
情報量が多い役者=お客さんにとって魅力的な役者
具体例
第9回本公演『染明色』より
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澪「…ディスコ中見せて」
舞夏「え?」
澪「見せてって」
舞夏「…」
澪「見せれんの?」
舞夏「…(携帯を渡す)」
澪「は?男やん。男と電話してるやん。まってマジできもい」
舞夏「違うってそれ。そういうアレじゃないから」
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行動としては
澪は舞夏を問い詰めてますよね。
理由(目的)は「関係をはっきりさせたい」とか「否定して安心させてほしい」
とか前後の文脈で色々考えられますが、
じゃあそうする理由は?
①「恋人が唯一自分を肯定してくれる存在だから」
②「他に気になる人もいるから、舞夏が無理ならそっちに乗り換えたい」
③「仕事でイライラしてて単に感情のはけ口として舞夏にぶつかっている」
①②③どれだったとしても、
セリフの喋り方、振る舞い方が変わってくるような気がします。
これは台本全体を読んで判断することですが、
少し掘り下げがいがあるので今回は①で
「唯一自分を肯定してくれる」というのは裏を返せば
「この人がいなくなると自分を肯定してくれる人はいなくなる」という事です。
それを嫌がるということは、生きていく上で澪は自らの存在を他者に依存している割合が高いことになります。自己肯定が高い人は他者からの肯定がなくても生きていけるので。もちろん100-0ではないですけど。
ということは澪は「自己肯定が低い」=「他者の評価を気にする」ので
「他の人の顔色を伺って生きる」or「他の人に弱い存在だと思われないように逆に人前で強く振る舞う」
ここくらいまで掘り下げてようやくアクトに反映される気がします。
では「自己肯定が低い」理由は? さらにWhy?です
例えば、
澪自身が同性愛者で社会から見たら
「普通じゃない人」と見られていると自分で認識しているから。
実際は今の世の中は多様性を受け入れていこうという流れではありますが、
当の本人の自覚として、「しっかり受け入れられている」という認識を持つのは
いわゆる少数派の人からしたら、かなりハードルの高い事だと思います。
ではなぜ「同性愛」になったのか。さらにWhy?です
過去のトラウマや家族関係(男兄弟との不仲等)
自分なら何が納得して想起しやすいかを考えるわけです
大事なのは
「役の動機を自分の動機にしてしまう」
ことです。
![](https://assets.st-note.com/img/1713066483952-I1u1V5klrl.png?width=800)
でも、好きな異性のためだったら頑張れるのか、
理想のインフルエンサーの見た目に近づくためなら頑張れるのか
人によって納得できる理由は違う。
自分だったら身の回りの事柄で何が該当するのか
それはどれくらいのレベルで腹が立つことなのか、不安になることなのか
具体的に想像できることがすごく大切だと思います。
自分で納得してそのセリフを吐くのが大事なので。
それがいわゆる「セリフがその役者のものになっている」状態です。
が、ここで一つ難しいのは
「役と役者自身の考えや思想が離れている」場合ですね
例えば、普通に男性が恋愛対象の役者に対して
この役は男性嫌いで女性に対して性的な魅力を感じるので
そうやってください。
と一言で言っても割と難しい気がするんですよね。
自分と役の根本的な「捉え方」が離れていると
本心からその役の言動に納得できないから。
ここで僕自身がよく使っているのは
「置き換え」という考え方なんですが、
長くなるので次回…にしようかなと。
急におしまい。
ようやくあったかくなってきましたね。
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