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2022東京成年国体

去年の冬、情熱が消えかけてサッカーを辞めようとしていた。数ヶ月まともにボールを蹴らなかったし、その時は全てが嫌になっていた。それから色々あり、今年の春頃からまた蹴ることに決めた。そんな自分で良いのかは分からなかったがチームキャプテンもそのまま継続して今シーズンが始まった。

そんななか東京都国体選考会の話をもらった。現役でプレーはしていたもののプロを引退してから時間が経つし、コンディションも上がってないし、行くか迷ったがチャレンジすることに決めた。決めたからにはコミットしようと、もう一度身体を作り直した。

国体には神奈川県代表として、大学生の頃に選ばれている。そこで自分のサッカー人生は大きく変わった。国体に選ばれたことで社会人の選手、スタッフと出会い共にプレーをすることで世界が広がった。あの時の経験がなければ海外挑戦はしていなかったかもしれない。

今回話をもらった時、今度は返す番だなと感じた。実際に今年の東京都代表は大学生や若手メンバーが多かったし、歳上の社会人としてそんな意識を持って取り組んだ。取り組んだといっても上手くできるタイプではないから、まずはピッチ上で表現ができるようトレーニングや日常生活などできることは全てやった。

選考会を通過していくにつれコンディションも上がってきた。最終エントリーメンバーに選ばれて福島県のJビレッジで事前合宿も行った。久々に全てをサッカーに費やして仲間と過ごす時間が楽しくて、また一つサッカーを好きになった。福島まで応援に駆け付けてくれる仲間もいた。

そして試合当日、会場は駒沢陸上競技場。近くでサッカースクールをやっていることもあり教え子や仲間など、本当にたくさんの人が応援に来てくれた。怪我をして日本に帰ってきて、サッカーを辞めようとしていた自分が再びこういう舞台でプレーできることが嬉しかったし、感謝の気持ちで一杯だった。

結果は山梨県代表に0-1で負けて初戦敗退。自分も試合中のアクシデントにより負傷交代。この結果により東京都代表チームは解散。本当に悔しかったし、少しでも長くこのチームでプレーをしたかった。スタッフや仲間のお陰で本当に良いチームを作り上げられたと思う。だからこそ勝負の世界、結果で示さなければいけなかった。

悔しさはたくさんあるけど今回の国体で得たものもまた大きかった。大切な仲間と出会えたこと、サッカーを通じて伝えたいことが明確になったこと、応援してくれるたくさんの人がいてくれたこと、そしてサッカーは夢と感動を与えてくれるスポーツだと改めて気付かされた。

自分は左膝内側側副靱帯損傷の怪我を負い、数ヶ月ピッチから離れることになった。今シーズンはもう間に合わないかもしれない。それでもまたピッチに戻ろうと思う。新たなチャレンジをする為ならどんなにキツいリハビリも、長く地道な道のりも頑張れる。情熱がある限り走り続けようと思う。

Peace Tokyo #2

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