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Teenage Dream

6月17日、自分の誕生日に新曲"Teenage Dream"をリリースしました。

CDデビュー15周年ということで、自分のルーツを改めて曲にしたいなと考えていたところに、渋谷VUENOSの閉店のニュースが飛び込んできたりして、街の景色は時と共に移り変わってしまうけれど、自分がみてきた風景はこうして曲として残しておこうとリリックを書きました。

自分がHIPHOPに出会い、どっぷりハマってしまった90年代後半。同じ高校に二人くらいしかいなかったHIPHOPの話ができる友達と情報交換、深夜のRADIO、雑誌。とにかく手に入れられる情報をかき集め。休日は町田のDisk Unionで試聴機とにらめっこ。

初めて行った渋谷の宇田川町では、DMRは見つけられたのにマンハッタンレコードは見つけられなかった。あんなに近いのに、、、、、

ジャケットの写真は、大学にはいりたての頃。校則の厳しかった高校生活から開放されて、完全に羽を伸ばしてます。

僕らがクラブでライブし始めたころは、まだオリジナルトラックでライブすることはほぼなく、すでに発売されているレコードのインストに自分の曲を書いてそれでライブをしていました。オリジナルトラックで曲ができるようになるのは、ずいぶん経ってからだったような。それだってCDプレーヤーなどをミキサーに直つなぎして音を出しているので、間が悪いと曲前に"ピッ"という再生音がクラブに流れてしまうこともあったり、試行錯誤の連続でした。ライブするたびに、集客ノルマが達成できずに赤字を支払い、クラブ明け恒例の朝マックやサイゼリアでの反省会。

雑誌に載っているような華やかなHIPHOPライフでは全くなかったけれど、あの時描いていたビジョンを今も追いかけられていると思うと、もっと近道はたくさんあったかもしれないけれど、経験することに無駄なことはないのだなと。

[Teenage Dream]

It’s 1998
やり方は なんにもわからない
けど夢は見るだけじゃ叶わない
憧れたradioや深夜のTV
MTVで「俺はKing of rock」

その全てが新鮮 大げさでなく変わってく人生
小さい 俺の学校や地元 塾にいた my friends
よりも刺激的な世界線

オーバーサイズにショックウェーブ ゲスパンに ウィンブレ
小さなヘッドホンで読み込む ブックレット
感じる他にない充実感
俺を強くしてくれるmusicが

でも現実は程遠いnotoriou
俺もいつかはってまた性懲りなく
思いつくだけのライムをノートに書く
それが今じゃ生きてきた証拠になる


あの日の夢を talkin' about
色あせないで comin' back

あの日見た夢の続き描く今日も
Overnight
Teenage dream

感じてた 理想と現実のギャップ
いつまでも似合わないニューエラ キャップ
人のいないクラブで毎回一緒
どこまで行ったって はみ出しもん

でも そこで最高の仲間ができた
音楽で繋がる仲間できた
宇田川で回す視聴機
オリジナルトラックが何よりも貴重品

これは雑誌にゃ乗らなかった 後日談
粘るいくらでもサイゼのドリンクバー
毎日 愚痴こぼす暇もないよ
ノルマの赤字分 深夜のバイト

何にもできないのに目輝いて
今じゃ笑えるような ネタばかりで
VUENOSでライブって 聞けば当分
嫌なことなんてもう忘れちまうさ

何にもないのに全てがあった
金じゃ買えないような想いがあった
少しの成功で 思い上がった
歌も歌えないような 音痴なラッパー

配信もねー YouTubeもねー
けどあるもんさえあれば万事OK
それが今も変わらない スローガン
俺がいつでも俺のスポンサー



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