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最初の哲学者

ミレトスのタレス(紀元前624〜516年ごろ)は最初の哲学者と言われる。それはソクラテスよりももっと前の時代。
ミレトスは、トルコの海岸沿いの町の名前で、タレスはここで生まれたらしい。
「万物は水からできている」という名言を残したことで有名です。
なぜ、最初なのか?それは論理的に(合っているかどうかは別として)考えるという作業をして、筋道をたてて考えた最初の記録の人だからです。

それまでも紀元前800年ぐらいにできたインドの「ウパニシャッド」では宇宙の形成(ブラフマンとアートマン)を梵我一如と考えたけれど、論理的ではなかった。
タレスは「宇宙の基礎となる物質は何か?」という問いを立てて、その物質の条件を(例えば生命に不可欠である)考察したのです(論理的に考えた)。だから最初の哲学者なのですね。
それまでは、事物や出来事の原因を神様の気まぐれで説明してきたのだけれど、タレスは合理的な答えを出そうとした。その意味で哲学の最初でもあるし、科学の最初でもある。

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