あれから1年。

自分が太鼓を置いてから約1年。
いろいろと環境も変わり、一時はユースやジュニアユースの応援から離れた時期もあったけど、最近ではカイシャを叩いてメインのサポートという立場で自分としては再びユースやジュニアユースの現場に顔を出すことも増えてきた。

正直最初は自分で打ったピリオドなだけに、再び現場で応援に関わっていくことに対して抵抗がすごくあった。
自分で決めて、去年の卒業生も含めて、フォロワーの方々も多くのお疲れさまを頂いて、どの面下げて帰ってくるんだっていうことが引っかかってしょうがなかった。

それでもたまに行った試合で苦しむユースのサッカーを見たり、俺が顔出したことを喜んでくれる人が少なからずいて、仲間も仲間でその俺のクソダサいところに何も言わないで受け入れてくれた。

この状況で、自分の選択が果たして本当に正しいのだろうか自問自答することが増えた。

なにより、「ダサくたっていいじゃん。そもそもケンツァダサいし!」なんて厳しくも愛のある言葉をもらったことでだいぶ自分に正直に進もうと決意することができた。

一歩引いた立場で、俯瞰で見れるようになるといろいろと見えてくるところがある。

結局最後まで自分が走り続けたことで、しっかりと若手を育ててあげることができず、彼らが自分たちの力で力をつけることをサポートしてあげることができなかったし、今まで培ってきた経験や、術を共有してあげることができなかったことが、現場から離れて改めて痛感した部分。

なんでアカデミーの応援を始めたの?
なんでアカデミーの応援が大事なの?
どうやったら選手たちが受け入れてくれるの?
どうやったらもっと多くの人たちを巻き込むことができるの?
そもそも応援のチカラって何?

俺の考え方が全て正しいわけじゃないし、もちろん皆それぞれの考え方があって、何が正解なのかはわからない。
だけど、少なくとも10年以上をかけて築いてきたこと、積み上げてきた歴史と経験、一緒に戦った仲間や選手たちがいて、今のエスパルスアカデミーの応援があることをしっかりと若手たちには伝えて、新たな道を開いていってもらわないとならない。

今まで自分がやらなければならないことは少なくとも試合中の応援をどうやって次の世代に引き継いでいくか、ということしか考えていなかった。
だから、その目線でしかサポーターの【見込】がある、ないということを意識していなかった。

今シーズン自分が現場から離れることで、一番わかったことは現場の試合以外のところで清水ユースの情報に触れることの想像以上の情報量だった。

サポートの仕方ということは現場で声を出すことだけではないということは昔から自分の中では大切にしてきたことだったのに、自分の目線で考えたときにはまずは声、応援ということしか考えていなかったことに時間をかけて気づかされた。

昔とは違い、SNSで多くの情報が共有される今、多くの露出が多くの人の興味に繋がる。
多くの興味関心は、まず前提として多くの認知の上に成り立つ。
認知を得て、興味関心を集めることができれば、そこからコンバージョンに繋げるチャンスができる。

今でこそホームでは地元のサポーターが試合に来てくれて、関東アウェイには関東サポの方々が来てくれて、それなりのサポートが成り立つことができるようになってきた。
サポーターの数がここまで増えてきたのは、クラブの地道な努力と結果、サッカー自体の魅力で徐々に増えていったということだと考えている。

ここまで来るまで多くの時間を要したのは、やはり今まで応援をしてきた自分たちの閉塞感が招いたことにあることは間違いなくて、今仲間となり一緒にユースのことを真剣に考えるサポーターが増えたことは絶対に大事にしなければならない大切な存在だということをしっかりと考えていかなければならない。

今この状況を作り出せていることは、若手たちのSNSでの貢献力が本当に強くて、それが間接的には選手たちへの力となりうるはず。
彼ら彼女らがこれから先のエスパルスアカデミーを支えていく大切な存在なるということを徐々に自覚とともに歩み始めている。

まだまだ歩み始めたばかりで、右か左かも迷うことが多いかもしれないけど、なにより大切な勢いと行動力がある。
バイタリティーがあれば、大丈夫。
あとは大人がしっかりとマネージメントと責任を持ってあげることで成長を促してあげたい。

2019清水ユースの試合はあと3試合。
自分がピリオドを打って、大切なことに気付くまで約1年かかったけれど、やっと次のステップに進む自分のやらなければならない大切なこと、自分の立場だからできることを明確にすることができた。

Jヴィレッジに帰り、あの刺激しかない場所で、改めて自分自身のやらなきゃならないことが自分の中で整理することができた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?