本社へのWMSの導入

もう一度言うとWMSはウェアハウスマネジメントシステムで、倉庫管理システムである。豊見城センター開業から導入されており、この9月末に本社にも同じシステムを流用して導入することになります。9月末に棚卸をして、その数値をWMSに叩き込んで、棚卸翌日から全面的WMSによる物流業務が開始される。
豊見城センターはイオンさん専用センターなので、物量はとても多いが得意先は一社のみで、つまり業務オペレーションも1種類しかない(とはいえいろいろあるけど)、また新規立ち上げ倉庫だから商品の並べ方や業務フローをゼロから組み立てられるという点で、WMSとかいう謎の概念を新たに持ち込むには比較的適したケースであったと考えられる。豊見城で練習してノウハウを積んで、いよいよ本丸の、伏魔殿に導入するということである。

倉庫は入荷と出荷に尽きる。入荷するってことは届くということ、届くということは”発注”しとるわけで、入荷する際に商品をハンディでピッってやりますと、発注したデータ=入荷予定データと照合されて、システムが入荷を許可してくれる。許可された商品は原則置き場所(ロケーション)が指定される。システムが指定してくる。正しい場所に置く。とりあえずこれで入荷できた。
次に出荷では、受発注センターが受けたお客さんからのたくさんの注文がデータ化される。そのデータに基づいてピッキングしますが、ピッキングの前に、WMS上の在庫データと注文内容を照合して、「ある」「ない」を自動で判断してくれる。「ある」ならピッキングする。「ない」ならピッキングしない。というか「ない」場合ピッキングの指示が出ないから「あったのかなかったのか」すらピッカーは意識しない。あるのかないのか、WMS上の在庫データのみが真実になる。事実と異なっても、WMS上のデータが真実。真実はいつもひとつではないということになる。パラレルワールド?
だから在庫がズレないように、絶対に、WMSのことよくわからんやつは物流オペレーション触るべきでないし分からないなら学ばねばならないし、センターの社員以外は倉庫に立ち入るべきではないし物を触らん方がいい。だからやっぱりセンターの責任が重いよなぁ。

沖縄県産業振興公社発行の冊子で、2009年春号とのこと。ほんと亡くなる直前であるが、こういっちゃなんだが良いこと言っとる。「見るべきはマーケットで、マーケットが求める付加価値をどう生み出すかという競争をしている」かっこいい。「私は根底からの競争人間ですからね」とかね、そうですなぁという感じです。
それと、これ取材した記者の方は相当優秀だと思う。
時代としては15年前なので現在と状況は大きく違うものの通底するものは変わらないか。まぁ私は統廃合推進論者ですけどね。小規模は小規模で(オーナー変わるかもしれないけど)残りやすいからそれは別なんだけど。

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