n路盤全滅問題

筆者の趣味のひとつに囲碁があるのだが、今まであまり文章で書いたことがなかった。せっかくnoteがあるので、こちらを活用してたまには何か書いてみよう。

囲碁に関して、そのパズル的側面はあまり語られてこなかったように思う。筆者がちょっと考えているのは、以下のような問題だ。

”n路盤に、黒石をいくつか配置する。ここに入ってきた白石を全滅させるためには、黒石を最初に最低いくつ置けばよいか”

たとえば5路盤の場合、最初に盤の中央(天元)に黒石を置いておけば、白はどこに打っても生きられない。5路盤では、黒石1個で十分ということになる。これはごく簡単だ。

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では6路盤ではどうか。最初に黒石を1個だけ置いておくだけでは、白に三々入り(?)されて、これはあっさり生きられる(下図)。つまり6路盤で白を全滅させるためには、最初に黒2子を配置する必要がある。

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7路盤ではどうだろう。これは対角の三々に2つ黒石を配置しておけば、白に侵入されても討ち取れそうだ。というわけで、7路盤の最少置き石も2子ということになる。

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8路盤あたりから難しくなってくる。黒が対角の三々に2子配置すると、白から空き隅に1と入られ、さらに白3などと暴れられると、筆者の棋力ではちょっと殺せそうにない。

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では3子置くとなると、どういう配置がよいか。たとえば下のように三角形に配置すれば、どうにか取れそうに思える。ということで8路盤では3子が最少……とヘボの筆者は思うが、もっと強い方のご意見も伺いたいところ。

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9路に3子ではどうか。一番有力そうなのは下図のような二等辺三角形型の配置だが、たとえば白1から3と入られて、これは生きそうである。9路なら、三々4ヶ所に配置しておかねばならないと思う。もし3子で白を全滅できる初期配置及び攻め手を思いついた方は、ご教示下さい。

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さらに広くなって11路盤くらいになると、はっきりした結論は出せそうになくなる。三々4ヶ所+天元の5子の初期配置だと、筆者が試す分にはいい勝負になるが、さて殺し切れるものだろうか。

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13路で6子(三々×4+辺2ヶ所)だと、空いている辺に侵入されてなかなか捕まらない。8子置いて辺全部を埋めると全滅できそうなので、その中間の7子ではどうなるか。天元に配置するとかなりにらみが利き、うまくやれば全滅できそうだ(下図)。

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19路盤ではだいぶ昔、星目風鈴+鉄柱(17子)の中に白が入って生きられるか、大学囲碁部の仲間と試したことがある。腕が同じくらいだと、生きるか死ぬかなかなかいい勝負になる。下図のようにあちこちツケていって、何となく形を作っていくのが有力なようだ。

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もしこれより減らすなら、下のような配置の16子はどうだろうか。隅は、小ゲイマジマリよりも利きが少なく堅い、コスミジマリ(?)が有力ではと思う。白は天元にダイブして、辺の一間トビの頭にツケていくなどだろうか。一ヶ所でも生きれば勝ちだから、あちこち手を付けてかき回すと黒も手を焼くかもしれない。

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ということで、いろいろと配置を工夫してみる楽しみはあるし、シノギやサバキの練習にもなるので、ぜひお試しいただきたいと思う。近頃ウェブ上での囲碁イベントも流行っているので、強い方同士の勝負をライブで見られたら嬉しいところだ。

囲碁のパズル的なところについては、他にも考えたことがあるので、またいずれこちらで。

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