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murmuring note no.10

知覚不可能な極小の変化、予想を裏切る物質の脈動。ここから結論されるのは、もっとも物質的なものはイメージ(仮象)であるということだ。なぜなら、物自体と思わせるいかなるものも物自体ではないから。物自体は知覚以前に感覚できない。したがって、物自体に収斂する物質的現象はすべてイメージである。それが反復されてステレオタイプに頽落する前に、その透明な力を味わい尽くさなければならない。それを忠実に実践するのが、アートである。一回性が現代アートのアウラであるとは、まさにこのことである。

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