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21. DRIES VAN NOTTEN MEN'S SPRING-SUMMER 2024 コレクションレヴュー

DRIES VAN NOTTEN MEN'S SPRING-SUMMER 2024

今回のドリスは"崩されたエレガンス"がテーマ。
廃墟となった高層ビルの一室を使用した会場もまさにそのテーマを反映した物となっている。

崩されたエレガンスと言う事で、全てがキマッたエレガンスではなく、肩広のショルダーライン(張った物も下がっていく物もあり)、ウエストにシェイプを効かせ、裾に向かって流れていく長細いシルエット。
力強さがありながらも、優しく、柔らかい印象。
やはり象徴的なのはルック1、2だと思う。

ルック1、2

それ以外のルックも、ショルダーライン、スリーブの形やアーム等、様々変化をさせバランス取り、上記のような雰囲気を保っている。

ルック毎、プロポーションを変化させて、
力強さと柔らかさを表現。


そして、こちらも他ブランドにも見られたが、やはりセクシャリティの解放と言うべき、肌見せが様々な形で表現されていました。
ジャケットのVゾーンから覗く素肌、大きくU字に開いたノースリーブニット、そしてシアーのトップス。

様々な肌の見せた方でセクシャリティを表現。

シアートップスにトレンチをラップスカートにしたようなルック3が印象的でした!Vゾーンから見える素肌と包み込むラップスカートの対比がとても良かった。

ルック3は多様性を表現。

今回、色使いはドリスらしい深みのある色合いに、ミントグリーン、オレンジ等が春夏らしいアクセントになっていました。
しかし色の組み合わせが素晴らしい。

ドリスらしさ+春夏らしさ。

後、こちらもドリスらしいディテールで、シャツやショーツ等にスパンコールが使用されていました。


特にルック23、52 (写真8)の、着古し色褪せたダブルのジャケットにスパンコールショーツと言う、燻んだ物と輝く物の対比が実に良く、テーマらしいルックでした。

燻み+輝き

前回に続き、若い世代に向けたモダンなクラシックを表現していたドリス。
僕自身が10代の時も第一線で活躍されていて、30年近く経った今でもこうやってフレッシュな提案が出来る事が本当に頭が下がる。
FW2023も凄く良かったので、久しぶりにお店に足を運んでみたい。

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