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オリジナル小説①バツ1子持ちの悪役

 私は戦闘員である。しかも、悪の秘密結社の戦闘員なのだ。みなさんご存じの日曜朝に放送している戦隊ヒーローものの「あの」黒いタイツだ。加えてこれは企業秘密なんだが、彼らはれっきとした会社員である。毎週4回きっちりと戦隊ヒーローにキックを入れられてお金を貰っているのだ。そして、私は現在、バツ1のシングルファザーである。そんな私のある日の日常を紹介する。

 毎週5時起床。この時間に起きるということはみなさん待望の「あの」撮影に向かう時である。そう、戦隊ヒーローの撮影である。とはいえ、腹ごしらえにスタバへ直行。いつものコーヒーにサンドイッチ。この組み合わせは悪の秘密結社に入社して、この仕事を始めてからのルーティーンである。これが無ければれば一日は始まらない。あっ、そうそうあの黒いタイツはスタジオに来てから着替えるので、あれはあくまで仕事着である。そして、一息ついた後、満員電車に揺られて撮影場所へ向かうのであった。

雨のお恵みをいただければ、カナヅチが治るそう。