こじらせ鋼鉄魂とコントラバス ”RockOut!! #3”
去年の夏から初めたコントラバスの多重録音で一人でRockするyoutube企画 ”RockOut!!” 。先日やっと三作目を公開できました。毎回々々曲を書いて練習して録音、のちビデオ作成という流れなのけれど、ようやっと慣れてきたかなぁ。もう少し制作のテンポをあげて行きたいトコロ。
(上はこのシリーズのプレイリストです。お楽しみ頂ければ幸いです。)
ロック(っていうかヘビメタ)といえばギターソロ!という想いをぐ〜っと堪えて、今回は間奏部分にソロのパートの代わりにアンサンブルによるブリッジを入れてみた。
クラシック音楽に於いての「近代」の音楽みたいな和音の響きで、ロック(っていうかメタル)のグルーヴと混ぜ合わさったような感じでガシガシ行く様なモノっていうのをやってみたかった…というのがそもそものアイデア。書きながら修正してたら最終的にこうなった、と。
ソロパートじゃなくってこういうのも場面転換が出来て良いね。
というわけで和音の話…。
コントラバスを重奏で弾く場合、例えばピアノの右手の和音みたいにアレンジしちゃうと音が濁る…的な問題がある。そもそもコントラバスの音域はピアノの左手用に記譜されてるモノの1オクターブ下なので、高い音の楽器と同じ発想では出来ないのよねぇ。音の重ね方に工夫が必要。
ドとソみたいな単純な完全5度なら工夫は要らないけれど、テンションみたいなのを入れる場合、「余り音を密集させない」というのは基本的にあるとして、それと同時に「糊」みたいな役割をしてくれる様な音を入れると全体的に音同士が旨く交わると思う。その「糊」の役の音ってのはどちらの音にも親和性がある音を選べば良い、と。(もちろん、こう言うのをやらないのも一つの選択肢だよ。それはそれの味わいがあるしね。)
例えばドに9度上のレを重ねたい場合、ドの完全5度上であるソを入れる。そうするとレはソの完全5度でもあるわけだから全体として旨くまとまる。
他の例だと、ドに対して7度上のシを入れたい場合はミかソを入れる。ミはドに対して長3度シはミに対して完全5度。ソの場合、ドに対しては完全5度、シはソに対して長3度って具合。
長3度とか完全5度とかみたいな倍音列上で低い次元にある関係を互いが保てる様に音を入れれば、それが「糊」になってくれるワケさ。こういう様な事を気に留めながらアレンジすると一風変わった音使いでも整合性のある雰囲気になるんじゃないかなぁ…。
この辺はいずれ調性の感覚とか倍音とか差音の話と合わせて、もう少し詳しく書いていきたいトコロっすね。
コントラバスの音楽…それを開拓し、更に遠くを目指す為の音楽的な旅をしています。その為に重要なのは皆様からのご支援です。それを通して一緒に旅に出かけませんか? 宜しくお願い致します。