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【33冊目】砂の女安部公房著

【諸々】

・安部公房の書き下ろし長編小説。安部の代表的作品で、現代日本文学を代表する傑作の一つと見なされているだけでなく、海外でも評価が高い作品。海辺の砂丘に昆虫採集にやって来た男が、女が一人住む砂穴の家に閉じ込められ、様々な手段で脱出を試みる物語。不思議な状況設定を写実的に表現しながら、砂の世界からの逃亡と失敗を繰り返していた男がやがて砂の生活に順応し、脱出の機会が訪れても逃げない姿に、市民社会の日常性や、そこに存在する人間の生命力の本質と真相が象徴的に描き出されている。

1962年(昭和37年)6月8日に新潮社より刊行され、翌年1963年1月23日、第14回(1962年度)読売文学賞を受賞。1964年(昭和39年)には、作者自身の脚本により勅使河原宏監督で映画化された。翻訳版は E. Dale Saunders 訳(英題: The Woman in the Dunes)をはじめ、チェコ語・フィンランド語・デンマーク語・ロシア語等の二十言語で翻訳され、1968年(昭和43年)1月18日にはフランスで1967年度最優秀外国文学賞(英語版)を受賞した。

【気になったところ抜粋&感想("→"以降)】

・砂は、貨幣経済で用いられる貨幣の比喩かと思ったが、解説では時間、と書いてあった。なるほど、そのような見方もできるか。

・一気に読み切ったが、各比喩や表現の相関が非常に緻密に組み立てられていると感じた。

・まず粗筋を書き、各詳細を書いたのではないかと思われた。

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