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神さまの声を聞く方法

初めに:神さまは語りかけてくださる方です。

牧師や預言者など、神さまは特別な人にしか語り掛けないのではないかという思い込みが、多くのクリスチャンの中にあります。
「神さまの声を聞いたことがある」という人であっても、大半の方たちは、生涯に1度か2度、何か特別な時にだけ聞こえたと言って、習慣的に神さまの声を聞いている人はあまりいません。
多くのクリスチャンが「神さまの声なんて聞こえない」と感じるのは、そもそも聞こうとしたことがないからではないかと思います。

しかし聖書には、人々が神さまと話していた様子を見ることができます。
アブラハムは、「生まれ故郷を去って約束の地に行きなさい」と命じられました。
モーセは、「エジプトに行って私の民を開放しなさい」と言われました。
詩篇には神さまと対話するダビデの言葉が記されていますし、預言者たちは神さまのことばを預かって人々に伝えました。

そしてイエスさまは、このように言われました。

「門番は牧者のために門を開き、羊たちはその声を聞き分けます。牧者は自分の羊たちを、それぞれ名を呼んで連れ出します。(ヨハネ 10:3)」

「しかし、助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます。(ヨハネ14:26)」

旧約の時代には、神さまは特別な人々を通して語られましたが、全ての信仰者に聖霊が与えられている新約の時代(もちろん現代も!)、聖霊の助けによって、全ての人が神さまの声を聞くことができます。
私たちが、「神さまは私にも語ってくださる」と信じ、心の耳を傾けるなら、誰でも神さまの声を聞くことができるのです。

1:神さまの声を聴く前のストレッチ

ストレッチがスポーツのパフォーマンスを高めるように、私たちは心をストレッチすることによって、神さまの声を聞きやすくするための準備を整えることができます。
神さまの声を聞くための心のストレッチとは、「喜ぶこと」です。

「いつも喜んでいなさい。(1テサロニケ5:16)」

と、聖書には記されています。
神さまは私たちに、「いつも」喜んでいることを期待しています。
それが、神さまと良好な関係にある私たちの基本姿勢だからです。
落ち込んでいたり、何かに怒っていたり、心に恐れがあったりとネガティブな状態になっていると、神さまの声よりも自分の心の叫びの方が大きくなって、神さまの声を聞くことが難しくなります。
「平常心」も悪くありませんが、それよりもっと神さまの声を聞きやすくするのは、私たちの心が喜んでいるときなのです。

私たちの心の筋肉はガチガチになってしまっていることも少なくありません。
毎日「喜び」によって心をほぐしていくと、神さまの声はどんどん聴こえやすくなるから不思議です。

ダビデは詩篇の中でこのような言葉を遺しています。

詩篇 103:1 わがたましいよ【主】をほめたたえよ。私のうちにあるすべてのものよ聖なる御名をほめたたえよ。
103:2 わがたましいよ【主】をほめたたえよ。主が良くしてくださったことを何一つ忘れるな。

日々、あらゆる機会に神さまのことを喜びながら、心の筋肉をほぐしていきましょう。

2:神さまの声を聞くコツ

神さまの声を聞くことに関して、エリはサムエルにこのようなアドバイスをしました。

「それで、エリはサムエルに言った。「行って、寝なさい。主がおまえを呼ばれたら、『【主】よ、お話しください。しもべは聞いております』と言いなさい。」サムエルは行って、自分のところで寝た。(1サムエル3:9)」

神さまの声を聞きやすくする3つのコツは、

① 「神さまは私にも話してくださる」と心から信じること
② 神さまに聞きたいことを質問すること
③ 神さまの声を聞こうと耳を澄ませること

です。
②の質問することは、神さまのことばがどのようなものかということを知るための手がかりとなります。
いつどこから来るか分からない球を受けるのは難しいですが、質問すれば、球が返ってくるタイミングをある程度予想することができます。

「神さま、教えてください」と祈り、③で耳を澄ませたら、最初に浮かんだ思いをメモしましょう。
「どれが神さまの声だろう?」と選ぶのではなく、思い浮かんだことを片っ端からメモしていき、後で吟味します。
先に神さまの声を聞き分けようとすると、頭が真っ白になって何も書けなくなってしまいます。
こうして神さまの声を聞く練習をすることによって、神さまの声を聞き分けるコツをつかんでいくのです。

3:神さまの声を聞くことを習慣にする

重要な決断のときだけ神さまの声を聞こうとしても、声を聞き分けることはなかなかできません。
日々の生活の中で神さまの声を聞いていれば、神さまの声を聞きやすくなるので、神さまの導きを受けやすくなるのです。

毎朝、ディボーションとして6つの質問を神さまにしましょう。

・ 「お父さん。 私のことをどう思っていらっしゃいますか?」
・ 「お父さん。今日、私に何をしなさい、とおっしゃっていますか?」
・ 「お父さん。今日は誰(未信者)に、どのように仕えたらよいでしょうか?」
・ 「お父さん。今日は誰(未信者)に、どのように福音を伝えたらよいですか?」
・ 「 24 時間以内にしたことで、悔い改めるべきことはありますか?」
・ 「今日、身近な人(信者)にどう愛を表現すればよいでしょう?」

4:間違えることもある

どれだけ頑張って神さまの声を聞こうとしても、聞き間違えることはあります。
だから、思い込みだけで進み過ぎないことは大切なことです。
しかし、「失敗を恐れて神さまの声を聞こうとしない」ということは何も良いことを生み出しません。
失敗を重ねながら、失敗の中で学ぶことが大切なのです。

キリスト教界は、この失敗を恐れ過ぎて「牧師だけが神さまの声を聞き分ける」ということを言い過ぎました。
結果として、信徒は神さまの声を聞かないという状況が起こってしまったのです。

しかし、牧師からの情報を受け取るだけでは、牧師が間違えたときにみんなおかしくなってしまいます。
皮肉なことですが、一人一人の判断力を奪ったことによって異端は産まれてきたのです。

それが神さまのことばか、自分の思いか、あるいは悪魔の囁きかを見分けるためにもコツがあります。

第1に、聖書の価値観に照らし合わせることです。
「神さまから聞いた」と思ったことが、聖書の価値観から著しく外れていたなら、それは神さまではないということができます。
神さまは、「あなたの妻と別れ、あの魅力的な女性と結婚しなさい」などとは言わないのです。

第2に、従うことです。
それが神さまのことばなら、私たちは従うべきです。
「聞いても従わない」ということを続けていたのでは、聞く意味は何もありません。
そして、神さまのことばはどんどんわからなくなってしまうのです。

『イエスは彼に答えられた。「だれでもわたしを愛する人は、わたしのことばを守ります。そうすれば、わたしの父はその人を愛し、わたしたちはその人のところに来て、その人とともに住みます。(ヨハネ14:23)」

第3に、失敗から学ぶことです。
神さまの声を聞き分けるために必要なのは、「知識」以上に「経験」です。
正しい知識にはキリがありませんが、経験を重ねると直感的に聞き分けられるようになっていくのです。

5:神さまが語られる方法

ここでは、質問の後に思いつくことばをメモするという方法を紹介していますが、神さまが御心を私たちに伝える方法は色々あります。

① 私たちの思いを通して

「神はみこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行わせてくださる方です。(ピリピ2:13)」

② 聖書の言葉を通して

「あなたのみことばは私の足のともしび私の道の光です。(詩篇119:105)」

③ 祈りを通して

「それを、神は私たちに御霊によって啓示してくださいました。御霊はすべてのことを、神の深みさえも探られるからです。(1コリント2:10)」

④ 身の回りの出来事を通して

「それは、父が子を愛し、ご自分がすることをすべて、子にお示しになるからです。また、これよりも大きなわざを子にお示しになるので、あなたがたは驚くことになります。(ヨハネ5:20)」

⑤ 他のクリスチャンを通して

「キリストによって、からだ全体は、あらゆる節々を支えとして組み合わされ、つなぎ合わされ、それぞれの部分がその分に応じて働くことにより成長して、愛のうちに建てられることになります。(エペソ4:16)」

6:最後に

人との仲良くなるために会話が不可欠であるように、神さまとの関係を深めるために神さまと対話することは必要不可欠です。
そして、神さまとの関係が親密になればなるほど、神さまの声を聞き分けることも簡単になります。

人混みの中でも、親密な人の声を聞き分けることができるように、私たちは神さまとの関係が親密になるほどに、その声を聞き分けることができるようになるのです。

神さまは今、何と語り掛けていますか?
まずは聞き始めましょう。
知識によって自転車に乗れるようにはなれなのと同じで、どれだけ考えていても神さまの声が聞けるようにはなりません。
まずは、思い切ってやってみることです。

全てのクリスチャンが神さまの声を聞き従うなら、この世界は今よりもっと素敵な場所になると思いませんか?

※ この記事を書くために、RACネットワークの「天外内トレーニング」を参考にしました。
天外内については、「敬天愛人」という本や「天外内トレーニング」のDVDなどもありますので、興味があったらぜひチェックしてみてください。


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