負けたのに悔しくないのはなぜなのか… #558
おはようございます。
フェルメールさんと同じ誕生日ということが判明して、どうりでかと思っている森下です
今日は「悔しいと思う気持ち」についてです。
悔しいと思うからこそ次に繋げることができるわけですが、悔しい気持ちを持つために必要なことについて考えていきたいと思います。
ということで、どうぞ。
<悔しくない>
井上大先生のマンガ「リアル」の主人公である野宮は、プロのバスケチームのトライアウトを受け、最終メンバーには残ったものの落選してしまいました。
後日、トライアウトを受けたチームの試合を観に行きます。
そこで、トライアウトの最終メンバーが全員残っていないことや、スター選手の圧倒的な実力と存在感に現実を突きつけられてしまいます。
そしてその現実を突きつけられた野宮はふと自分の気持ちに気付いてしまいます。
出典:リアル(井上雄彦/集英社)
現実を突きつけられた時に、悔しさを感じていない自分に気づいた野宮は、それをキッカケにバスケを諦めてしまいます。
<天才という名の壁>
トライアウトの最終テストは、レギュラーvsトライアウトの最終メンバーでした。
そこで、レギュラーのスター選手に実力の違いをまざまざと見せつけてられてしまいます。
出典:リアル(井上雄彦/集英社)
その時に野宮の中でその選手を「天才」「特別な存在」として認識してしまったのでしょう。
自分が努力をしても越えられない存在であると認めてしまったのです。
例えば、神様とか自然とかそういうものと張り合おうとする人はいないじゃないですか。
そうしたものの前では、自分は無力で何をしても越えられない、立ち向かえないと思ってしまいます。
それと同じような感覚で「この人には敵わないんだ」と思うと、負けたとしても悔しさを感じなくなるんです。
仕方がないよね神様なんだもん。
自然の前では無力だよね。
この人には何したって敵わないや。
圧倒的な才能や存在というものは、時に努力を影に追いやってしまいます。
人は自分の想像を超えるものや、理解できないものを神格化します。
そして「自分の努力が足りないから出来ないんだ」ということから逃げるように「あの人は天才だからしょうがない」という逃げ道を作ります。
天才達が死ぬほど努力をしているのを見て見ぬふりをするんです。
自分が出来ない理由を、生まれつき自分は天才じゃないから出来ないとしたほうが楽でいいですからね。
そうすると、努力が足りないからという理由にフォーカス出来なくなります。
努力不足に目を背けた結果、自分の生まれつきの才能の無さを理由にして、あきらめたり、努力することをやめてしまうんです。
<自分の目指すべきもの>
バスケをやめてしまった野宮は、体型もデブになってしまいます。
そのころに友人に体の使い方が全然なっていないと指摘をされて、自分はまだ伸び代があると気づきます。
そこから少しづつ、体の使い方の自主練を始めようとするのです。
その頃から再び成長する楽しみや、まだまだ自分はイケるかもしれないという気持ちが込み上げてきます。
そう思っていた時に、自主練をしていた野宮をバカにしてきた奴らがいました。少し前のバスケを諦めていた野宮だったら全く悔しさを感じなかったはずが、バスケ部時代の仲間だった高橋に「お前は口だけだ」と言われたことをふと思い出し、悔しさが爆発してしまうのです。
出典:リアル(井上雄彦/集英社)
自分の能力はもう限界で、これ以上は手の届かない領域だと思ってしまっていた野宮。
それが故に、自分に諦めてしまい、自分よりレベルの高い人たちをみても「悔しい」という感情を封じ込めていました。
でも、自分はまだイケるかもしれない、伸び代があるかもしれないと思って、成長する楽しみを思い出した時に、「悔しい」という感情が再び出てきました。
そしてその「悔しい」と感じれる自分がまだ「成長」出来ると思い、嬉しさも感じるのでした。
悔しいと思えるということは、まだまだ上手くなりたいと思えている証拠です。これから野宮がどう成長していくかが楽しみですね。
<まとめ>
①人は圧倒的な存在をみた時に、自分は無力で何をしても越えられない、立ち向かえないと思ってしまう。
②自分が出来ない理由を、生まれつき自分は天才じゃないから出来ないとしたほうが楽なので、自分の生まれつきの才能の無さを理由にして、あきらめたり、努力することをやめてしまう。
③自分はまだ成長できると思えた時に、努力にフォーカスしてチャレンジしていく事ができる。
勝った時は本気で嬉しい、負けた時は本気で悔しいと思えるのは、その分野を好き、楽しい、もっと上手くなりたいと思えている証拠です。
誰かと優劣をくらべたり、周りの評価を気にするよりも、自分自身の成長にフォーカスできるようにしていきたいですね!
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森下健(もりしたけん)
1986/10/31 埼玉県三郷市出身。
学生時代は水泳に没頭。専門種目はバタフライ。現在はトライアスロンにハマっている。青春真っ只中。
奥様と息子(3歳)の3人家族。横浜在住。
家族、仕事、趣味についてとりとめなくつらつら書きたいと思います。
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