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プロ野球 歴代選手 逆年俸ランキング~投手編~

前回の野手編に続き、投手編を見てみたいと思います。

投手編は勝利数、通算防御率、奪三振数の3部門でのトップ10のうち、
引退選手で、外国人選手を除いた選手を調べてみました。
しかしながら、打者の通算成績のトップ10の顔ぶれに比べ、さらに年代の古い選手が多いのが特徴的です。2008年以来、12年間、200勝投手が出ていないように連戦連投していた昔のスタイルに比べ、中5日や中6日でローテーションを回していくスタイルへと変化してきた所以でしょうか。
そんな中でも、できる限り調べた選手を早速、見ていきたいと思います。

まずは、通算成績のランキングからです。

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この中から、11名の選手を年俸の低い順にランキングしました。


第11位 工藤公康 3億円(2001年)

1982年から2010年にかけての実働29年間、西武、ダイエー、巨人、横浜に在籍。MVP2回、最高勝率4回、最優秀防御率4回、最多奪三振2回の12回の主要タイトルを獲得。47歳まで続けた現役生活の中で、14度のリーグ優勝と11度の日本一を経験しており、優勝請負人とまで言われた。


第10位 三浦大輔 2億2000万円(2004年)

1992年から2016年にかけての実働25年間、大洋、DeNAに在籍。最高勝率1回、最優秀防御率1回、最多奪三振1回の主要タイトルを獲得。与四球が少なく抜群の制球力と多彩な変化球を投げ分け、歴代9位の三振を奪いました。

第9位  東尾修  1億円(1987年)

1969年から1988年にかけての実働20年間、クラウン、西武に在籍。MVP2回、最多勝利2回、最多奪三振1回、最優秀防御率1回のタイトルを獲得。打者の内角を突く強気の投球スタイルのため、与死球数が多く、通算165個という日本記録を持っています。死球を与えても全く動じないことから「ケンカ投法」の異名も取りました。

第8位  山田久志 8200万円(1987年)

1969年から1988年にかけての実働20年間、阪急に在籍。MVP3回、最優秀防御率2回、最高勝率4回、最多勝利3回 と12回の主要タイトルを獲得。アンダースロー投手として最高となる通算284勝を記録しました。17年連続2桁勝利、12年連続開幕投手など長い間安定した成績を残しました。

第7位 江夏豊   7800万円(1983年)

1967年から1984年にかけての実働18年間、阪神、阪神、広島、日本ハム、西武に在籍。MVP2回、最多奪三振6回、最多勝利2回、最優秀防御率1回 の主要タイトルを獲得。阪神時代は先発、南海に移籍してからはストッパーとして活躍し、最多セーブも5回獲得しています。1968年に記録したシーズン401奪三振は現在でも世界記録です。「オールスター9連続奪三振」「江夏の21球」など多くのエピソードを持っています。

第6位  村田兆治 7400万円(1990年)

1968年から1990年にかけての実働23年間、東京、ロッテに在籍。最優秀防御率3回、最多奪三振4回、最多勝利1回の主要タイトルを獲得。ダイナミックな投法は「マサカリ投法」と言われ、そのフォームから繰り出されるフォークは、分かっていても打てなかったといわれている。また、その切れが鋭いためか、通算148暴投は今でも日本記録です。

第5位  鈴木啓示 7000万円(1985年)

1966年から1985年にかけての実働20年間、近鉄に在籍。最多奪三振8回、 最多勝利3回、最高勝率1回、最優秀防御率1回の主要タイトルを獲得。6人しかいない300勝投手の最後の鈴木啓示は年俸1億円に届かず。落合博満が初めて1億円を突破した1987年の2年前に引退したので、少し早かったのかもしれません。

第4位  金田正一 3800万円(1968年)

1950年から1969年にかけての実働20年間、国鉄、巨人に在籍。最多奪三振10回、最優秀防御率3回、最多勝利3回と16回の主要タイトルを獲得。言わずと知れた唯一の400勝投手。その割には、最多勝利が3回とは意外です。それ以外にも、連続無失点イニング641/3回や20勝以上14回など数々の記録を残しましたが、年俸は5000万円を超えることはありませんでした。

第3位  村山実  2300万円(1971年)

1959年から1972年にかけての実働14年間、阪神に在籍。MVP1回、最優秀防御率3回、最優秀選手1回、最多勝利2回、最多奪三振3回、最高勝率1回の主要タイトルを獲得。14年間で222勝を挙げ、昭和以降の大卒の200勝投手は村山実が初。その背番号11は永久欠番となるほどの活躍、貢献したが、年俸は2300万円にとどまりました。

第2位  小山正明 1440万円(1966年)

1953年から1973年にかけての実働21年間、大阪、阪神、東京、ロッテ、大洋に在籍。最高勝率1回、最多奪三振1回、最多勝利1回の主要タイトルを獲得。同世代の名選手の中で、タイトルにもあまり縁はありませんでしたが、積み上げた勝利数は歴代3位の320勝です。その年俸は、とうとう2000万円を切りました。

第1位  米田哲也 1300万円(1971年)

1956年から1977年にかけての実働22年間、阪急、阪神、近鉄に在籍。MVP1回、最多奪三振1回、最多勝利1回、最優秀防御率1回の主要タイトルを獲得。その驚異的なスタミナから歴代最高の通算先発626試合から獲得した勝利数は歴代2位の350勝でしたが、年俸はなんと1300万円と現在のドラフト1位の1年目の年俸よりも低いのは驚きです。

まとめ

以上、すでに引退した選手の最高年俸~投手編~を見てきましたが、打者編と比較すると、若干、(時代が違いますが)年俸が抑えられています。しかしながら、冒頭にも言ったように、投手の起用法や分業化などの変化によって、通算成績にランク入りするのは難しくなっているわりには、現在の年俸ランキングをみると、投手も打者も同じように評価されているのはいいことだと思います。

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