見出し画像

プロ野球 オープン戦の順位は本当にあてにならないのか?

プロ野球の各球団が一斉にキャンプインし、いよいよ2021年のシーズンが始まりました。キャンプ中盤から紅白戦など実戦形式の練習があり、その後、他チームとのオープン戦が始まります。
オープン戦では各チームは主力選手の調整であったり、スタメンへの見極めなど様々な意図をもって臨みますが、公式戦同様、勝敗を決め、順位付けが行われます。
ただ、勝敗にこだわるというよりも、いかに公式戦のスタートダッシュを決めれるかの準備的意味合いが大きく、オープン戦での順位は当てにならないと言われてきました。
果たして、本当にそうなのか、準備とはいえ、公式戦とほぼ同じ選手で戦っているのだから、参考になるのではという疑問も一方ではあります。そこで、過去10年のオープン戦の順位と公式戦での順位を調べてみました。

画像1

2011年 セ1位阪神→公式戦4位
    パ1位ソフトバンク→公式戦1位
2012年 セ1位ヤクルト→公式戦3位
    パ1位日本ハム→公式戦1位
2013年 セ1位巨人→公式戦1位
    パ1位ソフトバンク→公式戦4位
2014年 セ1位巨人→公式戦1位
    パ1位ソフトバンク→公式戦1位

2015年 セ1位DeNA→公式戦6位
    パ1位ソフトバンク→公式戦1位
2016年 セ1位阪神→公式戦4位
    パ1位ロッテ→公式戦3位
2017年 セ1位阪神→公式戦2位
    パ1位ロッテ→公式戦6位
2018年 セ1位阪神→公式戦6位
    パ1位西武→公式戦1位
2019年 セ1位広島→公式戦4位
    パ1位楽天→公式戦3位
2020年 セ1位阪神→公式戦2位
    パ1位西武→公式戦3位

まずは、リーグ最上位のチームの公式戦での1位は、過去10年で、セ・リーグは、2013年、2014年の2回、パ・リーグは、2011年、2012年、2014年、2015年、2018年の5回とセパで差があることが分かります。セ・リーグの2回は少ないと思いますが、パ・リーグは半分がオープン戦通りの結果を公式戦で残していることが分かります。微妙な数値ですが、全く当てにならないレベルではないと思います。しかし、2016年以降の後半5年間は1回と、直近では、ほとんど当てにならないという傾向が見えます。

セ・リーグ最上位チームの公式戦の順位は、「2-2-1-3-0-2」
パ・リーグ最上位チームの公式戦の順位は、「5-0-3-1-0-1」
となっています。セ・リーグは結構ばらけていて、最上位チームのAクラスに入る確率でさえ、5分5分となっています。パ・リーグは1位か3位かの確率が高く、最上位チームのAクラス率は80%となっていて、Aクラスには入りそうだということが分かります。

次に、オープン戦で各リーグの1位から6位のチームが公式戦でも1位から6位(上表のオレンジの網掛け部分)となっている確率は、
セ・リーグ 10%
パ・リーグ 25%
となっていて、セパで差があります。

反対に最下位チームの公式戦順位は、
セ・リーグ 「1-0-3-3-1-2」
パ・リーグ 「0-2-1-1-2-4」
となっています。
セ・リーグの最下位チームは公式戦でも最下位は20%、Bクラスは60%、パ・リーグの最下位チームは公式戦でも最下位は40%、Bクラスは70%です。パ・リーグのほうがセ・リーグよりも若干、オープン戦の成績が反映されていることが分かり、オープン戦の最下位チームは、やはり公式戦でも下位に低迷する確率がまあ高いということになります。

まとめ

こうしてみてきますと、セ・リーグはほとんど当てにならない、パ・リーグは少し当てになるといった程度でしょうか。
ただ、近年の傾向でいうと、セパともほとんど当てにならないことが分かりました。
これまで言われてきたオープン戦の順位は当てにならないは、とりわけ近年においては、正しかったと言えます。

昨シーズンは、コロナ禍で、球団、選手とも様々苦労された1年でしたが、今年は予定通り、日本シリーズまで観戦できることを願っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?