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コンディショニングの力で健康課題を解決していく|TENTIAL 舟山健太

こんにちは、株式会社TENTIALの舟山健太です(@Kenta913Biz)
TENTIALの執行役員Chief R&D Officer (CRO) として、日々邁進している毎日でございます。

このたび私が管轄する本部の組成が多少変わったことを機に、経営戦略本部からウェルネスイノベーション本部に名称をアップデートしました。業務としては大きく変更はなく、基礎研究、商品開発、エビデンス取得、アウトカム研究は引き続き行いつつ、新たに公共政策部を本部内に設立しました。医療と雑品の間の領域である「ヘルスケア」の分野において、健全な業界発展のためのルールメイキングや業界整備の活動を行っていきます。

公共政策部の設立の背景は、チームメンバーである吉本さんのnoteをご拝読いただければ、詳しく記載してあります。

本noteでは、2024年4月8日に開催しました当社のメディアイベント「Potential Conference 2024S/S」にて、ウェルネスイノベーション本部の取り組みについて発表させていただいた内容の一部に触れつつ、その背景にある想いを綴りたいと思っています。こちらを拝見いただいた方々には、「コンディショニングの可能性を本気で信じている会社だな」と感じていただけたら幸いです。


コンディショニングという新たな生活様式の提唱

さて、本題に入る前にもう少し余談を続けさせていただければと思いますが、ウェルネスイノベーション本部という名前は決してテキトーにつけたわけではなく、個人的には考えに考え抜いた名前となっております。

当初は「R&D本部」などのシンプルでわかりやすい名前も検討していたのですが、私たちは、単なる研究(Research)をしてモノを開発(Development)する組織ではありません。我々の活動は、アスリートの世界では当たり前となっている「コンディショニング」という概念を一般生活に変換し転用していくことで、新たな生活様式を提唱していくこと、だと考えています。

そのために、1st Visionで掲げている「身体を充電するツール(アイテム)」を開発し、それら製品の健康機能に関する科学的エビデンスを取得し、人々の健康課題やコンディショニングをサポートするエビデンスやアウトカムを創出し、公共政策を通じてまだ整備されていないヘルスケア領域における社会基盤を整えていっています。

この新たな生活様式を提要することは、まさに「イノベーション」であると考えており、コンディショニングを通じて人々のウェルネスを届ける、という想いをこめて「ウェルネスイノベーション本部」という名称をつけさせていただきました。チームメンバーがどう思っているかは分からないですが、個人的にはすごく気に入っています。

会社説明資料 2024/03からの抜粋

R&D組織の進化:新たな取り組み事例

少々長い前置きはさておき、本題に入りたいと思います。
改めて、この度、2024年4月8日に開催しました当社のメディアイベント「Potential Conference 2024S/S」にて、ウェルネスイノベーション本部の取り組みについて発表させていただきました。

Potential Conference 2024S/S

ウェルネスイノベーション本部の戦略には、4つの柱があります。

1.機能性製品の開発
2.効果効能の証明
3.健康課題の解決
4.健康な社会構築への貢献

本発表では、その中でも2と3にあたる部分について、新たに行った活動を紹介させていただきました。

Potential Conference 2024S/Sの発表スライドからの抜粋

SLEEP CONDITIONING TECHNOLOGY™による睡眠に対する科学的エビデンス

まず2の柱の効果効能の証明について。

今回、我々はSLEEP CONDITIONING TECHNOLOGY™という独自技術を開発しました。この技術は、温度調節機能をもつ綿と湿度調節機能をもつシートの独自配合を通じて、寝床内環境を整えることができます。本テクノロジーを有した製品を用いることで睡眠を向上させることができるのではないかと考え、当社としてはこれまでで一番大型の臨床研究を組みました。

Potential Conference 2024S/Sの発表スライドからの抜粋

結果の詳細は下記のプレスリリースをぜひご覧になっていただきたいと思っていますが、脳波を用いた客観的な睡眠評価、そして被験者の方が起きたときに感じる主観的な睡眠評価の両方において、良い結果となりました。

研究企画や試験デザインなどは、いつも通り社内で行った一方、実際の試験の実施に関しては臨床試験受託機関(CRO)に委託する初めての試みをしております。臨床試験受託機関とは、Contract Research Organization (CRO)の略で、主に製薬会社から医薬品開発における臨床試験や製造販売後調査の業務を受託している企業のことを指します。

今回は医薬品の試験ではありませんが、プロフェッショナル機関であるCROに委託させていただくことで、恣意性を排除し、より客観性の高い試験デザインにすることが実現でき、エビデンスの信頼性を高めることができました。試験結果が出る前、チームメンバーとドキドキしながら待ち、良い結果とわかったときの喜びは格別であり、この気分を味わうことが研究者としての醍醐味だな、と改めて感じた次第です。

私たちは、お客様が安心し信頼できる製品を届けていくために、信頼性の高いエビデンス構築ができるような体制を日々進化させています。上記の例の他にも、様々な社外の専門家の方との取り組みを仕込んでおり、少しずつではありますが、理想とする研究開発組織に近づけていると感じております。

社会課題となっている労働市場の健康課題の解決

次に、戦略の3の柱である健康課題の解決について。

前回のPotential Conference 2023F/Wの際に執筆させていただいたnoteの末の【今後の展望】にあるように、私たちは、単に健康機能を備えたコンディショニングアイテムをお客様に届けるだけでなく、そうした製品やサービスを用いて人々の健康課題を解決していっていることを示すためのアウトカムの創出にも積極的に取り組んでいます。

私たちが特に着目しているのは、健康課題がそのまま日本の大きな社会課題となっている領域に介入していくことで、健康に前向きな社会を創っていくことです。特に労働市場においては、運輸業界ドライバーの睡眠課題、介護従事者の腰痛などを含む健康課題、シフトワーカーの生活リズムの崩れ、デスクワーカーの姿勢不良によって生じる肩こりなどの健康課題など、一生懸命働くがゆえに健康が害されている状況が多々あり、その多くは社会課題として認識されはいるが、十分な解決が出来ていない状態です。

TENTIALが目指す「健康に前向きな社会」では、自分がやりたい仕事を一生懸命働いても健康を害さない世界、勇気をもってもう一歩踏み込んだ言い方をさせていただくのであれば、「働けば働くほど健康になる社会」を実現したいと思っています。

そんな想いをもとに、大橋運輸株式会社様と医療法人RESM様と一緒に運輸業界で働く従業員の睡眠課題解決のための実証実験を行いました。

大橋運輸株式会社様は、運輸業界の中でも特に健康経営に力をいれておられ、健康経営におけるリーディングカンパニーとして先駆的な動きをなされています。睡眠周りの健康経営の取り組みを行う中で、たまたま当社製品に出会い利用されたところ、その効果をすごく実感し気に入っていただけたことから、この取り組みに発展していきました。

Potential Conference 2024S/Sの発表スライドからの抜粋

また、今回ご一緒させていただいた医療法人RESM理事長の白濱竜太郎先生は、睡眠の専門医であり、日本産業衛生学会職域における睡眠呼吸障害の世話人も務めていらっしゃいます。運輸業界の多くの企業様方に睡眠指導を行ってきており、産業分野における睡眠に関して、課題感高く様々な取り組みを行っている方です。

こうした同じ想いをもった3者が一緒となり、運輸業界における睡眠という大きな社会課題に対して、今回の取り組みを実現できたことは非常に意義深く、当社ミッションの達成のための新たな一歩になったと感じており、当社としても私個人としても非常に嬉しい気持ちでいっぱいです。本取り組みに関する詳細は、下記のプレスリリースをご一読ください。

労働市場の健康課題に対する介入は、本取り組みのみならず、前回のポテンシャルカンファレンス2023F/Wで発表させていただいたNTT東日本様との取り組みや、パラマウントベッド株式会社様との取り組み等もあり、この戦略の3の柱についても、複数の領域で着実に広がっていっています。

今後の展望

私としては、少しずつではありますが、TENTIALがミッションとして掲げる「健康に前向きな社会」を実現するための取り組みができていることに非常に嬉しく思っており、またこれが仕事の一番のやりがいになっています。ただ、私たちが目指す世界の実現にはまだまだほど遠いので、ここで満足せず、こうした結果を新たなエネルギーにして、より一層邁進していきたいと思います。

今後とも、「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す。」ために邁進していきますので、どうぞ応援していただけますと幸いです。@Kenta913Biz)

また、様々なポジションで採用も随時動いておりますので、TENTIALの掲げるミッションや世界感に共感できる方、どしどしご応募くださいませ!


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