指定管理者とは

 ポジティブな人と接していると、それだけで気分が良くなりますよね。

 どうも!上杉健太です!埼玉県富士見市の総合型地域スポーツクラブの代表をしながら、長野県のクラブのアドバイザーをしています。総合型地域スポーツクラブのキャリア10年目に突入しました。

 今日は、『指定管理者』というテーマでお話したいと思います。指定管理者について、ちょっと思うところがあり、勉強もかねて書いてみようと思います。


指定管理者制度とは

 まずは、そもそも指定管理者って何?というところから確認してみます。指定管理者とは、指定管理者制度によって、国や地方公共団体が公共サービスの一部を委託された特定の民間企業や団体にのことを指します。具体的には、介護施設や公園、道路や橋の管理、保育施設など、行政サービスの運営・管理を委託された民間企業や団体です。

 この『指定管理者制度』の目的は、行政サービスの効率化やコスト削減、そして民間企業や団体の専門性を生かした高品質なサービス提供を実現することにあります。一方で、委託された業務を適切に運営するためには、指定管理者に対する厳しい監視や評価が必要です。


地域スポーツと指定管理者

 地域スポーツの領域ではこの指定管理者制度がどのように使われているかというと、公共スポーツ施設の管理・運営の委託において使われています。僕たちが拠点としている富士見市の場合、大きな総合体育館を『富士見FTパートナーズ』という団体(会社?)が指定管理者となって管理・運営をしています。

 ・・・今書いてみて、よく考えればこの指定管理者は何者なのだろう?という疑問が湧いてきてしまったので、少しだけ検索してみましょう。(※ちなみに、体育館のホームページには「運営会社について」みたいなページやリンクはない)

 検索してトップに出てきたのは、『株式会社フクシ・エンタープライズ』という企業でした。そのホームページに富士見市の総合体育館のページがあり、そこに「指定管理者(代表企業)」という記載がありました。これはつまり、富士見FTパートナーズという団体の代表企業が(株)フクシ・エンタープライズということでよさそうですね。
 (株)フクシ・エンタープライズさんは、東京の会社のようですが、かなり手広くスポーツ施設などの管理・運営を行っているようですね。

 ・・・となるとさらに気になるのは、”代表企業以外”の構成団体ですよね。検索結果を上から辿ると、富士見市が富士見FTパートナーズを指定管理者にすることを決議する資料が出てきました。そこに構成団体について書いてありましたね。それによると、(株)フクシ・エンタープライズの他に、株式会社東急コミュニティーという企業が構成団体として存在しているようです。ここも東京の企業ですね。少しまた調べてみましょうね。市民としては気になる部分なので。

 企業のホームページを見ると、ここは大規模な施設の管理などを行っているようです。特にマンションが強いみたいですね。工事もやっているようなので、もしかしたら修繕の部分などをこの企業が担っているのかもしれません。

 それぞれの企業はまぁちゃんとした営利企業であることは何となく分かったのですが、富士見FTパートナーズという”団体”が何なのかは、よく分かりませんでした。”2社で構成されている団体”ということ以外は・・・。(※指定管理者制度ってもしかしたら結構グレーな部分があるものなのかもしれません。何となくですが、癒着みたいなことが起こり易そうな雰囲気がしますね)

 いずれにしても、公共施設を指定管理者に任せている地方自治体は多いと思います。指定管理者はそこで施設の管理だけでなく、予約の受付や自主事業(教室の開催など)を行ったりもします。多くの場合、指定管理者は一般利用者よりも優先的に施設を確保して自主事業を行うことができたり、自治体が運用する広報を利用できたりするので、地域住民を集めやすく、地域スポーツコンテンツを作るプレーヤーとして重要なポジションにいると考えられるわけです。

 なので、自治体によっては同じように重要な地域スポーツのプレーヤー(事業主)だと認識されている総合型地域スポーツクラブが指定管理者となっている場合も多いです。特に人口が少なめな田舎ほど多いかもしれませんね。総合型地域スポーツクラブが施設の管理・運営をしながら、自分たちの活動を施設で作っていくことができ、総合型地域スポーツクラブとしてはかなり理想的なクラブづくりができるのではないでしょうか。


指定管理者の課題

 とはいえ、指定管理者となっている総合型地域スポーツクラブにも悩みみたいなものがあります。それは、「管理業務がメインになってしまい、自主事業に力を入れられない」というものです。総合型地域スポーツクラブの本業はスポーツ活動にあります。施設の管理ではないんですね。にも拘わらず、指定管理料の収入が大きいものですから、どうしてもそっちを大事にしてしまい、本業がおろそかになってしまうことがあるというわけです。こんな話も聞いたことがあります。「自主事業ができるといっても、地域の他の団体さんにも気を使わなければならず、むしろやりにくい」という悩みです。

 僕は指定管理者の団体で働いたことはありませんが、実質的に指定管理者的に施設の予約管理業務などを行った経験があります。確かにその時、新しく活動(自主事業)を始める時にはめちゃくちゃ気を使いました。既に定期的にその施設を使っている団体はないか(=その団体の活動を奪ってしまわないか)、同じよな時間帯に似た活動を行っている団体はないか(=奪い合いにならないか)、などをできる限り調査していました。いくら自主事業を持つ権利(?)を持っているとしても、それくらいに気を使う部分だということですね。地域団体を敵に回していいことはないですからね。

 一方で、全然気を使っていないような指定管理者もいるのだろうなという事例が、つい最近見られました。ていうか、うちが思い切り”やられそうに”なっています。

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5