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小学生にコーディネーショントレーニングを説明する

 子供相手に言語化できるかどうかが重要。

 どうも、ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。

 今日は、『コーディネーショントレーニングの小学生向けの説明』というテーマでお話します。先日、コーディネーショントレーニングを割としっかり目に小学生に向けて説明したのですが、それからどんどん説明のイメージ化が頭の中で進んだので、ここでも言語化しておきたいと思います。

 前提として、間違ったことは言っていないつもりではありますが、正しさよりも伝わりやすさを重視した説明であることをご理解いただければと思います。

 ではここからは、実際に小学生に向けて話すように書いていきます。


脳から筋肉への通り道

 僕たちが運動をする時は、頭の中の脳が筋肉に指令を出しているんだ。「こういう風に動いて!」とかね。でも、その指令は道がないと筋肉まで辿り着けない。脳からの指令が通る道のことを神経と言うよ。


指令の道はたくさんあった方がいい

 運動をする時は、たくさんの筋肉が同時に動いているんだけど、それはつまり、たくさんの指令が同時に筋肉に届いていると言うこと。当然、指令が通る道もたくさん必要だよね。道が少ないと、指令が少ない筋肉にしか届かないから、運動があまりいい動きにならないんだ。指令が通る道はたくさんあった方がいいんだ。


指令の道は通ることで作られていく

 じゃあ脳からの指令が通る道は、どうやって作られるのだろう?草むらとか芝生の公園とかを思い出して欲しい。よく人が通るところは、草が生えていなくて道のようになっていたりするよね。あれは、最初は他のところと同じように草が生えていたんだけど、人が何度も通るようになったせいで草が抜け、だんだん道のようになっていったところなんだ。
 指令の道もこれと同じで、何度も何度も指令が通ることで道ができていくんだよ。


12歳までが新しい道を作る大チャンス

 実はこの指令の道は、何歳になっても作れるわけじゃないんだ。12歳くらいまでは新しい道をどんどん作れるんだけど、それ以降はだんだん作りにくくなっていくんだ。
 想像してみて。また草むらの話だ。まだ雑草が小さくて、土も柔らかいところに道を作るのは簡単だよね?草はすぐに抜けるし、道を整えるのも簡単だ。でも、そこを放っておくと、どんどん草は増えるし伸びていき、根がしっかり土に伸びていってしまう。土もどんどん固くなる。そうなると、少し通っただけでは通りやすい道にはならない。
 脳の指令の道もこれと同じ。12歳くらいまでは、脳から筋肉の道は柔らかくて作りやすいんだけど、だんだんと固くなっていって新しい道は作りにくくなっていくんだ。だから、12歳までに指令の道をたくさん作っておくことが大事なんだ。


一度作った指令の道はなかなか消えない

 もう一つ大事なポイントを伝えるよ。それは、一度作った指令の道はなかなか消えない、ということ。12歳までに指令の道をたくさん作ったとして、その中にはあまり使わない指令の道もあると思う。あまり通らない道は大きな道にはならないけれど、完全に消えるということはないんだ。また指令がその道を通ろうとすれば、また通れるんだよ。
 そして、道を大きくするのは実は大人になってからでもできるんだ。その道を何度も何度も通れば、道は大きくできる。


12歳まではたくさん指令の道を作り、それ以降はよく使う道を大きくしていく。

 つまり、新しい道を作る大チャンスの期間はは12歳くらいまでなんだけど、一度道を作れば後から大きくすることは可能。となれば、12歳くらいまではどんどん新しい道を作っていく方がいいよね。とりあえずたくさん道を作っておいて、色々な筋肉に指令を届けられるようにしておく。
 中学生や高校生になったら、好きなスポーツを絞ったりしていくことが多くなると思うんだけど、そうなったら自然とよく使う筋肉と使わない筋肉が出てくる。その時に、よく使う筋肉への指令の道を大きく、通りやすくしていくといいんだ。反復練習といって、何度も何度もその道に指令を通すやり方などがこれだね。


指令の道がたくさんあるといいもう一つの理由

 さてもうそろそろ終わるよ。
 脳から筋肉への指令の道がたくさんあると、同時に色々な筋肉に指令が出せて、いい動きができることは説明したね。
 実は、指令の道がたくさんあるといいことがもう一つあるんだ。それは、最短ルートを見つけられるということ。道がたくさんあると、どの道を行けば指令を届けたい筋肉まで速く行けるか、選ぶことができるよね。でも、道が少なければ遠回りをして行かなければいけないかもしれない。
 家の周りとかでもないかな?「ここに道が通っていれば学校まであと5分早く行けるのに!」とか。それと同じ。脳からの指令の道がたくさんあると、早く指令が届けられるんだ。
 同時に色々な筋肉に指令を届けられるし、早い。これが指令の道がたくさんあることのメリットだよ。


さあ体と頭を動かそう!

 さあ!これが分かったらつべこべ言わずに、体を動かそう!色んなスポーツをしよう!君達の脳みそを喜ばせるんだ!そうすると道は作りやすくなる。その為には脳が喜ぶ楽しいことをするんだ。スポーツを楽しもう!


 はい、ここまでです。これが一応MAXの尺の説明かなと思います。どの部分を話すかは相手とタイミングによって決まる感じですね。全部を指導現場で一気に話すのは絶対にやめた方がいいです(笑)

 というわけで今回は、コーディネーショントレーニングのことを小学生相手に説明をしてみました。誰かの何かの参考にもなれば幸いです。

今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

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