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クラブマネジャーとは?

 どうも!ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。

 今日は、『クラブマネジャーとは?』というテーマでお話します。昨日、改めてクラブマネジャーってクラブ次第で役割が大きく変わるよなと思ったので、ちょっと整理してみます。

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 まず、クラブマネジャーの辞書的な定義や意味を確認しておきましょう。日本スポーツ協会の資格に関するページには、

総合型地域スポーツクラブなどにおいて、クラブの経営資源を有効に活用し、クラブ会員が継続的に快適なクラブライフを送ることができるよう健全なマネジメントを行う。
総合型地域スポーツクラブなどの運営が円滑に行われるために必要なスタッフがそれぞれの役割に専念できるような環境を整備する。

とあります。

 また、文部科学省の『総合型地域スポーツクラブ育成マニュアル』には、

 クラブマネージャーとは、事業体としての総合型地域スポーツクラブ全体の経営管理(マネジメント)を行う立場にある人のことを指します。クラブの財務状況や会員数、活動プログラム、運営委員会と指導者、各種目別の活動状況など、クラブ全体について把握している人のことです。

とあります。

 そもそも、『マネジメント』という言葉が『運営』とか『経営』という意味ですから、クラブマネジャーとは経営者的であるという意味合いが強く、零細企業である総合型地域スポーツクラブにおけるクラブマネジャーとは、極めて経営者的な役割を求められます。

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 とはいえ、クラブマネジャーには実に多様な業務があり、どこに注力するかはクラブの実情によって大きく変わります。

 再び文部科学省の『総合型地域スポーツクラブ育成マニュアル』には実に多様なクラブマネジャーの役割が挙げられています。箇条書きで抜粋してみます。

・会員とのコミュニケーションを図り、常に会員のニーズの把握に努める
・会員のニーズにあったプログラムを運営委員やスポーツ指導者等とともに開発する
・スポーツ指導者が実際の指導(コーチング)に専念できるようにする
・活動プログラムが円滑に運営できるようにする
・クラブの運営管理に関わる総務
・クラブの運営管理に関わる財務
・クラブの運営管理に関わる広報
・人材を発掘し、有効に活用・機能させる

 本当にたくさんの役割が期待されているのがクラブマネジャーなんです。というのも、総合型地域スポーツクラブが零細企業だからですね。そんなに何人も職員を雇えるわけがありませんから、一人のスタッフが何役もこなさなければならないのは当たり前と言えば当たり前です。

 ちなみに、同じく文部科学省の『総合型地域スポーツクラブ育成マニュアル』には、

クラブマネージャーを支える人が必要な場合もあるでしょう。

という記述もあり、クラブマネジャーが事務局に実務などを行わせて、クラブマネジャーの仕事を振っていくようなことをイメージさせています。

 これらを前提とすると、基本的なクラブマネジャーの在り方は”経営者的”だと言えるでしょう。繰り返しますが、そう何人も人を雇うことができない総合型地域スポーツクラブにおいて、マネジメントを行う人がそんなに多くいても仕方がないので、当然そうなるという話です。船頭多くして船山に上る、なんてことわざもありますしね。

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 とはいえ、クラブの実態やクラブマネジャーの能力次第で、そのクラブにおいてクラブマネジャーに求められる役割は大きく変わります。

 例えば、会長や役員が非常勤・無報酬の場合、クラブマネジャーは実質的にクラブのトップになり、極めて経営者的な役割を求められることが多いと思います。私が総合型地域スポーツクラブのキャリアをスタートさせたクラブは完全にこれでした。しかも私は”サブ”マネジャーの立場で経営者の役割を全うしていました(笑) このようなクラブの場合、クラブマネジャーは役員と現場や事務局を繋ぐようなポジションをとり、組織図でいうと事務局の外に置かれているようなイメージになります。

 一方、役員会が経営能力を有している場合は、クラブマネジャーは”雇われ的”になることもあります。雇われ店長、雇われ社長的な。マネジメントをすることに変わりはありませんが、経営者というよりは、管理職的なイメージになるでしょう。何らかの形で”上司”がいて、決裁を行ってもらったり、最終責任を取ってもらったり。このようなクラブの場合、組織図においてはクラブマネジャーが事務局の中に配置されていることもあります。

 さらに、今私が主宰しているふじみスポーツクラブのように、クラブの代表がクラブマネジャーを兼任している場合などもあり、これは完全にクラブマネジャーが経営者になっています。このタイプのクラブも多く存在しています。

 クラブマネジャーとは実に多様だということです。経営者的なクラブマネジャーもいれば、インストラクター的なクラブマネジャーもいるし、事務員的なクラブマネジャーもいるんです。どれが正しいということではなく、クラブの実態とクラブマネジャー自身の有している能力によって決まると言えるでしょう。

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 となると大事なのは、 ちゃんと自クラブにおけるクラブマネジャーの役割やポジショニングを明確にしておくことでしょう。役員会との関係、事務局との関係、指導者との関係。それぞれ、誰が誰をコントロールし、誰が誰の業務に責任を負うのか。誰が何を発信し、誰が何を決めるのか。結局、浮いた仕事を全てやらなければならなくなるのがクラブマネジャーという存在というのも間違いないので、しっかり周辺の業務を固めていくことでクラブマネジャーの役割が明確になっていくということもあります。大事なのははっきりさせておくことです。

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 ということで今回は、クラブマネジャーについてお話しました。クラブマネジャーの地位向上は、私がやりたいことの一つなので、なるべくクラブマネジャーが格好いい仕事に映るようになっていけばいいなぁと思います。頑張ります!

今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5