家の中のすごい生き物図鑑
山と溪谷社で最後に担当した書籍『家の中のすごい生き物図鑑』がダビンチニュースに取り上げられていた。
「振り返れば奴がいる」。懐かしい。笑
とても楽しげに紹介してくれて嬉しい限りです。
この企画を考えたのは、たしか2017年の7月頃。
自宅の壁に見慣れぬ虫が止まってて何だろうと思ったのがきっかけだった。
家の生きものってとても身近なのに、なんでそこにいるのか、どこから入ってくるのか、家の中で何をしているのか意外と知らない。
それで得体の知れないやつが室内にいると不安になってしまう。だから正体が分かれば幾分かその不安を取り除けるんじゃないかと思った。
企画を思いついた時に書いたと思われるメモを見ると、「家の中に生態的地位(ニッチ)を見出した生き物の図鑑。彼らはいるべくしてそこにいる。」なんてことが書いてある。
家の中の生き物も、そこにニッチの隙間があったから入ってきただけで、それは必然というか自然はそういうものだと伝えたい部分もあった。(それは本の前面には出してないけど)
と、真面目なことを書いたけど、本自体はとてもユニークにおもしろく仕上がったと思う。
ラジオ「夏休み子ども科学相談室」の久留飛先生が家の生きもののに成り代わって彼らのことを語るのだけど、なぜか家の生きものたちはみんな関西弁(久留飛先生が関西人だから)。語っている言葉も関西人らしいユーモアがあって笑いを誘う。
村林さんの漫画イラストも家の生きものを絶妙に擬人化していて楽しい。
「害はないの?」「どうしたらいなくなる?」など素朴な疑問についてのQ&Aのページや、生きもののプロフィール欄に「好きなもの・嫌いなもの」を載せたりしているので、実用性もちょっとある。
そんな真面目面白いを目指した本です。
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