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マーケターは一般的なマーケティング活動だけやってれば良いのか

「マーケティング担当してます!」

「何やってるの?」と聞かれた時、一応こう答えてます。ただ個人的にはマーケティング自体広義であること、世間的には狭義の印象が強いこと、実際世間のマーケターのほとんどが狭義のマーケティング活動を行っていることから、あまりこの職種にしっくりきてないです。

そこでマーケティングと言う職種を腑に落とすためにも本質ってなんだろう?と考えてみたので、一度文字に書き起こしてみました。

伝えるのが難しい『マーケティングの本質』

マーケティングってなにするの?と聞かれた際には、『ユーザー目線で売れる仕組みを作ること』と答えています。マーケティング活動の本質は、お互いの信頼があった上で価値創造、仕組みの連鎖で事業にレバレッジを効かせていきます。そのため短期よりも中長期で見た時の価値創出を重要視します。

では、本来のマーケティングを理解している企業はどれだけいるのでしょうか?感覚的には9割は理解していない、と言った印象です。

「マーケティングをやりたいので手伝ってください」と言われることも多くなってきましたが、実情はその場の利益を確保すること、例えば広告やプロモーションを行い成果を出せるか、その場しのぎのセリングと勘違いされている組織がほとんどです。これではショットの利益追求のみで仕組み化されず、レバレッジもかけられません。

この組織の中でマーケティング活動を行うとどうなるでしょうか?大体こうなります。

・それって今やる必要ある?
・お金にならないことやるの?
・良いからいま成果出ることやってよ

お互い気持ちよく働けないですよね。
頼まれたマーケティングとやらをそのままやるのではなく、まずやるべきことは『“ユーザー目線で売れる仕組みを作ること” を理解し合える組織の仕組みを作ること』ではないでしょうか。この前提があると『マーケター⇔組織⇔市場』と価値の連鎖が生まれます。そして自分の1歩外から仕組み化することがマーケターの責務だと思っています。
ここからは何をすればよいのかを書こうと思いますが、区別するためにあえて『本質的マーケティング』と呼ばせてください。

マーケターがやるべき『本質的マーケティング活動とは?』

マーケター⇔組織

本質的マーケティングを行うためにまずは『マーケター⇔組織』のハブを構築します。

本来はスマートに行きたいところですが、ハブ構築のために割と泥臭いことをやります。まずは事業のミッション・ビジョン、戦略、KPIから、チーム構成、チーム間のコミュニケーション手段、個人のモチベーションなど組織的なところまで全てをインストールします。こうすることで、事業の経営状況、組織エネルギーの絶対量、相対量、ベクトルを把握することができ、ボトルネックを抽出できます。
そして、ボトルネックに対してパッチを当て、事業、組織として健全な状態を構築します。

具体例を出すと、現職ではメディアを使ったコンテンツマーケを頼まれていたのですが、当時事業としては目標が有りすぎてもはやない状態、組織としてもモチベーションが低くただ毎日記事を書いている状態でした。
事業観点ではKGIに対してKPIに分割、あえて最初はKGIは見せないことで事業フォーカスをさせました。
組織観点では、まず最初に『3ヶ月後俺がコミットしなくても成長する組織にする。』と名言。そのために、KPIに対して役割と責任を与える、メンバー同士のレビュー制度、知見のナレッジ化を取り入れました。
組織で意識したのはメンバーモチベーション自体を上げるのではなく、上がる環境を整備すること。一生懸命親身になってサポートするのではなく、個々のパフォーマンスが最大化する外的要因の整備に徹しました。結果組織としては、自分たちの存在意義、目標へのコミット意欲、責任をもってくれるようになりました。

こちらでも軽く触れています。

組織⇔市場

マーケ⇔組織が構築できれば、マーケターの存在意義が組織で共有され、マーケティングをやる意義が出てきます。

ここまでくればあとは各所と連携して施策を実施するだけ、効果n*n*n…と、仕組みの連鎖でレバレッジを掛けられます。

具体的には言えませんが、現職では短期的にはメディアが5ヶ月で○○倍、中長期ではメディアをベースにCVの刈り取りで人件費以上の広告効果、チャネルの横展開と仕組みの連鎖が起こっています。

まとめ

今回の話はマーケティング会社や大企業では当たり前かもしれません。その様な文化がない組織の中で、どの様に『マーケ⇔組織⇔市場』の仕組みを構築してレバレッジを効かせるか、この考えこそマーケティングの本質だと考えています。自分もこれで『マーケティング』が腑に落ちました。
ぜひ参考になれば幸いです。

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