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ザルドスから連想する70年代アメリカ映画の流れ
2022年 ザルドス
2022年の映画トピックとしては、自分が昭和の映画少年だった中学生時代に名画座で見て「これは難しすぎてワケわかんないなぁ〜」と思ってた「未来惑星ザルドス」が、リマスターされて38年ぶりにリバイバル公開されたことでしたね。
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今見ると味のある名作だった。やっぱわかんないけど! ここから1970年代ハリウッド映画の様々な作品に連想が飛んでいくのを細い糸でつなげてみます。
1974年 ザルドス
観念的な映像が多く、公開当時は映画雑誌の批評などでも「難解過ぎる」「意図不明」などと、さんざん叩かれて、ショーン・コネリーとシャーロット・ランプリングという2大スター共演なのに、ヒットせず。しかし、年月を経るごとに再評価の声が高まり、21世紀には愛されるカルト・ムービーになったんですね。
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しかしジョン・ブアマン監督、最初は主演にバート・レイノルズをオファーしてたとか。レイノルズが当時、病気中だったので「ジェームズ・ボンドが終わって仕事がなかったコネリーが来たんだよ」と監督は言ってますが。。まあ屈強なスターが必要だったんだね。
1972年 脱出
ブアマン監督は前作の「脱出」でレイノルズを起用してた。山で遭難した男たちの緊迫した様子を描いた中ヒット作でしたが、主演はジョン・ヴォイトだけど、レイノルズのほうが目立ってた。
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このときはヒゲがありませんが、ほとんどヒゲがトレードマークの人だよね。
1974年 ザルドス
コネリーは以前もボンド役以外の作品では、ヒゲを生やすことあったけど、やっぱヒゲのレイノルズのイメージから、ザルドスでもコネリーがヒゲを伸ばしてたのかな?
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これ以後、コネリーもヒゲがずっとトレードマークになって、ボンドからのイメージ脱却に役立ちますが、ザルドス直後に小ヒットパニック映画「オスロ国際空港・ダブルハイジャック」でも主演、大ヒットオールスター映画「オリエント急行殺人事件」にも出ましたので、ヒマではなかったろう。ザルドスのおかげで仕事が増えたとも思えんけど〜w
ぼくの想像では、ほんとはレイノルズはザルドスは「脚本が難しいから出たくなかった」んでは? コネリーは文学作品とかも好きだからよかったのか。
そしてレイノルズのほうは、この年、アメフト映画「ロンゲスト・ヤード」が大ヒットとなって(話の途中でヒゲ剃るけど)、スター街道を歩んでいきます。
1977年 エクソシスト2
ザルドスの3年後にブアマン監督が撮ったのは、1973年にメガヒットになったウィリアム・フリードキン監督のオカルト大作「エクソシスト」の続編でした!
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ブアマンはプライド高そうな監督なのに、なぜ後輩の映画の続編を!(ブアマン監督のほうが2歳上)
まあヒット作で会社も稼いだから、予算がいっぱいつくぞ、と期待したんでしょうか。
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にしてもフリードキン監督のほうは、なぜ自分で続編を撮らないのか?
そこもプライドあったんでしょうね! 2回同じネタはやりたくないと。
2は、どう評価したのか?
今までフリードキン監督のインタビュー動画いろいろ見たし、2018年にフリードキンの歴史を追ったドキュメント作品「アンカット」もあるんだけど、2には言及してないようだな〜。
ブアマン監督は健在らしいけど、フリードキン監督は2023年8月に逝去されました。面識はあったのか? 対談とかしてほしかったですけどね。
1971年 フレンチ・コネクション
6年遡りますが、1971年、大ヒット作となった刑事アクション映画「フレンチ・コネクション」が、フリードキン監督にとっても、主演のジーン・ハックマンや、相棒役のロイ・シャイダーにとっても出世作となり、批評家にも高評価となって、アカデミー賞まで取りました。
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おかげで「エクソシスト」を撮るときは、すでに巨匠となっていたんだなあ〜。しかし、これも続編は自分が撮らず、先輩に譲ってたんだね。
1975年 フレンチ・コネクション2
フリードキン監督の5歳上の職人監督、ジョン・フランケンハイマーが続編を手がけ、これも中ヒット作となり、前作同様、批評家にも高く評価されました。
フリードキン監督は2をどう評価してたんだろう?
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ジーン・ハックマンは1972年にメガヒットパニック大作「ポセイドン・アドベンチャー」に主演し、スター街道を歩んでましたが、当たり役なので「フレンチ・コネクション2」に出ないワケにはいかない。
しかし1に出てたロイ・シャイダーは2には出てませんでした。なぜか?
シャイダーはそのときスピルバーグ監督のメガヒットパニック大作「ジョーズ」に主演していたからなのです〜。。
ちなみに、この年、ハックマンとレイノルズがライザ・ミネリと3大スター共演大作として制作された「ラッキーレディ」はヒットせず。。味のある作品でしたが残念でした。
1977年 エクソシスト2と恐怖の報酬とブラックサンデー
ブアマン監督の「エクソシスト2」は思い通り大きな予算を使った大作ですが、やっぱり前作よりわかりづらい、やっぱザルドス的な観念的な映像の多い作品となって、批評では「意図不明」と叩かれましたが、前作のヒットを受けて、2も中ヒットにはなったよ。その後もまた賛否の議論を招きつつ、じょじょに再評価はされましたね。
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同じ77年、フリードキン監督は「ジョーズ」でスターになって戻ってきたロイ・シャイダーを主演に迎えてサスペンス映画「恐怖の報酬」を撮ってました。自作の続編はやらないくせに、なぜかフランス映画の名作(1953年)のリメイク!
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これも予算のかかった緊迫感ある大作でしたが、なぜかヒットせず!
しかし、やはり年月を経るごとに再評価の声が高まり、名作と呼ばれるようになり、数年前にリマスター版でリバイバルしました!
同じ77年、フランケンハイマー監督は「ジョーズ」でスターとなったロバート・ショウを主演に迎えてパニック大作「ブラックサンデー」を撮ってました。
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前評判は高かったのに、中東ネタを入れたため、アラブ諸国から抗議を受け、日本では公開中止、アメリカでも小ヒットとなりました。今もあまり再評価もされないけど名作です。
ちなみに同じ77年、スピルバーグは「ジョーズ」でスターとなったリチャード・ドレイファスを主演に迎えSF大作「未知との遭遇」を、またもやメガヒットにしてました!
ちなみに同じ77年、大ヒットしたオールスター戦争映画「遠すぎた橋」で、コネリーとハックマンがイギリス軍として共演しております。
と、1970年代中期のハリウッド映画の、ほんの断片的な部分だけで、薄いつながりを探して結ぶだけで、なんか面白みあるよね〜。また思いついたら、まとめよ〜。(と、同世代に共感を強制w)
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