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離-ロ-ろ】狂言『附子』の二人の冠者は

和ろうてござるか〜

こちらの大きな蕪が描かれた肩衣

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これがわたくしが初めて舞台で着けた肩衣の柄と同じモノでござる
実際には中ほどに紋腰帯を巻いて締めておりますゆえ
蕪の下半分は見えないのでござる

このブログでは狂言好きのわたくしけんすけ福のかみが、もっとも狂言らしい登場人物“太郎冠者”の名を借りて皆さまを狂言の世界へご案内するつもりで描いてござる。なにとぞ和らいだお心もちにて読うでくださりませ〜

紺色地だけでなく、緑色、茶色ほかさまざまござる
このときの次郎冠者は緑色の蕪でござった

主人の名乗り

主人は名乗りで

「これはこのあたりに住まいいたすものでござる。 こんにった用のことあって、山一つ向こうへ参ろうと存ずる。 まず両人の者を呼び出だし、その旨申しつきょうと存ずる」

これから出かけるので使用人二人を呼び出します、とのことでござる

脇座と常座で対話が基本

二人を呼びだしながら主人は脇柱【見所から見て右手前の柱】の方へ進み
呼ばれた二人は先ほど主人が居た常座へ出て、向き合いまする
これは大方の対話の基本でござって
シテ柱と脇柱の対角線で対話するのが
もっとも多いようでござる

向き合っているが、見所を向く

主人は二人に先の通り出かける旨云いまする
このときなぜか主人は正面を向き
二人の冠者も同じく正面を向きまする

これは屋外で演じられていた際の工夫
離れた見所にもより伝わりやすいように
する工夫なのであろうと存ずる

共に正面見所を向いてはござれども
観客を介して向き合っていると
見なしてもらうが好いようでござる

なかなか本題に入らぬまま
此度はこの辺りにいたしまする
またお目に掛かれましたら嬉しゅうござる🤗
この狂言noteはけんすけ福のかみが
大蔵流 茂山千五郎家の狂言を中心に学んだことや思うことを描いてござる

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