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離-イ-は】大名狂言『鬼瓦』ノ参

和ろうてござるか〜

うまくいったことを自慢することなく
お陰様と感謝する氣もちを
わたくしは母親から真似んでござる

自分のできたことを視留めた上で
お陰様で生きていければ
余計なストレスも溜めずにいられるように存じまする

このブログでは狂言好きのわたくしけんすけ福のかみが
もっとも狂言らしい登場人物“太郎冠者”の名を借りて
皆さまを狂言の世界へご案内するつもりで描いてござる。
なにとぞ和らいだお心もちにて読うでくださりませ〜

こちらの大名
遠方の国から太郎冠者一人連れて
訴訟のため京へ来ていたようでござるが

その訴訟がうまく行き
国許へ戻る許可が出たことを
信仰している因幡堂の薬師如来の御利生(ごりしょう)であろうと
御礼に行くのでござる

因幡堂は京都の中心
烏丸松原に千年以上前に創建
かつては南北にかなり大きな敷地であったそうでござる

道行で舞台を一巡り
因幡堂に到着
太郎冠者とともに拝をいたしまする


「アラ有り難や、アラ有り難や
  南無薬師 瑠璃光如来(なむやくし るりこうにょらい)
 アラ有り難や、アラ有り難や」

参拝のあと
この因幡堂のようすに感じ入って眺めた大名は

「お、おぉ、どれから観てもどれから観ても、成り格好の良い御堂ではないか」

国許へ戻ったら再々お参りもできまいとのことで
霊験新たかなこの薬師如来を地元へ写して
安置しようと思いつきまする

さらに立派な御堂をも、これほどにはならずとも
写して建ちょうとのことで
太郎冠者に細部をよく見るように言いつけてござる👀

見ただけで建てられるとは思えませぬが😆
しっかりと眺め、続いて後ろ堂へ
さていよいよ…でござるが

こんにったこの辺りにいたしましょう
またお目に掛かれましたら嬉しゅうござる🤗
この狂言noteはけんすけ福のかみが大蔵流 茂山千五郎家の狂言を中心に学んだことや思うことを描いてござる

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