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狂言を永く演るには体力が必要でござる

和ろうてござるか〜

ゆったりとして見えるやもしれませぬが
喜劇、和らい(笑い)の芝居でござる狂言は
意外と動きまする

もちろん個人の加減次第ではござるが
能楽堂に響き渡る声をお腹から、全身から出そうとすると
たとえ動かなくても体力を遣うモノなのでござる

このブログでは狂言好きのわたくしけんすけ福のかみが
もっとも狂言らしい登場人物“太郎冠者”となって
狂言へとご案内するべく描いてござる
なにとぞ和らいだお心もちにて読うでくださりまりませ
狂言案内草紙「南無三寶」より一部改

また狂言ではただ立っていると申しましても
膝を少し曲げて腰を落とすのが基本姿勢でござる
装束の袴がゆったりしていて判りにくうはござるが

狂言千鳥、アド酒屋の亭主

すり足で歩むにも
足掛けて方向転換するにも
この高さを保つのでござる

玄人の動きを観るとよう判りまするが
腰を落として動くことで全身が縦に揺れることなく
滑らかに動くことができるようでござる

狂言の中の仕方語や小舞などの見せ場では
一つひとつの所作がいっそうキレよくできるためにも
体幹の力や体力が必要になりまする


仕方語 しかたがたり、身振りを入れたり、場所を替えながらする語(かたり)の一種
語   モノの由来や伝え聞いたことを話したり、古典の物語を独特な調子で語る
小舞  狂言小舞とも云い狂言の中で謡われる謡に合わせて舞う。
    独立して舞われることもござる

残りの人生に於いては今がいちばん若い、などと申しまするが
体力は今日より来週、さらに来月、来年の方があると云うことに
いたしたいと思うてござる

まずは睡眠時間をいま少し永くとる
かつて習慣にしていた吉田山巡りを再開する
その結果として身が引き締まりいっそう健やかになれれば幸いでござる


この狂言noteはけんすけ福のかみが
大蔵流茂山千五郎家 島田洋海社中にて
狂言を学んだことをモトに
実際に狂言を(できれば生で)観て
和らいでもらいたいと願うて描いてござる🖋

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