狂言『二人袴』の四 ようやく聟は舅と対面でござる
和ろうてござるか〜新婚の弟を連れてその弟の妻の父親、すなわち
舅さまの邸宅へ
この兄と弟は色違いの段熨斗目と申す着物を着付け
正装に履く袴は弟の分のみ携えてまいりまする
さて舅宅へ着き弟に袴を履くように言い付け
兄は案内を乞うて弟の元へ戻りまする
袴を着けるのも一苦労でござる
弟はこの間に袴を着けようとはするものの
普段は履かない長い袴に驚き、腕を通したり体に巻きつけたりと
履き方が分からぬ様子
戻って来た兄に「履かいておくりゃれ」と投げ出し
「ムサとしたことを…」と