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BTC ETFの上場はいかに。

2023年10月17日 宍戸健

BTCのETF承認するかについて米証券取引委員会(SEC)が追い込まれている。

BloombergのETCマーケットアナリストBalchunas氏によると、現在18社がSECに申請しており、今月10月には7社からの申請に対する回答(Second Deadline)をしなければならない状況だ。

まずは、10月13日に米国裁判所はSECに対し、GrayScaleのGBTC信託が申請しているTrustからETFの変更を認めるようGrayScale社の申し立てに対し控訴しない方針を決めたようだ。(注、SECは米国政府の機関なので申し込みに対し条件を満たせばx日以内に回答しなければならない。というような義務が課されている。また拒否する場合は理由を開示しなければならない。)

https://www.coindesk.com/business/2023/10/16/whats-next-for-grayscale-spot-bitcoin-etf-after-sec-declines-to-appeal-court-decision/

GrayScaleのGBTC信託は、Digital Currency Group参加で、GBTCは機関投資家用のTrustから一般投資家が売買できるETFに変更する申請をしていた。GBTCが保有しているBTCは世界最大で、約622,000BTC、 金額でいうと約2兆6千億円分(1BTC=420万円で換算)保有している。それが、限られた大手機関投資家向けのTrustから広く一般投資家向も売買に参加できるETFに変更されると、BTCの価格がさらに上昇することになるだろう。

GBTC以外の上記17のETFは新規の申請と思われ、それらが許可されると膨大な新規BTC買い圧力が市場に加わる。

また、その中で最も注目されるのは、前回の記事でカバーした、世界最大の機関投資家BlackRockが申請しているETF(名称iShares)だ。iSharesシリーズのETFは、金(gold)や銀(silver)のETFも長年運用しており、このETFを通じて現物価格を価格操作をしていると陰謀論系界隈では長年噂されている。

(私もその界隈出身ですww。ようするに、ETFは現物を買っているとの主張をしているが、実際にはiSharesを保有している顧客が現物を引き落としするには非常に難しい仕組みとなっており、現金決済を強いられる。なので、ETFは実際にはわずかな現物資産しか常時保有しておらず、会計テクニックで監査時に保有しているように偽装していると疑われている。しかし、iShareの市場規模は現物市場よりもはるかに巨大なために現物価格決定主導力を持っている。)

BlackRockの申請に対する回答は米国時間の本日10月17日にSECからの何らかの回答が予定されている。

さて、SEC会長のGensler氏はバイデン大統領に任命されたわけだが、彼のこれまでの経歴(元Goldman Saches, その後MIT教授でBitcoinの仕組みを教えていた。)、発言、行動を見るとクリプト業界に距離を置いていると思われ、なんども「Bitcoin以外はすべて証券です。」と発言している。そうなると次は何をもってBitcoinというかの定義が問題となる。そして、当然ながら、Bitcoinの著作権等に関わるクレイグ博士の訴訟に関する情報も入っていることは間違いない。

そう考えると今回BTCのETFを承認すると、BTCのバブルがさらに大きく膨らむことになる。しかし、拒否すると業界関係者に「なんでだよ、おい。」とビジネス界、政界からも非難を受けるだろう。

さぁ、Gensler氏どうでるか。

本日はここまでです。






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