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かちかち山

2023年6月5日 宍戸健

本日は日本の昔話の一つ「かちかち山」とビットコインの共通性について分析してみる。以下はかちかち山の概要をまとめる。

1、むかし、むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがおった。
2、おじいさんはいつものように畑に出て働いていたが、裏山からたぬきが出てきて畑を荒らし困っていた。
3、おじいさんはある日わなをかけ、ある日とうとうたぬきを捉えた。
4、おじいさんは、捉えたたぬきを縛ってうちに担いで帰り、おばあさんに晩御飯にたぬき汁をこしらえておくように頼んだ。
5、おばあさんは臼を出して晩御飯の準備に精を出していたところ、しばられたたぬきはおばあさんに手伝いをすることを申し出た。
6、おばあさんは「お前なんぞに手伝ってもらえるものか。縄をといてやったら、手伝うどころか、すぐ逃げて行ってしまうだろう。」と断っていたが、たぬきがしつこく頼むので縄をほどいてやった。
7、たぬきは「どれ、わたしがついてあげましょう。」と言いながら、おばあさんのきねを取り上げて、おばあさんの脳天をきねで打ち下ろした。
8、たぬきはおばあさんを料理して、たぬき汁の代わりにばばあ汁をこしらえて、自分はおばあさんに化けておじいさんの帰りを待った。
9、夕方になって、なんにも知らないおじいさんが帰ってきて、たぬきが化けたおばあさんのお給仕で、「これはおいしい、おいしい。」と、舌つづみをうって、夢中になってばばあ汁を食べた。
10、それを見たたぬきのおばあさんは、たぬきの正体を現わし「ばばあ食ったじじい、流しの下の骨を見みろ。」言いながら、大きなしっぽを出して逃げていった。
11、おじいさんはびっくりして、がっかり腰をぬかしておいおい泣いていました。すると、「おじいさん、おじいさん、どうしたのです。」裏山にいる白うさぎが入はいって来た。
12、おじいさんの話を聞いた白うさぎはたいそう気の毒がって、
大丈夫。あしたはさっそくたぬきを誘い出だして、ひどい目に合してやります。しばらく待っていらっしゃい。」と言って帰っていった。
13、ある日、白うさぎはたぬきのかくれている穴のそばへ行いって、かち栗を出して、ばりばり食べました。すると「うさぎさん、うさぎさん。何をうまそうに食べているのだね。」とたぬきは穴から出てきた。
14、「かち栗をあげるから、このしばを半分向こうの山までしょっていっておくれ。」と白うさぎはたぬきに頼んだ。
15、たぬきはかち栗欲しさにしばを運んでいると、白うさぎは火打ち石を出して、「かちかち。」と火をきりたぬきのしばに火を付けた。
16、「うさぎさん、うさぎさん、ぼうぼういうのは何なんだろう。」
とたぬきが言ううちに、もう火はずんずん背中に燃えひろがった。たぬきはひいひい泣き声を上げて、苦しがって、ころげまわって、やっとのことで燃えるしばをふり落として、穴の中にかけ込んだ。
17、それから四、五日たったある日、何も知らないたぬきは白うさぎのところにやって来て「もう山はこりごりだ。」と言った。白うさぎは「それなら山はよして、こんどは海へ行こうじゃないか、海はおさかながとれるよ。」と言った。
19、白うさぎとたぬきは連だって海へ出かけた。うさぎが木の舟をこしららえ、たぬきはまねをして土の舟をこしらえた。舟ができ上がると二人はべつべつに舟をこいで沖へ出た。
20、「ここらにはまだおさかなはいないよ。もっと沖の方までこいで行こう。さあ、どっちが早いか競争しよう。」と白うさぎは言った。「なあに、土の舟は重くって丈夫だ。」とたぬきは言ったが、そのうちにたぬきの土の船は水がしみて崩れだした。
21、「ああ、沈む、沈む、助けてくれ。」とたぬきは叫んだが、「ざまを見ろ。おばあさんをだまして殺して、おじいさんにばばあ汁じるを食くわせたむくいだ。」と白うさぎは答えた。そのうちどんどん舟は崩れて、たぬきはとうとう沈んでしまった。

というわけで、古今東西「敵を騙す」「別人になりすます」というテクニックは古来からの常套手段のようですね。このやり方は現代戦でも十分通用するようです。あと、たぬきは最後砂で船を作ったのか、どこかのチェーンみたいですね。みなさん十分気をつけませう。

以上、本日はココまで。

参考資料:ー

『かちかち山』 (講談社の絵本)尾竹国観絵 松村武雄文 大日本雄弁会講談社 1938年(サムネ参照)

https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/collection/features/digital_showcase/033/05/index.html

かちかち山(「日本の神話と十大昔話」講談社学術文庫、講談社)
https://www.aozora.gr.jp/cards/000329/files/18377_11982.html

【まんが日本昔ばなし】カチカチ山


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