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ビットコインは毎秒10億transactionへ。

2023年1月18日 宍戸健

クレイグ博士が1月4日にビットコインのスケーリングについて非常に重要な発言をツイート連投されていた。それについて、クレイグ博士のツイート翻訳と、ゼムさん(起業家、投資家、科学者、特許弁護士の切れ者)の解説も翻訳します。

翻訳ココから。

「私はジャック・ロジャース博士(エクスター大学経済学部主任教授)とC.ルオ博士(エクスター大学コンピューターサイエンス教授)と共に、今年か来年の初めにエクスター大学に新設する博士課程のための指導者会議を持ちました。

私たちは現在ビットコインがスケールしていく様子を詳細に記録しているところです。

昨年、私はnChain社として自分たちのドッグフードを食べると言いました。(注:1988年にマイクロソフト社内で使われ始めた言い回しで現在はIT業界で「dogfood(ing)=「ユーザーに提供するサービスは、提供者である自分自身で使ってからリリースしよう。」という意味で使われる。

やり方としては、スケーリング業務はライブネットワーク上で進めていきます。舞台裏のプロセスに隠されたものではなく、地球上の誰もが見て確認できるものです。非常に大規模なブロックチェーンソリューションの開発は、巨大なブロックを拡張し続けるという単純なことではありません。

テラバイト、さらにはペタバイトサイズのファイルを数秒でネットワークに伝播させることは、多くのブロックチェーン研究者、技術者にも理解しがたいことです。

人々の短絡的な反応は「そんなことは無理だ〜。」です。私がビットコインを作ったときも、私の周りの人々は不可能だと言っていました。

分散システムのスケーリングは非常に難しいのです。

もし信じられないのであれば、他のあらゆるシステムに関わる人たちになぜそうしないのか聞いてみてください。彼らはおそらく、「Decentralizationガー」というようなふわっとした答えに固執することでしょう。彼らは真実に直面することを避けているのです。

真実は表向きは非常にシンプルですが、理解することはとても難しいのです。

私の新しい論文が完成したらエクセター大学に査読してもらいますが、その時に公開する予定です。その時に皆さんは全ては実はシンプルだったと思うことでしょう。この業界は、オープンで正直な交流の基盤の上に築かれてきたはずなのに、それを欺瞞と秘密のものに捻じ曲げられてしまったのです。

その状況が大きく変わるということを、カルビンクリスティンステファンの3人は最初からわかっていたことです。

私の約束は価格をパンプすることではありませんでした。約束は、ブロックチェーンを1秒間に数十億のトランザクションを処理できるよう拡張するソリューションを提供することだったのです。

連帯したサイドチェーンではなく、複数のチェーンではなく、ビットコインを世界でたった一つのチェーンにすることです。」

ココまで。

さて、この発言についてゼムさんの解説の翻訳です。

「このクレイグ博士の重要なこのツイッター投稿が3,000インプレッション以下だったという事実(1月7日時点。1月18日時点では約8,000インプレッション)は、世界がいかに真実から遠ざかっているかを示しています。

Internet of data、Internet of value、IoTを統合した新しいインターネット(The Metanet)では、ブロックチェーンはIPv6によるTCP/IP層で実装されることになります。新しいインターネットの世界で必要となるサイバーセキュリティや自動マイクロペイメントのようなアプリケーションは、BSV以外のブロックチェーンで稼働するフリを見せることさえ不可能になるでしょう。

ブロックサイズは非常に大きくなり、マイニングノードは現在のIPv4インフラの下では、高帯域幅の小さな世界のネットワーク内でさえ、ブロックをタイムリーに伝播することができなくなります。

マルチキャストアドレッシング(解説:同じデータを同時に複数の人に送信できサーバがデータを送信するのは1回だけで済む。映像などの配信が格段に速く効率的になる)とジャンボパケット(解説:IPv6のオプショナルな機能として約4GBまでのIPv6パケットを送信できる)を備えたIPv6が必要になるのです。

nChain社はすでに特許を取得し、この分野全体を大きくカバーしています。
このすべてが明らかになる頃には、他のブロックチェーンにとっては手遅れでしょう。クレイグ博士が言っているように、この問題は単にブロックを大きくすることだけではないので、いずれ単に自分たちが間違っていたと認めて、大きなブロック戦略を採用することで追いつくことはできません。

サトシは過去10年間、スケーラビリティの問題を解決するために人生のかなりの部分を費やしてきました。そして、彼は間もなくその解決策を示すことでしょう。」

というわけで本日はこの辺で。

参考資料:RFC 2675 - IPv6 Jumbograms 日本語訳
https://tex2e.github.io/rfc-translater/html/rfc2675.html

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