20歳で見つめる自分史⑨【大学受験編 Part 1】

今回は大学受験の頃を振り返ります。長くなりそうなので、Part 1.2に分割します。

前回の記事はコチラ

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高校入学するタイミングで、さっそく父さんから「どこの大学行きたいか考えとけ」と言われたので、高1の初めから大学受験については考えていた。

その時の第一志望は北海道大学の獣医学部。

やはり北の大地のへのロマンは捨てきれなかった(笑)

高校入ってすぐに大学受験の事を考えている人はあまりいなかったし、世の中の受験情報を見てもこの時期に大学受験について考えている人はいなかったので、「今、この時期から受験を意識して勉強していたら余裕で受かっちゃうな」とか考えていた(笑)

高3になってから1日15時間勉強して~っていうのは嫌でそれよりも、高1の頃から毎日3時間ずつ勉強して受験が近づいても焦る必要がないようにしたかった。

だから高校入ってからすぐだったけど、勉強はしっかりやっていて成績もすごくよかった。周りの人が勉強していない中だったので、アマノジャク精神が働いて勉強できたのかもしれない。「怠け者の節句働き」的な(笑)

このころはネットで受験対策情報を集めていて、良さそうな勉強法を探しまくっていた。特に数学と英語はみっちりと。

今思うと「どのように勉強するか」にとらわれすぎて肝心の「どんな内容を勉強したか」が頭に入っていなかった気がする。例えば「この参考書を二周すれば大丈夫!」とか。それはあくまで一個人の意見に過ぎないし、そのやり方の効果にも個人差があるに決まってるのに。

当時はそのことに気が付いてなかった。目的と手段を混同していたともいえる。


北の大地から古の都へ

中学の時よりも少し具体的に、大学について考えらるようになって、より深く正確に獣医学部ないしは獣医師について知ることができるようになった。その結果分かったのは、獣医師が三重苦の職業であるという事。どういう苦しみかというと

・獣医師免許を取ることが難しい
・動物病院の開業が難しい
・開業しても操業が難しい

これを見て僕の心はかなり打ち砕かれてしまった(笑)「本当に僕の進路は獣医師なのか」という具合に。

それでも、「生きもの好き」として志望学部は農・水産系から探そうとしていた。

そんな時、僕に一冊の本との出会いが訪れる。

『四畳半神話大系』(著:森見登美彦)である。

まず舞台が京都っていう。主人公はダメ大学生。哲学的かつその時点でかなり心をつかまれた。あの街で大学生活を送れるなんて最高すぎる。読んだことのある人ならわかると思うんだけど、森見登美彦ワールド、あのちょっと不思議な感じに憧れた。

そして「京都大学を目指そう」となったのである。(笑)

『動物のお医者さん』の時もそうだったけど、本との出会いが人の運命を左右するっていうの本当にすごいよね。

でも実は、決めた要因は本からだけじゃなくて別のところにもある。

当時、北大を第一志望にする、というのは父さんも知っていたんだけど、父さん的には東大を目指してほしいという思いがあったらしく「よほどの理由がなければ地方に行くのを認めない」という風に釘を刺されていた。これは要するに「東大をめざせ」という意味なんだけど。

さすがにこれは受け入れがたく、「志望校ぐらい自分で決めさせてくれい!」と思ってた。だから「東大に並ぶ名門、京大を目指します、これで文句はないでしょう。」という心で京都大学を志望校として宣言していた(笑)

これが多分高2の春から夏にかけての事。

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僕は小説や漫画から多大な影響を受けて生きてきているのかもしれない。普段は意識してないけど、僕の「理想像」ないしは「人はこうあるべき!」みたいな思いは案外、フィクションのキャラクターからきてるかもしれない(笑)。それはそれで面白いかも。

このころから親への反発も強くなり、早く仲直りしてくれって感じなんだけども。今でも父さんとは腹を割って話す気にはなれず、相談相手は常に母さんである。相談は母さん、最終報告は父さんみたいな(笑)

親への反発があって、その中で自分の志望校を決めたから、本当に自分の生きたい大学が京都大だったのか?と問われると微妙。親からの拘束がなく、自分の正直な思いに従って進路を決めていたらまた違っていたかもしれない。

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