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メールマーケティング視点で選ぶメール配信サービスの選び方

メールマーケティングエバンジェリストの安藤と申します。

「メール配信サービス」は、IT系のサービスの中では比較的歴史が長く、それゆえにとても多くの会社から提供されており、各社ともその差別化ポイントが様々なため、これからメール配信サービスを導入しようというお客様にとっては非常に選択しづらいサービスだと当事者ながらに思います。

私は配配メールが一番いいサービスだと思っているので配配メールを一番にお勧めしたいのですが、それでは記事が成り立たないので、可能な限り中立にお話できればと思います。

一斉配信するための3つの方法

そもそも、メルマガを一斉配信するためには、大きく分けて以下の3つの方法があります。

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まずは、OutlookやThunderbirdと言ったメールソフトでBCCを使った一斉配信ですね。これは無料で出来るので、多くの方がまず一番初めに選択する方法ですが、絶対NGです。絶対です。

BCC(ブラインド・カーボンコピー)という機能を利用すると、宛先リスト内のメールアドレスが受信者自身のアドレス以外が表示されなくなります。
しかし、”BCC”と指定すべきところを”CC”にしてしまったことで、個人情報の大量流出につながるというヒューマンエラーが後を絶ちません。
「BCC お詫び」でGoogleで調べると令和2年の今でも大量に、やらかしてしまった企業のお詫びが出てきます。

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個人情報を流出してしまったことでお詫び対応をしなければいけないのはもちろんのこと、企業としての信頼が大きく失墜するので、仲間内でのサークル活動での利用ならともかく、ビジネスでのBCCの利用なんて言語道断です。(もう10年くらい言い続けてるのに事故が全然無くならないのでいい加減にして欲しいです!!)

失礼、取り乱しました。

さて、次がインストール型と言われるものです。
これはソフトウェアをダウンロードもしくはインストールメディア(CDなど)を利用して、パソコンにインストールして利用するものです。
買い切り型なので、一回費用を払ってしまえば長く使えるのでコストパフォーマンスはいいです。

ただ、このタイプはメール配信するときに、自社のメールサーバーを使用しますので、一斉配信によってメールサーバーが圧迫されて通常の仕事のメールが詰まって送れなくなる要因になったりするので、情シスやレンタルサーバー会社から怒られる可能性大です。

また、仮に迷惑メール判定されてしまったら、通常の仕事のやり取りのメールすら相手の迷惑メールフォルダに入るようになってしまい、大きな機会損失を起こしてしまうことになりかねません。

結論、メールソフトとインストール型はメールマーケティングを行うのには全く向いていません。

ということで、メールマーケティングを行うならクラウド型一択です。

クラウド型のサービスは継続課金型なので、利用料は毎月発生します。しかし、機能やセキュリティ対応については提供社側の責任で行われるので、買い切り型のようにバージョンアップの際に追加でお金を払う必要もありませんし、自社の情シス担当がセキュリティ対策に奔走する必要もありません。
メールサーバーも提供されるので、通常の仕事のメールには一切影響を与えることなく好きなだけ配信が出来るのです。

では、次にクラウド型のサービスを導入するにあたり最低限のチェックポイントについて解説します。

メールマーケティングを行うための最低限のチェックポイント


私の考えるメールマーケティングを行うために最低限必要な機能は以下になります。(Excelでのチェックリストを本noteの最後に置いておきます)

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その他にもステップメールやA/Bテスト機能など、メールマーケティングをより深く行うことの出来る機能がありますが、この辺はMustの機能ではないので、自社のやりたいことや社内リソースを鑑みて必要に応じて選んでいただければと思います。

基本的にはクラウド型のメールサービスにはメールマーケティングを行うための一通りの機能は揃っており、機能自体の違いはそれほどありません。(当然、機能の性能差というものはあります)

最低限必要な機能が揃っているので、とりあえずメールマーケティングをはじめることが可能なのですが、もうひとつ注意して選ばなければいけない重要なポイントがあります。
それは 「迷惑メール対策」 です。

以前のnoteでメルマガが迷惑メールに振り分けられてしまう原因とその対策について解説いたしましたが、ユーザ側がいくら対策したとしても、そもそもメール配信サービス側が対策をしていなければ元も子もありません。
そこで、各社に確認すべきポイントをまとめてみました。(Excelでのチェックリストは最後に)

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導入にあたっては上記チェックポイントについて、どのように対応されているかを提供会社側に尋ねると良いでしょう。

とはいえ、これでは比較検討の対象とすべきサービスがまったく絞り込まれていません。
そこで、次に自社にあったサービスの選び方を解説いたします。

自社にあったメール配信サービスの選び方

クラウド型のメール配信サービスを見比べると、以下の3つのタイプに分類することができるのです。

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見て頂いてわかる通り、価格帯の違いは、お客様のメールマーケティングに提供会社がどこまで関わるかの差になります。

以下、1つずつ特徴を解説いたします。

 ~~ トレーニングジム型のメール配信サービス ~~
トレーニングジム型の企業が提供するのは メール配信システムのみ です。

メールマーケティングが自力で出来る方を対象としたサービスなので、営業担当や専属のサポート担当はおらず、ユーザの日々の運用に提供元は関与しません。その分、非常に低価格です。

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 ~~ フィットネスクラブ型のメール配信サービス ~~
フィットネス型の企業は、メール配信システムに加え、運用相談サービスを提供しています。

メールマーケティングをこれから始める方や、自力でも出来るけれどアドバイスを受けながら運用したいという方を対象としたサービスです。
運用相談サービスは、セミナーや相談会などのように提供会社側の講師が一度に多人数に対して行う、1:N(多)の形式が基本となります。

弊社の配配メールはこのタイプです。手厚いフォローが付く分、月々数万円からとトレーニングジム型よりは高めの価格設定となっています。

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 ~~ パーソナルジム型のメール配信サービス ~~
パーソナル型の企業もフィットネスクラブ型同様、メール配信システムに加え、運用相談サービスを提供しています。

フィットネスクラブ型との違いは、1:1での運用相談サービスを提供している点です。
メールマーケティングについてみっちりと教えて欲しいという方や、メールマーケティングの運用は任せたいという方を対象としたサービスです。

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つまり、自社がメールマーケティングをどのように進めていくか、自社でどこまで出来るかによってメール配信サービスを選ぶのが正解という事です。

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提供会社がどれくらい自社のメールマーケティングに関与してくれるかは、メール配信サービスのWebサイトを見ただけでは分からないと思いますので、メールマーケティングをどのレベルで手助けしてくれるかを提供会社側に尋ねると良いでしょう。

チェックリスト

メール配信サービスの提供会社に訪ねる時用のチェックリストを作ってみましたので、ご活用ください。

最後に

以上がメールマーケティングの視点で見たメール配信サービスの選び方になります。

僕がこの業界に関わるようになって数年が経ちますが、本当に多くのプレイヤーがおり、お客様から見たらとても分かりにくいサービスだなと当事者ながらに思いますので、今回のnoteが皆様の助けになれば幸いです。