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【国際貿易論✨】要素賦存量によって説明されるHOSモデルと貿易メカニズム:Chapter③

【国際貿易論】シリーズにおいては
私が現在、熱中して学習している内容である
国際経済学の分野についてアウトプット
していきたいと思います👍

今回の記事は「ヘクシャー・オリーン・サミュエルソンモデル(=HOS model)」について解説していきたいと思います🔥

ヘクシャー・オリーン・サミュエルソンモデル(以下、HOSモデル)は「生産要素賦存量」によって貿易パターンが決定されるということをメインに理論が展開されていきます📝

ヘクシャー・オリーン・サミュエルソンモデルについて:Part③

前回の記事(下記URL)よりHOSモデルについての解説を始めました

ぜひPart②もご覧になって、本投稿を読み進めていただけると更に理解を深めていただけるのではないかと思います💖

①生産面で図った国民所得

経済学では、国民所得の総額によって一国経済の指標を考えることが多いです
ここで、第2財で測った第1財の相対価格を

$$
Relative  price  of  \\Good_1  measured by  Good_2\\
≡P=p_1/p_2
$$

とすると
第2財で測った生産国民所得の実質額

$$
The  real  amount  of\\  productive  national  income\\≡Y=P\times y_1 + y_2・・・①
$$

となります

これは国際貿易論だけではなく
経済学のモデルにおいて成立することですが

完全競争環境における一国経済の生産構造は、生産可能集合(PPF)の内部という制約下において、所与の財の相対価格で図った生産国民所得を最大化する点において確定されることになります

このバックグラウンドには、個々の企業による利潤最大化行動や生産要素市場における需給均衡といった市場メカニズムが働いています

しかし、これらを明示的に扱わなくても生産可能性フロンティアを利用する事で
「一国の生産構造を特長づけることが可能になる」
という簡便さが大きなメリットであると思います

②生産点の決定のGDPの最大化

第2財で測った生産国民所得の実質額は

$$
Y=P\times y_1 + y_2・・・①
$$

と表記されましたが

実質生産国民所得は、相対価格の傾きを持つ
一次式、すなわち直線の縦軸切片の高さで
表記できるのです📝

$$
y_2=-P\times y_1 +Y・・・②
$$

補足として、GDP関数を定義しておきますと
所与の価格ベクトルに対して
生産可能性フロンティアの内部という制約の下で、総生産額を最大化することを検討します

$$
Max : P \times y_1 +y_2  \\
subject  to (y_1, y_2)  in  the  PPF
$$

この問題の解は、所与の価格ベクトルに対する生産の組み合わせを表すことになり
供給関数が導出されることに他ならないのです

$$
Supply  Function : Y^s(p) = ( y_1(p) , y_2(p))
$$

よってGDP関数とは、総生産額の最大値を
価格の関数
として表記したものであると
定義することになるのです

$$
GDP:Y(p)≡ p×y(p) \\≡ p_1×y_1(p)+p_2×y_2(p)
$$

※具体的な性質(価格に対して増加、凸かつ正の一次同次)などについては、各自で学習いただけますと幸いです🙏

ここで一般的な生産可能性フロンティアと実質生産国民所得を表す直線について考えて行きましょう

結論から述べると「与えられた財の相対価格で測った生産国民所得を最大にする点」
生産国民所得を表す直線と生産可能性フロンティアとの接点になります

すなわち、2つの曲線の傾きが等しくなるということです
これより「相対価格と限界代替率の一致」というインプリケーションが導出されます💓

もし第1財の相対価格が上昇する(ΔP>0)とどうなるでしょうか?
第1財の生産が拡大し、相対的に割安になった第2財の生産規模が縮小しますね

よって、第1財の方向に「特化」もしくは「生産の集中」が進行します
※完全特化するとは限りませんので、ご注意ください🙏🏻

③図解:生産点の決定と国民所得の最大化

図解:生産点の決定と国民所得の最大化

上記の図、「生産点の決定と国民所得の最大化」において
E点が「与えられた財の相対価格で測った生産国民所得を最大にする点」である
ということを認識することができましたね

赤色で表記した線が

$$
y_2=-P\times y_1 +Y・・・②
$$

であり、実質生産国民所得
相対価格の傾きを持つ一次式なのです😊

今回の解説は、ここで一旦終了します

また次回Part④以降もご一読いただき
HOSモデルについての理解を
深めていただけたら幸いです💖

マガジンのご紹介🔔

https://note.com/kens_reading1/m/m060f6cf44857

こちらのマガジンにて
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています
今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご愛読いただき誠にありがとうございます!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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