【日商簿記2級レベル】基礎的な仕訳演習(収益認識基準) No.8:エッセンシャル会計学✨
会計・財務についてもっと学びたい🔥
会計業務や経理、財務、簿記についての基本的な知識を持つことは、ビジネスパーソンにとって重要であると感じています。
今後、定期的に投稿していく【エッセンシャル会計学シリーズ】では、会計業務の重要性から経理や財務の役割まで、私が勉強したことをわかりやすくアウトプットしていきたいと思います🔥
さらに、経理業務の具体的な内容や財務業務の目的、簿記の種類と特徴についても詳しく掘り下げていきたいです💛
そして、日商簿記検定2級合格を最終的な目標として会計学を勉強していきたいと思います!
ビジネスにおける財務情報の管理や経営判断の基盤となる知識を身につけるため、ご一読いただけますと幸いです💖
収益認識の基本(契約負債)💛
今回は、「収益認識基準」に関する問題を取り扱います!
まずは、収益認識基準の定義を確認しましょう。
収益認識基準とは、売上に関して「どのように認識し、財務諸表上にどのように反映するのか」についての基準です。
簡潔に述べると、売上をどのタイミングでいくら計上するかというルールのことです。
2021年4月から始まる会計年度より、上場企業や大会社では新しく設けられた新収益認識基準が強制適用になっています📝
それでは、以下の例題をアウトプットしてみましょう
×1年4月1日(期首)に、当社(決算日は3月31日)は、○○株式会社と商品の販売および2年間の保守サービスを提供する1つの契約を締結した。
契約の内容は次のとおりである。
〔契約の内容〕
契約と同時(20×1年4月1日)に商品の引渡しを行う。
保守サービスの期間は20×1年4月1日から20×3年3月31日までである。
契約書に記載された対価の額は500,000円である(商品の販売価格は300,000円、保守サービスの販売価格は200,000円とする)。
なお、商品の引渡時に対価500,000円を現金で受け取る。
この場合において、下記の日付の仕訳をしなさい。
➀×1年4月1日の仕訳
②×2年3月31日(1年目の決算日)の仕訳
③×3年3月31日(2年目の決算日)の仕訳
$$
\\解答:収益認識\\
➀×1年4月1日の仕訳\\\begin{matrix}\\現 金:500,000&売 上:300,000\\&契約負債:200,000\\\end{matrix}\\ \\②×2年3月31日(1年目の決算日)の仕訳\\\begin{matrix}\\契約負債:100,000&売上:100,000\\\end{matrix}\\ \\③×3年3月31日(2年目の決算日)の仕訳\\\begin{matrix}\\契約負債:100,000&売上:100,000\\\end{matrix}\\
$$
保守サービスの期間は、2年間(×1年4月1日から×3年3月31日)、価格は100,000円/年であるとわかりますね!
➀×1年4月1日の時点では、契約しているものの、保守サービスに関しては未提供と言えますね。
そのため「売上」という収益を認識することは不適切です💦
したがって、「契約負債」という形で計上します👍
そして、②1年目の決算日には、保守サービス(1年分:100,000円)を提供していることになりますので、「契約負債」を減らし、このタイミングで「売上」という収益を認識します!
②×3年3月31日(2年目の決算日)についても同様の形で、契約負債を取り消し、保守サービス(2年目)分の売上を収益として認識できるのです💴
契約資産✨
×1年4月1日に、○○株式会社と商品Aおよび商品Bを以下の条件で販売する契約を結んだ。
なお、契約条件は以下の通りである。
商品Aは契約と同時(×1年4月1日)に引渡しを行い、商品Bの引渡しは×1年5月10日に行う。
商品Aの対価は5,000円、商品Bの対価は4,000円であるが、商品Aの対価の支払いは商品Bの引渡しが完了するまで留保される。
この場合において、下記の日付の仕訳をしなさい。
➀×1年4月1日
②×1年5月10日
$$
\\解答:契約資産\\➀×1年4月1日の仕訳\\\begin{matrix}\\契約資産:5,000&売 上:5,000\\\end{matrix}\\ \\②×1年5月10日の仕訳\\\begin{matrix}\\売掛金:9,000&売 上:4,000\\&契約資産:5,000\\\end{matrix}\\
$$
今回は、「契約資産」に関する仕訳例題です👍
契約資産とは、企業が顧客に移転した財又はサービスと交換に受け取る対価に対する企業の権利であり、顧客との契約から生じた債権を除くものとされます📝
本問題において「商品Aの対価の支払いは商品Bの引渡しが完了するまで」という文言がありますので、X1年4月1日の時点では、商品Aは「契約資産」として把握することなります👍
※「売上」は貸方に計上されるので、収益は認識されています…
そして、商品Bが引き渡されるX1年5月10日の時点で、売掛金(A+B分)を計上し、貸方で商品Aの契約資産を取り消すとともに、商品Bの売上を収益として認識するプロセスとなります!
売上割戻し(返金負債💦)
当社(決算日は3月31日)は、○○株式会社に商品Cを下記の条件で販売している。
なお、当期における商品Cの○○株式への販売個数は250個と予想している。
なお、契約の条件は以下の通りである。
商品Cの1個あたりの販売価格は100円である。
○○株式会社への商品Cの当期販売個数が200個に達したときには、1個あたり10円のリベートを支払う。
以下に、この場合における、一連の取引に対する仕訳をしなさい。
➀×1年10月20日に商品Cを100個販売し、代金は現金で受け取った。
②×2年1月12日に商品Cを110個販売し、代金は現金で受け取った。
なお、この時点でリベートの条件が達成され、リベートは後日支払う予定である。
③×2年1月15日、(2)により当期の販売個数が200個を超えたため、リベートを現金で支払った。
$$
\\売上割戻し(リベート)の仕訳\\ \\\begin{matrix}\\➀& 現 金:10,000&売 上:9,000\\& &返金負債:1,000\\ \end{matrix} \\\begin{matrix}\\②& 現 金:11,000&売 上:9,900\\& &返金負債:1,100\\&返金負債:2,100&未 払 金:2,100\\ \end{matrix}\\\begin{matrix}\\③&返金負債:2,100&未 払 金:2,100\end{matrix} \\
$$
+α:仮に当期の売上が(1)のみであった場合(当期中の販売個数が200個に達しなかった場合)の仕訳をしなさい。
$$
\\契約の条件が満たされない場合\\\begin{matrix}\\返金負債:1,000&売 上:1,000\end{matrix} \\
$$
返金負債は、顧客から対価を受け取っているものの、その対価の一部又は全部を顧客に返金すると見込んでいる場合に認識されるものです。
今回取り上げた問題のように、返品権付きの販売を行う場合や将来支払うことが見込まれるリベート等から生じるものです。
返品権付きの販売を行う場合は、返金負債と併せて、返品が見込まれる分の「返品資産」を計上することになります!!
※収益認識基準に対する問題は、仕訳問題で登場する場合も多いですので、しっかり問題文の指示を読んで対応しましょう!
本日の解説はここまでとします!
日商簿記2級の取得を目指して、頑張っていきましょう💛
なお参考資料は、以下の通りです。
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