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今通常国会でほぼ週1回のペースで開催された憲法審査会〜憲法改正に向け、議論は着実に進んでいる〜

第211回国会が令和5年1月23日〜6月21日にわたって開催されました。

様々な法案が議論され、中には激しく賛否が分かれるものもありましたが、その中にあって、憲法改正議論はどれほど進んだのでしょうか。

そもそも憲法審査会とは・・・?と思う方も知るかもしれません。

衆議院憲法審査会のHPには、

「日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制について広範かつ総合的に調査を行い、憲法改正原案、日本国憲法に係る改正の発議又は国民投票に関する法律案等を審査する機関」

と説明されています。

そして、平成28年11月17日に開催された衆議院憲法審査会では、森英介会長(当時)がこのように発言しております。

「憲法調査会以来、国家の最高法規である憲法に関する論議においては、政局にとらわれることなく、『憲法論議は国民代表である国会議員が主体性を持って行うべき』との共通認識に基づき・・・(後略)」

「政局にとらわれることなく」という箇所がポイントです。
つまり、憲法審査会とは、現行日本国憲法が本当に望ましい形で機能しているのかといったことを、政局に左右されることなく調査を行い、国民の代表である国会議員こそが主体性を持って議論する機会ということです。

では、改めて今通常国会ではどれだけの議論がなされたでしょうか。

今通常国会(150日間)では、衆議院で15回、参議院では7回開催されました。特に、衆議院においては、ほぼ週一回ペースで議論を進めることができました。

参考↓
衆議院憲法審査会HPー会議日誌・会議資料ー第211回国会

週1回ペースで開催されることは当たり前だと思う方もいるかもしれないですが、これは本当にここ最近になってからのことなのです。

平成30年の国会における衆議院憲法審査会は、開催数はわずか5回、しかも開催時間は合計で10分間。ほぼ議論をしていません。

令和元年の通常国会でもわずか4回。実質的な討議はたった一回でした。

これだけでも問題なのですが、さらに重要なのは、「税金の無駄遣い」をしていたということです。

国士舘大学特任教授の百地章氏は、こう指摘しています。

「憲法審査会は衆議院だけでも毎年、職員の人件費を含め、約2億円ものお金を使っている。また、23年に第1回の審査会が開かれてから8年間、約16億円の税金を使いながら、改正原案の1本も作れなかった。これを無駄遣いといわず、何といえよう」(産経新聞令和元年12月3日)

本当にその通りです。

この意味で、岸田政権において憲法改正議論は、安倍政権、菅政権の時と比べて着実に進んでいるのです。

岸田政権を擁護しているとかそういった話ではなく、憲法改正の実現に向け、評価できる点はしっかりと評価し、私達憲法BlueWaveとしては後押ししていきたいと考えています。

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