見出し画像

ツール・ド・美ヶ原2024 一般男子B 4位(入賞)

大会を迎えるにあたり

今年の富士ヒルを散々な結果に終えていた私の気持ちは7月6日、7日に行われる磐梯吾妻スカイラインヒルクライムの「年代別優勝」へ切り替えていた。美ヶ原はなんとなく出てみるか、という軽い気持ちで(?)エントリーしていた。つまり自分の中での美ヶ原の重要度はそこまで高くなく、「最後までしっかり踏み切る練習」みたいな感じ。そのためいつものように大会直前だからといって特別調整メニューをこなすこともなく、当日を迎えた。

機材等

TIME Alpe d’ huez 21 DISC×Cog’s Ability c
タイヤ:ピレリ P ZERO RACE TLR SPEEDCORE 28Cにマクハル
空気圧 前:3.6bar 後:3.8bar
コースが相当荒れてるのは知っていたものの、変に空気圧を下げて腰砕けしたら嫌だったのでいつも通り。多少跳ねるなとは思ったがライン取りでカバーした。
SRAMのサイトの空気圧だと若干たわむ気がするんだよなぁ…要研究。

サプリメント系
1週間前から就寝前にミトロング-V
レース40分前にミトロング-Vプレミアム3錠とBOOST SHOT
ボトルはACTIVIKE スピードウォーター500ml

ミトロング-V
ACTIVIKE
BOOST-SHOT
この組み合わせは最強😤

レース前

ローラーでウォーミングアップ。
10分流し

1分毎にシフトアップ

1分レスト

20秒ぶん回し40秒レスト 5セット

クールダウン

いつものお決まりのメニューです。

美ヶ原と乗鞍の車体用ゼッケンなんとかならんか…



「今回は磐梯吾妻に向けて弾みをつける練習。気楽にいく。」

こんな感じにリラックスした状態でスタートラインへ。
前から3番目位のポジションで何度もレースでご一緒している渡部選手に挨拶して号砲に備える。

下に注目。この有り様である。

スタート〜美鈴湖

号砲(というか合図?)で若干拍子抜けしたスタート。
最初から元気な人達がシクロクロスのホールショットを取るかの如くかっ飛んでった。その中にはヤビツ練でご一緒したまいぺーすリッキーさんの姿も。

「おおう笑笑最初から行ってんなぁ笑笑」


って思って4倍くらいでしれーっと右コーナーを通過して激坂区間に備える。勿論タラタラ走ってるので沢山抜かれる。

「どうせ落ちてくるっしょ🙂」

レースなんだし集中せえと我ながら思うが、
このマインドが意外とよかったのかもしれない。

激坂区間に突入。
案の定、元気にかっ飛んでいった集団から選手たちがゴロゴロ落ちてきた。道が悪く、狭い区間で蛇行する選手が続出する中を右側からスルスルと6倍付近でかわしていく。5名くらい(?)飛び出しているのが見えたが無理に追わず、ペースを刻む。

最もキツい斜度を抜けて後ろを見ると1人着いてきた。ここも無慈悲にコーナー毎に強度を上げて引き離すことに成功。

激坂区間を5倍いかない位でこなし、先行していたチーム右京Reveの山名選手に追いつく。そのまま2人でペースを合わせつつ激坂区間を通過。

美鈴湖〜深志の森

山名選手ともう2名を引き連れ先頭で展開。
道幅いっぱいに使ってダウンヒル。次の登り区間突入(第一関門?)時には私と山名選手しか残っておらず、2人で先頭集団との差を詰める展開に。

先頭集団は見えたり見えなかったり微妙な差。
この時点で山名選手との会話は無いもののなんとなく協調は出来ていた(…はず。)お互いどちらかがペースを上げればついていくし、落としてるなって思ったらそれに合わせて無理のないペースで。

この辺りで「…あれ?これもしかして入賞出来るんじゃ?」と思った。今回はあくまでも「練習レース」と思っていたのだが何故か歯車が合っているようで。

「…だったらもう少し攻めてみるか🤔」

チャンスが十分あるのに易々と逃すのは勿体無いのでプラン変更。山名選手に対して仕掛けてみた。

(あまり展開を覚えていないのだが確かこの辺りで先行していた4人のうち、同カテゴリの1人が落ちてきてパスした記憶がある。)

緩斜面はあちらが踏めている感じ。急斜面はその逆。
緩斜面になると明らかにペースアップを図ってきたので敢えて一回離れてみる。山名選手が緩斜面でもペースを上げなくなってきたのを確認してじわじわ差を縮めてオーバーテイク。カウンターの様な形になり、引き離すことに成功。

深志の森〜一方通行エリア(?)

山名選手を引き離し、単独走行。高地効果なのか全くパワーが出ていないので速度だけを頼りにペースを刻む。幸いこの区間はコーナーが連続している区間で後続との差を広げる事が出来た。この辺りで左脚が攣りそうな気配を感じたが、まだ心配いらないレベルだったのでダンシングで誤魔化す。

丁度一方通行のエリアで先行していたチャンピオンクラスの選手を2人まとめてオーバーテイク。なかなかいい感じのペースが刻めていると思ったが、一向に前が見えない。先頭はどんなペースで進んでいるんだ?と思いつつもここで下手にペースを乱して入賞を逃すわけにはいかないので

「無理なく、確実に、最後まで」

3回復唱して自分を落ち着かせた。

一方通行エリア〜レンゲツツジが左に見える区間(伝われ)

前からはチャンピオンクラスの選手がポツポツ落ちてくるが同クラスの選手は未だ落ちてこず。逆に1人になった事+攣りそうな脚を庇ってペースダウンした事で引き離したはずの山名選手に追いつかれてしまうことに。
思わず「マジすか追いつかれるのかぁ!!!」と言ってしまった🫢

山名選手も「いやぁ〜キツいっすねぇ〜」みたいな感じで反応はしてくれたが、今の自分にとって微妙にキツいペースを刻んでくる。左にレンゲツツジが見える少し開けた区間の一瞬の降りで踏み込むと右脚も攣りそうになりペースダウン。そのタイミングで山名選手にかわされる。気持ちだけは追いつきたかったがこれ以上踏むと巻き返せないレベルに脚が攣りそうなので追走を断念し、リカバリーに努める。

レンゲツツジ区間〜アップダウン区間

なんとか回復した脚で時折来る15%超え区間を耐える。急に視界が開けたかと思いきや、濃霧によりほぼ視界ゼロの中アップダウン区間に突入。

見えない視界 迫るコーナー
信じるタイヤのグリップ…etc

コースがわからない

視界がほぼゼロ

路面が悪い

横からの爆風

後続とのタイム差不明

前はまだ遠くないはず

このコースコンディション。この展開。
絶対に落車は避けなきゃいけない。
でも攻めなきゃいけない。

脚攣りませんように。

風に邪魔されませんように。

砂が浮いてませんように。

穴空いてませんように。

動物飛び出してきませんように(マジ)

起こりうるアクシデント全てに備えつつ神頼み。そしてライン取り、ブレーキングに全神経を研ぎ澄ませ高速アップダウンをこなす。ヒルクライムレースでフルブレーキングを繰り返したのは後にも先にも今日だけではなかろうか。

ディスクブレーキ特有の雨天時の甲高いブレーキ音が
視界ゼロの恐怖を感じる世界に鳴り響く。

登坂区間もアウターのまま強引にダンシングで通過。両脚は攣りかけていたものの抑えてもしょうがないので考えるのをやめてゴールを目指す。

残り1kmフラムルージュ通過。

前はチャンピオンクラスの選手。

だが先行する山名選手は見えない。

富士ヒル最後の登坂を思わせる絶妙な斜度と距離の登りをダンシングで踏み抜き、最後にチャンピオンクラス1人オーバーテイクして視界ゼロの中フィニッシュ。

12秒差

フィニッシュ後

先行していたリッキーさんから先頭集団の様子を伺ったがなかなかえらい事になってたらしい🫨どおりで追いつけないわけだ。下山荷物に携帯を入れてなかったのでタイムがわからなかったのだがリッキーさんに調べてもらい、4位だった。(ちなみにリッキーさんは同カテ2位。早えええ)

レース中ずっと駆け引きをしていた山名選手にもご挨拶。追いつかれた時には心へし折られました…🥲チャンピオンクラス6位入賞のたたみすさんと下山までしばし談笑タイム。最近は調子が落ちてたらしいですが(それでも私からしたらめちゃめちゃ強いのだが)米を沢山食べたら復調したとのこと。やはり米しか勝たん。🍚

ダウンヒルも視界ゼロ・選手が前から来る・路面悪いの状況だったが、過去一「治安の良い集団ダウンヒル」のおかげで無事に下山完了。終始前から後ろから

「だんさぁぁぁぁ!!」

「あなぁぁぁぁ!!」

「骨あるよぉぉぉ!!」(マジ)

と大きな声が聞こえてなんか楽しかったです😂

賞状と副賞の米2kgを頂いた。
食べて強くなろう🍚

レースを終えて

自転車人生2回目の入賞は全くマークしていなかったツールド美ヶ原だった。
自分は激坂耐性があるわけじゃないし平坦で踏み続けられるTTスペシャリスト的な走りが出来るわけでもない。すなわち美ヶ原のコースとの相性は決して良くはない。というか悪い👎

そもそも7月6日、7日の磐梯吾妻スカイラインヒルクライムで年代別優勝を目的にメニューを組んでいたわけであって全くといっていいほどツールド美ヶ原に対しては力を入れてなかった。なんなら当日まで「ちょっと強度高めの峠練習」位にしか思ってなかった。(最低限のコースの予習はしたし、激坂の対策練習はしたが調整メニューみたいなことはしてなかった。食事制限もしてないし鍼も打ってない、CTLも気にしてない)

だけどなぜか今回は歯車がガッチリ噛み合ったのである。激坂区間で後続を引き離す力があったり。パワーの上げ下げや駆け引きが出来たり。

「あまり気負いすぎないのがよかったんじゃない?」と一緒に参加した父にも言われたがそうなのかもしれない…。富士ヒルを境に調子が上がるタイプなのか?

何はともあれ、最後まで踏みきって結果がついてきたので磐梯吾妻スカイラインヒルクライムに向けていい弾みになったとします。

おNEWのシューズ
履いて3回目で入賞。
S-WORKS はいいぞ。

次戦

今週6日7日の「磐梯吾妻スカイラインヒルクライム」です。ハードスケジュールですが。なんとかします。

去年初めて表彰台に立った思い出のレース(2日連続)

去年2位なら今年は狙うしかないじゃない。

1位を。

結構身体バキバキですが鍼打っていい状態をキープしつつ頑張ります🔥

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?