【一級建築士】花畠マル秘ノート<施工編>杭地業工事
場所打ちコンクリート
杭地業工事は、①既製杭②埋め込み杭③場所打ち杭とあって、①と②で1問、③で一問が出題されている。場所打ち杭では3種類の工法を文章問題で出題されるが「掘削するための先端の部材」を混同してくるので、先端の刃物の違いを押さえておいてください。(ハンマーグラブなのか、回転バゲットなのか)また、スライム処理に使う先端部材も混同してきます。底さらいバゲットです。併せて覚えておきましょう。
実際の現場での場所打ちコンクリート杭の写真です。クラムシェル(カニの爪)でスライム(一次処理)を除去しています。
スライムを理解!スライムはコンクリートに混入する(流し込むので絶対混ざる)と強度が低下します。先ほどの底ざらいバゲットを覚えておいてください。安定液とは、杭内の土の崩壊を防ぐために注入するものです。オールケーシングの時は土が崩れないので使いません。安定液で杭内を固めた後に、2次処理で清水や空気を使ってさらにきれいにします。それから鉄筋の建て込みを行います。安定液はコンクリートと分離性を持たせる必要があるので、低粘性・低比重のものを使います。この手順は、しっかり押さえておきましょう。
スライムの写真です。黒ずんだ汚泥上のものです。ちょっと地中の土とは違いますよね。スライム除去完了は見た目で判断します。電流計や水による深度測定ではありませんので、引っかからないでくださいね。
鉄筋かごは、帯筋はフレアグループ溶接といった方法で継いでいきます。片面10d以上です。主筋と帯筋は溶接してはいけません。ここは番線での結束となります。帯筋以外に補強リングというものもありますよね、これは主筋に溶接してもOKですので、間違えないようにしてください。ここも文章問題で必ず出題されていますね。
単位セメント量は泥水中は330kg/㎥以上、水がない場合(空気中)は270kg/㎥です。なぜかこの数値問題が出題されるんですよね。
こんな杭工法もあります。あんまり出題されないので、参考程度です。
杭の鉄筋建て込み写真①です。杭の鉄筋は地上で組んで、吊り込みます。
杭の鉄筋建て込み状況写真②です。釣り込みながらジョイント部を重ね継手で延長していきます。これは主筋側の重ね継手です。帯筋ではないので注意です。
スランプ試験の状況写真です。単位セメント量が出題される傾向ですのでスランプ値も併せて覚えましょう。
トレミー管でコンクリートを打設している状況写真です。トレミー管と表層ケーシングは違うってことを写真で理解してください。トレミー管は2m以上水位以深に入れなければいけません。この数値が出てきたら2m!と覚えてください。
吊り子の原理(プランジャー方式)でコンクリート天端のレベルを確認。ここまでコンクリートを流し込みます。流し込んだら表層ケーシングを抜きます。なので、上部は空堀部分が残りますよね。ここはコンクリート表面が硬化(初期硬化)したら埋め戻し、人の墜落や表層地盤の崩落を防ぎます。このあたりの手順も文章問題で必ず出ますので、写真を見ながらイメージを目で記憶してください。
鉄筋のコンクリートかぶり厚さを確認している状況写真
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