RLイベントとVRイベントの可能性。1

ここ最近、Secondlifeというものに復帰してみた。

Secondlifeとは、2003年に誕生した仮想空間。
2021年現在様々な仮想空間が誕生しているが、恐らくはそれらの先駆け的存在だったんだろうと思う。

そんなSecondlifeは今でも存在し続けており、18周年記念イベント「SL18B」やRLでも開催されている「バーニングマン」や「リレーフォーライフ」なども仮想空間内で再現されている。(各イベントについてはネットで検索すると詳しい話がレポートされてると思う。)

さて、日本でも一時期2007年くらいだろうか、かなり話題になり、ユーザーが増えたと思う。

何故なのかというと、日本の企業がこぞって参加しだしたのである。(今のあつ森のごとく。)

何か、Secondlifeで稼いだお金は日本円に換金できるんだってさ。
という噂が広がり、もしかしたら儲かるんじゃないかと企業が一斉に動き出した。

が。
まず、仮想空間内で使われる通貨の相場がかなり安かった。
洋服なんかは日本円換算で50円。下手したら無料配布で手に入るものが多かった。
自SIM(所謂自分の所有する土地のこと)を持つには、ン万円が必要で、月額経費も同等くらいかかった。

つまりは、経費がかさむにも関わらず、対して儲けはない。
そりゃあ企業が撤退するわけだ。

クリエイティブな仕事(服を作ったり、建物を作ったり、音楽活動したり…。)をする人はまあまあ、儲けていた人もいた。

イベントをするには一会場に入れる人数に制限があり、最大100人しか入れなかったので、プロモーション効果も対してない…。

そんなわけで、Secondlifeを真似た仮想空間を日本で作るなんて事も増えていった。
まぁ、失敗するわけだけど。

で、実はそんなSecondlifeの中でちょっとした実験をやってみた。
SIMという狭小コミュニティーの中でラジオ局を作ったらどうなるのかと。

今で言うコミュニティFM。

幸い北海道のテレビ局HBCが、ニセコをテーマにSIM群を形成していた。

月額で1000円から2000円くらいでその一角を貸してくれるという。

そこで、小さなラジオ局を作ってみることにした。

題して「NisekoSLStation」。
最初は小さなラジオ局として始めたそれは、ちょっとずつやることが大きくなり、当時としては面白い試みをやってみた。

SL上のニセコとRL上のニセコを繋げてイベント放送をやってみようという試み。

まず、SIMを運営していた企業が北海道ローカルのテレビ局の子会社がやっていたこと。
そして、そこに新しいこと好きな若手クリエイターが集まっていたことが味方をし、更にニセコでペンションを経営している人がSecondlifeに関わる会社の役員をしていると言うことで、トントン拍子に話は進んでいき、なんと24時間ペンションに泊まり込みでRLとSLをつなぐ生配信をしようと言うことになった。

今では当たり前かもしれないが、ゲーム画面を見ながら生実況や、ペンションをスタジオに見立ててそこで生ライブや町長や町民を巻き込んで生トークライブをするわけだ。

見ている人は、Secondlifeの中でも楽しめるし、動画配信サイト(今で言うYouTubeみたいなやつ)からも視聴できる。

双方向参加が出来るように、イベントスポンサーを募り、スポンサーからプレゼントなんかを出してもらった。

とんでもない企画だったが、今考えたら若気の至りで何でも試しにやってみよう精神だったのだろう…。

ただ、仕事も忙しくなり、イン率は減り…。
ニセコのSIM群も閉鎖に向かっていく。

(つづく)

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