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十八作目 昔ながらの飽きない味 pixiv再録

「よく……飽きないわね……」
「え?」
「言葉の通りよ……こんなたるんだ身体抱いて、何が楽しいの?」
「それ本気で言ってる?」
「え、えぇ。どうして怒ってるの」
「だって。私がもし、私の身体。飽きちゃった? って聞いたらなんて言う?」
「そんなわけないわ。四六時中舐め回したいもの」
「うわ。キモっ」
「ちょっと……あなたが言わせたんでしょ……」
「んー。でもそういうこと」
「どういうこと?」
「ほんっっっと、鈍感だよね。ムカつく」
「えぇ!」
「初めてする時までどれだけかかったか……私10年は待ったんだよ」
「ちょっと待って。あなた何歳から私でそんな妄想を」
「うるさいなぁ。この身体が悪いんだよ。えっち!」
「えぇ……まさか娘にえっちって言われるとは思わなかったわ……」
「じゃあ、えっちするとは思ってたの?」
「あ……ううん……」
「え。待って。そこで冷静に言わないで」
「いや。娘とえっちしたいなーなんて思う母親がいたら、普通に頭おかしいわよ」
「ブーメランなんですが……」
「う、うるさい! そもそもこの関係を始めたのはあなたからで……」
「でも最近は鈴菜の方から甘えてくれるよねー?」
「う。そんなこと……あ、あと! な、なまえで……呼ばないで」
「なんで?」
「えっと、えっち……思い出すから……」
「うわ。エロ」
「えぇ……? 時々あなたのスイッチがわからないわ」
「今日はウーパーイーツでいいよね」
「はぁ……今日もじゃない……今日はおうどんね。もう……」
「ずっとかもね♪」
「もう……好きにして……あなたには敵わないわ……」
「もちろん♪」

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