オンライン合コンで爆死した話

皆さん元気に自粛生活送っていますか?

明日にも解除されそうですが、緊急事態宣言の影響で人類の一斉引きこもり化が進み、色んな文化が滅び、そして生まれました。誕生した文化の一つが"オンライン飲み会"だと思います。オンライン飲み会、誰とは言わず夜な夜なDiscordに集まり、格ゲーやFPSをしながら声を張り上げ、仲間を鼓舞し、指示を出し、時には煽り合い、雑談している我々ヲタクにとってはなんら新しいものではなかったのですが、実際のところ陽キャの皆様方においては斬新だったらしく、各地で行われているのが散見されましたね。
オンライン飲み会をしたことがある方は分かると思いますが、とにかく中だるみしやすい。各自自宅なので気も緩んでいるし、閉店時間もないのでダラダラと長時間やりがち、最初は話題も尽きないものの、2時間程度経つと話すこともなくなり、何か面白いことやって!などの無茶振りが飛び交うようになるものです。
さて、血迷った独身ヲタクに有りがちなことランキング第一位として、"筋トレ"があがるのは皆様方も当然周知されているとは思いますが、ご多分に漏れず、私の自宅には数多くの筋トレグッズが転がっております。その中でもつい最近買ってよかったなぁと思うのが所謂"懸垂マシン"でして、自宅の中でも一際大きな存在感を放っているわけです。

オンライン飲み会の際、常にこいつが背景に映り込むわけで、場が停滞してくると、参加者の誰かが全く頭も使わず脊髄から言葉出てるんかなと呆れてしまうのですが、当然言ってくるわけです。

「懸垂やってやw」

そこでまぁ幼少の頃よりサービス精神の塊として育てられた道化の私は瞬く間に服を脱ぎその鋼の肉体をもって渾身の懸垂を披露するわけですが、まぁ盛り上がらない。そうこうする内に別の誰かが充電切れるなどの意味不明な言い分をもって解散となるのがいつもの流れでした。

前置きはさておき、今日は皆さんに、この話をするなら緊急事態宣言中の今しかないと思い、筆を認めた次第でございます。

先日参加したオンライン合コンの話です

つい数週間前、知り合いの男性から明日オンライン合コンするから来ない?と突然誘われたことが発端です。常日頃から嗜んでおる貴族の遊びである回胴式遊戯(通称パチスロ)を国から禁止されていた私は偶然にも暇を持て余しており参加を表明。当日を迎えました。
指定の時間に幹事の作成したZOOMの会議室に入室すると、幹事の男性1人しかいない。女性は全員少し遅刻するとのことでした。オフライン合コンあるあるですね。オンライン合コンに遅刻という概念が存在するとは思わなかったですけど。
まぁ幸運にも訪れた作戦会議タイムで、幹事と2人でどういう流れでこの合コンを勝利に導くか、計画を立てました。諸葛亮孔明曰く、戦争と合コンは事前の計画が全て、中国4000年の歴史も証明している圧倒的事実。幹事曰く、やはりオンライン飲み会はだれてしまいがちなので、簡単なゲームを用意すると盛り上がるんじゃないかとのこと。僕が王様ゲームか野球拳どちらを提案しようか数巡していると、彼が絵しりとりがいいんじゃないかと言うので、慌ててそれに同意。画して万全の態勢でオンライン合コンに臨むこととなりました。
数分後女性陣3名がオンライン会議室に入室し、オンライン乾杯、オンライン自己紹介と場が展開していきました。その際、具体的な年齢についてはネットリテラシーが高い方々ばかりだったのでしょうか、何故か伏せられていましたが、全員20代半ばくらいに思えました。
さて、自己紹介を終えると、まぁ会話が途切れる。これがオフライン合コンなら各個別に話しかけて、場を持たせることも可能なんですが、オンラインだとそうもいかない。なんとか場を繋ぐために「●●ちゃん、可愛いお部屋だねーw」等とfc2アダルトチャットでしか言ったことのない言葉を捻り出すが、当然盛り上がらない。しかし我々はこの展開は予想していた。幹事がここぞとばかりにとっておきの秘策を発表する。

「今日は皆で盛り上がれるゲームを用意しました!w」

おい、そのハードルは絵しりとりが超えるにはいささか高すぎないか?と思った不安が的中。絵しりとりやろうと言った瞬間、困惑する女性陣。そもそも20代中盤ぐらいのギャルがいきなり初対面の男女で集まって絵しりとりで狂喜乱舞する訳もないということぐらい、オフラインだと気付くはずなんですが、これがオンラインの罠。見通しの甘さ、人間の想像力の乏しさに絶望しながら今からでも脱衣麻雀を提案するか?と思い期を伺っていると、1人の女性が発言した。

「さっきから気になってたんですけど、背景に映ってる器具なんなんですか?」

ここでくる必殺のキラーパス。しかし私はピンチをチャンスに変える男。以前大事な商談の時に用意した見積書の金額が一桁違っていたことがあった。お客様に提出した瞬間に気付いた私は、それを急いで取り上げ、「ここからなんとさらにディスカウントさせて頂きます!w」とその場で赤ペンで一桁消すという深夜通販メソッドを用いて乗り切ったことがある。同行した上司には怒られた。
とにかくただの懸垂ではウケないことは分かっていたので、「合コンにふさわしいとっておきの懸垂を披露します!」と宣言。悲しきかな絵しりとりの悲劇から何も学ばなかった私は自信満々に懸垂マシンへと向かい、披露する。

往年の名作いちご100%の主人公、真中淳平の物真似を。

残念ながら20代半ばのギャルはこの名作を知らなかったようで、「西野つかさって誰なんですか?」くらいの最低限の質問すらしてくれずに完全スルー。その止まった空気のまま1時間足らずで解散と相成りました。

最近は便利な世の中です。オンライン打合せ、オンライン飲み会、オンライン合コン、中にはオンラインキャバクラ等もあるようですが、やはり人と人との相互理解には直接対面することが必要なんだなと学べました。もうすぐ緊急事態宣言明けも見えていますので、開けたら皆さん思いっきり飲みに行きましょう。では今から今日の筋トレノルマを消化してきますので、さようなら。

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