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息のあがる稽古・息をあげる稽古

激しい運動をすれば、息があがるのは当然ですが、体力がある若い生徒たちに「息があがる稽古」をするのは、なかなか難しいものです。息があがる稽古をするためには、力の限りを尽くして持てる力を出し切ることが必要です。これが、結構難しかったりもします。

いつもの稽古場にて、Y先生八段に久しぶりに稽古をお願いし、これまでとは違った「息のあがり方」の稽古に自らの上達を感じたのでした。

2021年9月 稽古記録 Y先生

過去の稽古では、肉体的な運動量の負荷により「息があがって」いましたが、今回の稽古では、肉体的な運動はなくとも、対峙し、構え合うだけで、もう、この状態で「息があがって」いるのでした。

かつて、Y先生からは「あなたは自動ドアのようにスイッチを入れるとすぐにドアを開けてくれる」と言われたことがあります。つまり、先生の攻めに耐え切れず、簡単に飛び出してしまうけど、そこを我慢して攻め返せるようになりなさいという指導です。

上手の人には、「積極的に打ちに行く気持ちで自分から行かないとだめだ」「待っていてはダメだ」と思っているので、上手の人との力の差がありすぎると、直ぐに打ち込み稽古(開けてもらったところをどんどん打突する稽古)になってしまいがちですが、打突の好機を探る稽古を続ける中で、少しずつ、攻めの強さを身に付けることが出来てきたように思います(そうであってほしい)。

今回、攻めの圧力に屈せず、耐えきる稽古が出来た事で、いつもの打ち込み稽古により体力的に息が上がるのとは異なる次元の稽古を出来たように思います。ただ、構え合っているだけ!それでも、息が上がっているのでした。自分もいつか、Y先生のように「(相手に対して)息をあげさせる稽古」を出来るようになりたいと思ったのでした。


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