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武士道に生きた武人 本多忠勝
#武道に学ぶキャリア形成 11
戦国の武将、武田信玄をして、「家康(徳川家康)には、過ぎたるものが二つあり、唐の頭に本田平八(本田忠勝の通称:平八郎)」と言わしめたほどの良将。
今回は、本田忠勝の言葉からキャリアについて取り上げてみたいと思います。
本多 忠勝(ほんだ ただかつ)は、戦国時代から江戸時代前期にかけての武将・大名。徳川氏の家臣。上総大多喜藩初代藩主、伊勢桑名藩初代藩主。忠勝系本多家宗家初代。本姓は藤原氏。通称は平八郎(へいはちろう)。徳川四天王・徳川十六神将・徳川三傑に数えられ、家康の功臣として現在も顕彰されている。 by Wikipedia
本田忠勝は、織田信長や豊臣秀吉からも「花も実もある武士」「天下の良将」と絶賛されている人物です。
甲斐の武田信玄に徳川家康が敗れた「一言坂の戦い」では、家康が無事に戦場から離脱できるよう、殿(しんがり)を引き受けて、家康を救います。
家康と秀吉が戦った小牧長手の戦いでは、家康に小牧山城で留守を守るように命じられましたが、家康の身を案じ、家康を補足しようとして進行する数万の大軍を相手に、五百の小勢で挑発を続け、これに気を取られた秀吉が遂に家康を取り逃がすという形で、家康の命を救います。
彼の武勇に関する逸話は、いくつもありますが、一方で、その思慮深さも目を見張るものがあります。
彼は周囲の者に次のように諭したと言います。
「武功は無くても主君の側を離れず、ともに討ち死にするのが良い侍」
「蛮勇の主は小さな手柄しか立てず、思慮のある武士は大きな手柄を立てる」
前者は、「目に見える結果(武功)を追い求めることが全てではありませんよ」と解釈できます。
後者も同じく、「目に見える結果を求めた無謀な挑戦をするよりも、着実な実績を積み上げることが、大きな成果につながることですよ」
という風に私は解釈しました。
武士とサラリーマンには多くの共通点があるのではないかと思います。
■武士とサラリーマンの共通点
武士→藩に仕える / サラリーマン→会社に仕える
武士→家柄による出世の保証 / サラリーマン→キャリアとノンキャリア
実力主義 能力を認められて出征すケースもある
武士→藩の取り潰し / サラリーマン→会社の倒産
武士→藩から給料 / サラリーマン→会社から給料
■ 仕えたい主君(社長)はいるか?
「会社に生涯、忠誠を尽くして働く!」なんて、そんな時代ではなくなってきていると思いますが、サラリーマンにとって、手柄を立てること、出世することは気になることでもあります。
ただし、そんな手柄や出世ばかりを狙うのではなく、目の前のことにしっかり取り組んで着実に成果を上げていくことが大切であろうことを考えさせられます。
一所懸命(いっしょけんめい)という言葉があります。この言葉は、一つ所にとどまり、命を懸けるくらいに頑張ることであり、会社に生涯とどまり、忠誠を尽くして働くことにつながります。
もう一つ、一生懸命(いっしょうけんめい)という言葉があります。こちらは、生涯をかかげて命を懸けるくらいに頑張ることです。
「一所懸命」と「一生懸命」は似ていますが、「一所」と「一生」は、全く異なります。
武士の時代、主君を選ぶことは難しかったと思いますが、現代社会のサラリーマンにとっても、それは同じかもしれません。しかし、武士の時代に比べれば、今は個人の生き方を自由に選択できる時代になってきています。一生涯、一つ会社に留まり忠誠を尽くすことが全てではない時代になってきたように思います。
実は、私自身、「一所懸命」の価値観を持って頑張ってきましたが、一つ所にいてよいのだろうか?と疑問に思う出来事が重なり、「一生懸命」は、”一つ所に留まることばかりではない”と考えるようになってきました。
今の仕事もしくは転職先の仕事には、自分が仕えたいと思える主君(社長・上司)、同僚、顧客がいるでしょうか?
そんなことも大切にする必要があるのかもしれません
なにはともあれ、本田忠勝の言葉からは、目に見える手柄ばかり追い求めるのではなく、着実に(主君の)役に立つことを積み上げていきましょうという生き方が見て取れます。
みなさんは、本田忠勝の生きざまをどのようにとらえますか?
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