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第74回税理士試験【所得税法・住民税】受験振り返り

こんにちは!ケンケンです!(`・ω・´)ゞ
今回は、令和6年8月7日と8日に行われた税理士試験の所得税法と住民税を受験してきたので、勉強方法などについて書きたいと思います。
私が受験する際には他の方がnote等に掲載してくださった情報がとてもとても参考になったので、今度は私が皆様の参考になれるよう記事として残したいと思います(´っ・ω・)っ✨




1.ここまでの受験歴

平成21年・・・簿記論○、財務諸表論○、法人税法(記念受験)
令和 6年・・・所得税法、住民税(両方合否待ち)

税理士試験の受験歴としては学生の頃に1回だけチャレンジし、その後15年の空白期間がある感じです!


2.今回の自己採点

本当は合否が出てから記事を書きたいところではありますが、恐らくこの8月~9月くらいの期間が情報を欲している人が一番多いような気がするので、今のうちに書き残します(これ書いて落ちたら恥ずかしいなぁ…)。
この記事で紹介する勉強方法で大体これくらいの自己採点になるんだなという参考にしていただければと思いますっ!

入力するのが面倒だったのでXの投稿をそのまま貼り付けましたっ💦

勉強にかけた時間はスキマ時間なども含めて…
○所得税法・・・700時間程度
○住民税・・・・200時間程度
という感じです。


3.使用教材

今回受講した講義及び教材は以下の通りです。

○所得税法
・TACの所得税ベーシックコース(2023.09~2024.08)を受講
 (オプションはファイナルチェックのみ受講)
・上記の他、外販のTACの総合問題集は買ったものの2問くらいしか解かず…

○住民税
・TACの住民税速修コース(2024.01~2024.08)を受講
・フリマで2020年度の古いTACの教材を購入して2023年中に勉強
・大原の理サブは別途購入

言い方を変えると、ここに記載したもの以外の教材等々は全く使用していません。
元々所得税法と住民税はTACか大原しか選択肢が無いはずですが、住民税の理サブ以外大原の教材は使用していませんし、TACの外販はおろか過去問題集なども使用していません。


4.使用した勉強道具等

以下、税理士試験のために使用した道具類となります。

・ボールペン
回答用のボールペンはジェットストリームの青0.38mmを使用していました。私は手が少し大きい方なので、これくらいのサイズが欲しかった感じです。
ペン先のサイズは0.5mmや0.7mmなども試しましたが、0.38mmが一番しっくりときました。


・蛍光ペン
蛍光ペンはキャップ式だとキャップ外すのが面倒ですし試験本番でキャップを落としたりする可能性があったので、ノック式にこだわりました。
マーカーが細目で個人的にはかなりオススメです。


・電卓
CASIOのJW-122CLを使用しています。
勉強でも仕事でも昔からこれを使っているので、特に迷わずという感じです…


・ストップウォッチ
勉強時間を計測するためのカウントアップ用と、試験の残り時間を計測するためのカウントダウン用の2つを使っていました。
同じものを使うとどっちがどっちの表示か分からなくなってしまうので、それぞれ別のものを使用しています。
特にCanonのストップウォッチは表示が大きくてボタンも押しやすいのでオススメです!✨


・iPad
教材の持ち歩きや解答用紙のコピー代がキツかったので、応用期の始まる1月頃に年始の初売りセールでiPad Airの第4世代を購入しました。
<iPad Airの詳細>
第4世代、10.9インチ、wifiモデル、64GB、(色)スペースグレイ
<付属品>
Apple Pencil2、ペーパーライクフィルム、ガラスフィルム、カバー、ケース

年始のセールのおかげでえげつない金額のポイントをもらったので、全部込々で実質の負担は8万円くらいだったと記憶しています。

iPadはTACがPDFデータで提供している解答用紙をダウンロードして解答用紙として使用するほか、TACのデジタル教材のテキストをスクショして手書きできるテキストとして使ったり、出先で講義を見るのに使ったりしました。
また学習の進捗管理はgoogleのスプレッドシートを用いてPC、iPad、iPhoneのどれからでも見られるようにしていました。

なお、iPadでの書類管理にはGoodnotes6というアプリを使用しました。
これもiPadとiPhoneで連動するように設定していました。
iPadを使用して勉強するのであれば、Goodnotesはめちゃくちゃオススメのアプリです!(´っ・ω・)っ



5.受験に向けた戦略

①久々の税理士試験と勉強

ここまでの受験歴を見ていただいて分かる通り、私は前回簿記論と財務諸表を合格してから15年ほど経過しており、そしてその間は実務以外での簿記や税務の勉強は全くやってこなかったので、簿記論や財務諸表論の勉強方法はおろか日商簿記3級~2級程度の知識すら危うい状態にまでなっていました。
税理士試験以外の試験や検定も長い事受けていなかったので、そもそも勉強自体どうやっていたのかすら覚えておらず、特に基礎期は勉強のやり方の試行錯誤がとても大変だった記憶があります(;´・ω・)

②仕事・家事・育児との両立と勉強時間の把握

Xのプロフィールに記載しているのですが私は妻+息子1人と生活をしており、今回の受験は仕事をしつつ家事と育児も両立しながらのものとなりました。
仕事との両立だけでも中々大変と聞きますが、そこに家事と育児も加わってくるとなると勉強に使える時間は本当に限られてきます。
そんなハンデを背負っている状況なのでむやみに勉強しても合格するのは難しいと考え、まずは受験勉強を開始するに当たって自分が確保できそうな勉強時間の把握をしました。

8月の段階で妻に勉強を頑張りたいということを伝え家事や育児の分担等についても色々と相談をすることができ、平日は大体夜の10時~12時くらいの2時間、休日は大体5時間ずつは勉強できそうかなというところでした(受験に協力してくれた妻には本当に本当に感謝しています)。
とは言え、毎日欠かさず勉強することは無理だと思ったためざっくりと月の勉強時間を80時間程度と考え、年間で960時間くらいは勉強できそうかなという予測でした。
これに対し、TACのHPに掲載してある科目ごとの標準勉強時間(理論を除く←ここ重要!)が…
○所得税法・・・600時間
○住民税・・・・200時間
  合計800時間
これに理論の勉強時間を考慮するとこの倍は勉強しないといけないといわれているらしい(?)ので、合計で1600時間必要と考えると普通の勉強方法では無理だなと悟り、「一般的な受験生が合格するために必要と言われている勉強時間より圧倒的に勉強できる時間が少ない」という自覚を持つことにしました。
少なくともこの時点では、勉強そのものが久しぶりだということもあるし、2年間で2科目を取れればいいなという風に考えていました。

③試験に向けた情報収集

私の受験した科目は所得税法と住民税ですが、特に住民税については翌1月からの講義スタートだったため、8月中旬~12月の基礎期の期間は所得税法だけの講義となり少し時間が余る状態でした。
ここで闇雲にたくさん勉強しても良かったのですが、私は勉強慣れをしてない状態だったので他の方の受験体験記を読んだりYouTubeで今の学生さんたちがどうやって勉強しているかを調べたりと、戦略を立てるための情報収集に多く時間を割きました(勉強時間のうち50時間くらいは情報収集に充てていた実感があります)。

税理士試験の勉強方法についてはたくさんの合格体験記や動画があり、特に計算と理論の勉強については本当に様々な意見があって…
「計算を先にやっていれば理論を覚えやすい」
「理論を先にやっておかないと直前期が大変」
「理論はスラスラ読めるようになるまで覚えるべき」
「理論はある程度覚えた上で作文できれば大丈夫」
というように…もはや正反対の事を言っている人たちもいて、これは参考にならないなと思ったのが正直な気持ちでした(;^ω^)
ただ、こういった意見はそれぞれに根拠や実績があるものであって説得力もある内容だったので、結局のところこのような合格体験記等を参考にしながら「自分に合う戦略を立てる必要がある」という考えに落ち着きました。

④「計算優先、理論後回し」の戦略

この戦略自体はごくごく一般的と思われる方が多いのではないかと思いますが、私はその中でもかなり過激な方に分類されると思います(多分…)
先に言っておきますが!勉強時間が確保できる方にはこの勉強方法はオススメしませんっ!

私が考えて実行した戦略はズバリ・・・
「①基礎期と応用期は計算しかやらない、理論は直前期だけで覚える」
「②理論は直前期で覚えられる程度の題数に絞る」

というものです。

私がこの戦略を立てるにあたり重要視したのは「計算をできる限り完璧にする」ことと「理論の暗記に使う時間をできる限り削減する」ということです。
特に所得税については理論より計算の方が本試験での合格ラインが低い傾向にあるようなので、計算で高い点数を取れる状態に持っていくことは他の受験生に対するアドバンテージになると考えました。
とは言え、ただでさえ勉強に使える時間が他の受験生よりも圧倒的に少ない中だったので、計算をできる限り完璧にするためには理論の勉強時間を削ってでも計算の勉強の時間に充てる必要がありました。

そこで最初に考えたのが
「①基礎期と応用期は計算しかやらない、理論は直前期だけで覚える」
です。
これは基礎期と応用期を計算だけに注力することで計算の力を優先して付ける事、そして理論を試験本番前に一気に覚えることで理論の復習にかける時間を削るということを意図しています。
理論を9月に覚えて翌8月に本試験に持っていくのであれば1年間も内容を覚えておかなければなりませんが、翌5月に覚え始めれば長くても4か月間覚えておけばいい事になるということです。

ちなみに基礎期と応用期は計算しかやらないと書いてはいますが、毎月の実力テストで理論0点というのはさすがにモチベーションに響きすぎるということで、実力テストの数日前に理論問題だけをカンニングしてその理論だけを1日~2日で短期記憶して受けていました。
(とはいってもTACの実力テストは予告3題のうち2題出題なのでカンニングなんてしなくても範囲は狭めなのですが・・・その狭い中であっても3題から2題に削るためだけにカンニングしてました💦)

次に、私がとても参考にした考え方をご紹介します(´っ・ω・)っ
例えばですが、1題の理論の暗記・復習にかかる時間が合計で3時間の人がいるとします。
この人が10題の理論の暗記・復習にかかる時間、100題の理論の暗記・復習をするとなった時に、理論の勉強に必要な時間は単純に1題の時の10倍の30時間や100倍の300時間で済むでしょうか。
私はこれは違うと思っていて、1題の人と100題の人では理論の「復習」にかかる時間が段違いになるはずなんです。
100題目を回し終えた時に1題目の記憶はあまり残っていないでしょうからね💦
このことから、もし覚える理論の数を半分にできれば勉強時間は半分よりももっと少なくなるだろうという風に考えて、思い切って暗記題数を減らすことにしました。
すなわち、「②理論は直前期で覚えられる程度の題数に絞る」ということです。

理論の削り方については、TACの先生の予想を全力で信じた形となります。
理論マスターに記載されているA、B、Cランクは一旦完全に無視をして自分なりに次のようにA、B、Cを振りなおしました。
○Aランク・・・TACの先生の本試験予想理論
○Bランク・・・TACの先生に個人的に聞いた「追加で覚えた方が良い理論」
○Cランク・・・上記以外の理論

所得税法では細かいものを含めると全部で約100題の理論がありましたが、実際に試験に持って行ったのは50題ほど、住民税は約40題の理論がありましたが、実際に試験に持って行ったのは12題で、結果として理論の勉強時間はそれぞれ所得税法が200時間程度、住民税は30時間程度にまで抑えることができています。

そして、この暗記を直前期に始めたということが、TACの先生の本試験予想理論が発表されてから暗記を進められたということにもつながり、勉強時間の削減への影響がとても大きかったです。


ただここまで長々と書いたものの、この戦略には大きな欠点がありまして…
暗記していない理論が試験に出るときは合格が難しいであろうということは当然だとして、その「暗記していない理論が出るかもしれないという恐怖感が凄まじい」ということですっ(;゚Д゚)
特に本試験が近くなればなるほどその恐怖感が高まってきて、7月下旬辺りからはメンタルケアがとても大変でした…
ですが、昨年から引き続き勉強をしている人や十分な勉強時間を確保できる人たちと戦わなければならないという環境の中、少しでも勝率を上げるためにはむしろこういった戦い方をしなければとてもじゃないけど上位10%には入れないと思ったので、このやり方を最後まで貫き通しました。



6.私の学習スケジュール

最後に、私の一年間の学習スケジュールデータを添付して終わりにしたいと思います。
講義の視聴を除いてここに掲載しているものが私の勉強の全てなので、どんなペースで勉強を進めたのかという参考にしていただければと思います!(`・ω・´)ゞ
なお、トレーニングを解く前に必ずテキストを1読するようにしていたので、トレーニングを回している回数と同じ回数分テキストも回しています。
また、トレーニングで間違えた問題は次の日などに解き直しをしていますがその解き直しの日付記載はしていません。


①所得税法

<基礎期>
9月・・・・34時間
10月・・・58時間
11月・・・54時間
12月・・・43時間
この頃はまだ勉強方法の試行錯誤をしていたので、勉強時間がかなり短めです(;´・ω・)
また、息子からRSウイルスやアデノウイルスをもらったりと、体調面でもあまり勉強できない期間になりました…

所得税法トレーニング①
所得税法トレーニング②
所得税法トレーニング③
所得税法トレーニング④
所得税法ミニテスト、補助問題、実力テスト


<応用期>
1月・・・51時間
2月・・・63時間
3月・・・40時間
4月・・・108時間
1月から住民税の講義も始まったためこれくらい…
なお3月には再び息子から病気をもらいましてあんまり勉強できなかったりしています(;´・ω・)

所得税法トレーニング⑤
所得税法トレーニング⑥
所得税法トレーニング⑦
所得税法トレーニング⑧
所得税法ミニテスト、補助問題、実力テスト


<直前期>
5月・・・85時間
6月・・・48時間
7月・・・93時間
8月・・・20時間(8/5まで)
5月末にまたしても息子から…今度はコロナウイルスをもらってしまい、眩暈の後遺症が残ってしまったことから6月は本当に勉強ができなかった記憶があります(ノД`)・゜・。
この時ばかりは理論暗記のために住民税を諦めるかどうかとても悩みましたが、TACの先生方の励ましもあり、最後までやり遂げることができました!(`・ω・´)ゞ
本当に先生方には感謝してもしきれないですっ…

TACの先生が選んでくれた、直前期に解いた方が良い問題100選(全部はやっていない…)
所得税法トレーニングの試験前解き直し
所得税法理論マスター(8/6以降の暗記は未記載)
※理論ドクターは先生のオススメを2週程度しています
所得税法答練、補助問題、ファイナルチェック

なお、計算のトレーニングについては、講義後1回、講義月の実力テスト前に1回、その翌月に1回、直前期に1回の計4回転をベースに、間違ったものの解き直しと、先生のオススメ100選も含めれば平均して5~6回転くらいしたのではないかと思っています。

理論については暗記日、その翌日、その2日後、その3日後、その4日後、その1週間後、その2週間後、その1か月後、と大体8回転をベースにやっていました。ただ、途中でコロナにかかってしまった関係で途中でいくつかの理論は8回転できずに終わっています…(´・ω・`)

なお、理論マスターの進捗の色付けは…
青→スラスラ読める
緑→ほとんど間違えない
黄→少し間違える
橙→かなり間違える
赤→見ないと無理
という感じなので、暗記の精度としてはかなり低めだったかなと思います。



②住民税

9月・・・・34時間
10月・・・18時間
11月・・・12時間
12月・・・ 0時間
1月・・・・10時間
2月・・・・14時間
3月・・・・ 3時間
4月・・・・ 3時間
5月・・・・ 8時間
6月・・・・30時間
7月・・・・42時間
8月・・・・ 0時間(8/5まで)

住民税については、9月~12月が古い教材で計算の勉強(下記のスケジュールには記載していないです)、そして1月から講義が始まり順番に受講しました。
3月4月の勉強時間が極端に少ないのは法人住民税を受講しなかったことと、個人住民税もほとんどが理論の講義だったから後回しにしました。

住民税トレーニング①、②
住民税理論マスター(8/6以降の暗記は未記載)
住民税ミニテスト、補助問題、実力テスト、答練

計算のトレーニングについては、2023年中に2回、講義後1回、直前期1回の計4回転をしました。
所得税法と被っている分野も多かったため、住民税についてはこの回転数でも十分に合格ラインに達することができると思っています。

理論については正直間に合うかどうか微妙な所ではありましたが、試験まで残り3週間というタイミングで初めて理論暗記を始めました。
というのも、この理論を覚え始めた日の前の日が講師の先生の本試験予想理論ランキングの発表日であったため、そのランキングの上位から順番に覚えていったという形になります。
合計12題(上記の表と題数の数え方が違うので数が異なってます)だけを本試験に持っていきましたが、所得税の内容とほとんど変わらないものもいくつかあったため、かなり短い時間での暗記ができています。



おわりに

この記事の情報はあくまでも私の考えや実際にやったことをまとめたものであって、この方法が良いですよ!というものではありません。
色々な方々の受験体験記などを参考にしていただいて、自分に合った勉強方法を見つけていただければと思います。
この記事が皆様のお役に立てましたら幸いです。

こんな文章ばかりの私の記事を最後までご覧いただきまして本当にありがとうございました!(`・ω・´)ゞ✨


合格していてくれーーー!!!頼むーー!!!!!!\(゜ロ\)(/ロ゜)/


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