愛を知らないで育った子どもは・・
生まれたとき、一番はじめに接する人間は母親だ。その次が、父親だろう。
その両親の間で、愛情豊かに育ったのなら、何もいうことはない。
その子どもは、太陽のあたたかな光を浴びるように、両親からたっぷりと愛を受け、自然に人を愛することができるようになるだろう。
でも、もし、冷たい両親に育てられたのなら、どうなるだろう。
そもそも子どもは、自分の両親と、その家庭しか知らないので、他の家と比べようがない。
自分の両親が愛にあふれているのか、そうではなく、冷たい人間なのかなんて、知る方法はない。子どもは親のマネをするしかなく、そのまま育っていく。
だから、愛情豊かな家庭に育った子は、愛情いっぱいに。逆に、心の冷たい家庭に育った子は、冷たい人間に。
これは、とっても恐ろしいことだ。
なぜなら、自分がどういう人間なのかをわからずに、子どもはオトナになっていくからだ。
でも、だんだん成長していき、子どもが自分というものを客観的に見ることができるようになると、自分の育った家庭環境が理解できる。
冷たい家庭に育った子どもは、きっと親を恨むようになるだろう。
なぜ、自分を冷たい人間に育てたのか、と。
このことを考えると、オオカミに育てられた赤ちゃんが、成長してからも、手を使ってモノを食べられない話を思い出す。
オオカミを自分の親だと思い、自分を人間だと知らない子どもに、罪はない。
子どものころ、冷たい家庭に育って苦労したボクは、だから、こんな話を書いてしまう。
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