実感を求めないことの効用
自己認識を深めてパフォーマンスを引き出す体の使い方トレーナー土橋です。
レッスンを受けて、「(演奏・運動などを)行っている実感がなくなりました」という感想を生徒さんからよく頂きます。
この場合の「実感」という言葉の意味は、人によって様々ですが、何かを頑張ってしている感覚、言い換えると筋肉などの力感を指していることが多いです。
多くの場合、この力感は余分な緊張です。
実は、その動作に必要な適切な筋肉が働いている場合、つまり上手く動けている場合は実感はあまり感じなくなります。
レッスンで体の自然な動きを理解し、シンプルに動けるようになることで余分な筋肉の緊張が少なくなります。
それで「やっている実感を感じなくなった」と言う生徒さんが多いのだと思います。
言い換えると、あなたがアートやスポーツなどの動作で、体に力みがあり思うように動けないのだとしたら、もしかすると実感を求め過ぎている可能性があります。
逆に「実感を追い求めること」をやめると、パフォーマンスは上がります。
実感とは体の感覚です。
感覚とは、何かを意識した結果、受動的に起こるものです。直接コントロールして得られるものではありません。
以前体験した感覚と全く同じ感覚は二度は起こらないのです。
では、実感を求めるのをやめて、何を求めれば良いのか?
それは、望む結果を実現する為に必要な手段・過程に意識を向けることです。
例えば、歩くという動きを考えてみます。
しっかり歩こうと思う時、普通は「しっかり脚の筋肉を使って、歩かなきゃ!」と思う方が多いのではないでしょうか?
これが僕の言う歩く実感を求めている状態です。
ですが、歩くのに最も必要な手段というのは、前に重心が移動する(前に倒れる)ことです。
実際には前に倒れる動きとバランスを取るように脚が出てきます。
このように歩けると重心移動の力を使って脚が動くので、ほとんど脚の力を使っている感覚はなく、スイスイ歩くことができます。
これと同じことがあらゆるパフォーマンスをするときに起こります。
もし、あなたが思うようなパフォーマンスが出ないと悩んでいるのなら、実感を求め過ぎていないか?是非考えてみてください。
2月16日(水)18時〜 オンライン体操教室の構想についてクラブハウスでお話しします。良かったらフォローしてください^^
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