その死は君を大きくする
友達の父さんが、昨夜亡くなった。
おじさんのように、僕を可愛がってくれた。
結婚した時、子どもができたとき、仕事で独立したとき、最高の笑顔で祝ってくれた。
「おい、謙輔!ちゃんと仕事してんのか!」
「早く出世して、美味い物食わせてくれよ!」
そんな冗談も、もう聞くことができない。
オロナミンCを飲みながら、近況報告もできない。
ご飯をご馳走もできてない。
いつも大切な人を失った後に、その存在の偉大さを知ることになる。
はたまた、失ってからじゃなきゃ気付けないのかもしれない。
親を失った者同士、父さんの思い出話をたくさん聞かせてもらおう。
今は涙枯れるくらい、泣き潰れればいい。
思い出に浸ったっていい。
きっと友達にとってこの死は、これからの人生を変える、大きな大きな出来事になるだろう。
あんなに立派に生きた人の背中を、小さい頃からずっと見てきたんだから。
あの世があるなら、そっちの世界でご馳走させてください。
たくさんの愛をありがとうございました。
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