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田んぼの除草

トロトロ層の破壊を止めれば下部のタネは眠ったままです。
冬水田んぼには草が生えないのはトロトロ層が冬の間に作られるからです

炭素分の藁を田んぼに返すことで微生物の餌になり 冬季湛水がトロトロ層を作り雑草の発芽を抑える

農薬を使わない雑草対策の理論

**http://www.hotarui.com/accountability/account01.htm **

(雑草対策-1)発芽の抑制、水田の水を深くする。(深水管理、早期湛水)
 湿性雑草は酸素がなければ発芽できませんので、水田の水を深くし、土中に酸素が届かないようにするだけで雑草の発芽を抑制することができます。

(雑草対策-2)発芽の抑制、水田の水の酸素量を少なくする。(有機肥料投入)
 有機肥料には水分中の酸素を消費する性質があります。この性質を利用して有機肥料を田んぼに投入し、水田の水に溶けている酸素を少なくすれば水を深くしなくても湿性雑草の種子発芽を抑制できます。

(雑草対策-3)発芽の抑制、田面をマルチで覆う。(紙マルチ、トロトロ層マルチ)
 種子で発芽する一年生の雑草は光を受け覚醒して発芽します。このため種子が潜伏する土中に光りが届かないよう、田面を紙や微粒な土砂(トロトロ層、後で解説)などのマルチ(被覆材)で覆えば、雑草の発芽を抑制できます。

(雑草対策-4)発芽活着の阻害、水田の水を深くする。(深水管理)
 植物の種子は水より比重が大きく水に沈みますが、発芽すると比重が水より小さくなります。そのため水田の水を深くすると、それだけ芽に大きな浮力が作用し、根が土に固定しようとする力(活着)が浮力により阻害されてしまいます。特に発芽したての芽は根が小さく活着力も弱いので、芽が水に浮いてしまうこともありますから、田んぼの水を深くするだけで雑草を抑制することができます。これは一年生雑草に有効です。

(雑草対策-5)発芽活着の阻害、発芽の根を腐らせる。(有機肥料投入)
 有機肥料を田んぼの水に投入すると有機酸という物質が発生します。この有機酸は発芽の根を腐食させる効果があり、一年生雑草を抑制できます。

(雑草対策-6)発芽成長の阻害、発芽を土に埋める(代かき、イトミミズ効果)
 田植え直前に田んぼの土を攪拌すると、雑草の芽は土に埋まり成長できなくなります。一年生雑草に有効です。

(雑草対策-7)発芽成長の阻害、水田水を濁らせる。(有機肥料投入、イトミミズ効果)
 種子で発芽する雑草は発芽エネルギーを小さな種子にしか頼ることができず、そしてそのエネルギーもすぐに使い果たすため、成長を持続するためには光が必要になってきます。そのため、水を濁らせ光から発芽を遮断できれば、ある程度の雑草抑制が期待できそうです。これも一年生雑草に有効です。

(雑草対策-8)成長雑草の除去、雑草を抜き取る(手取り、除草機による除草)
 成長した雑草は根をしっかりと土に張り巡らせているため、手取りや除草機などで除草します。これは一年生雑草に有効ですが、多年生雑草には逆に分株を勢いづかせる結果になることもあるようです。

(雑草対策-9)根茎の防除、水田の土を反転させる。(深耕起)
 根茎から発芽する雑草は根茎に多量の養分を備えているため、芽の成長にそれほど光を必要としません。こういった雑草は稲刈り後、田んぼの土を掘り起こして反転させ、根茎を冬の空気にさらすことで枯死させ防除する方法もあります。(多年生雑草対策)

 以上、9種類の「農薬を使わない雑草対策」について記してみました。これら対策の中には、十分に実績があるもの、実績は少ないが理論的には可能と考えられるもの、それぞれあります。また、どれかを行うことで他の対策にも相乗的に効果を与えたり、或いは支障を及ぼすものもあります。さらに、これらは雑草の生育過程それぞれの瞬間で効果を発揮するため、対策を施す時期も重要となってきます。

トロトロ層(とろとろそう)

水田の表層数cmにできる、文字どおりトロトロの粒子の細かい泥の層。米ヌカなどの有機物が水田の表面・表層に集中して入ると土ごと発酵が起こり、微生物や小動物(イトミミズ)が増殖・活性化してトロトロ層が形成される。土壌の粒子が粉々に細かくなるだけでなく、土壌中のミネラル成分、肥料成分が溶け出して、イネや微生物に利用されやすい状態になっているのも特徴。

トロトロ層の中では乳酸菌などが作り出す有機酸の濃度が高いこと、それに、雑草のタネがこの層の下に埋没しやすいことなどの理由で、抑草にも役立つ。有機稲作農家は草の少ない田を目指しトロトロ層を毎年少しずつ厚くすることに気を配るが、最近、滋賀県の中道唯幸さんはクズ大豆と一緒に、モミガラくん炭を大量施用(一〇a一〇五〇l)するとトロトロ層が一気に厚くなることに気づいたそうだ。炭の微生物活性化効果だろうか?

なお、トロトロ層から水分が抜けていくと、土は一転して団粒化が進む。表面はウサギの糞を敷き詰めたようなコロコロした状態で、その下の層はスポンジのように弾力性・保水性に富む。そのため水田の水が切れても長く水分を保ち、イネの根を乾燥から守る効果を発揮する。

このレポートも面白い

https://www.google.co.jp/amp/gamp.ameblo.jp/mocki/entry-11970918220.html

今年はパン箱で稲の苗を育てていました。育苗箱を使っての育苗がメインですが、手植えのハッピーヒルはパン箱での育苗です。
苗を使い終えたらそのまま水を張った状態でその後の経過を見ていました。
そこでコナギ、ホタルイ、ヒメミソハギ、カヤツリ、松藻などの水田雑草が元気に育ち始めました。
▼水面から大きく葉を出して育つコナギには花も咲いています。
この時にも少しのトロトロ層が出来ていました。
深さにして2~3cmでした。
イトミミズを探してみても1匹もいませんでした。

▼そして、現在ではものすごいトロトロ層が出来上がっています。

表面にできた凸凹と小さな無数の穴。

私はこれを田んぼで見たときに、通説の「イトミミズが土を噴出した穴」だと思っていました。

小さい田んぼとはいえ、憶測を巡らせるにはあまりにも広く、土は限りなく深く・・・

正直なところ、土の中で何が起こっているのか私にはわかりません。

世間一般の常識を目の前の現実に当てはめられるのかどうか?

その点、パン箱のような小さな世界で起きる現象はある程度の核心をつけると思うのです。

▼今ではコナギもほとんどがトロトロ層に埋もれてしまっています。

花とその後にできていた実(種)もすっかり埋もれています。

▼松藻もヒメミソハギもほとんどが埋もれています。

ホタルイだけは埋もれても関係なく当初の姿のまま立っています。

そして、種子を落とす準備をしています。

▼さて、トロトロ層はどこまでできているのでしょう?

手を入れると指先がパン箱の底に当たりました。

▼もはや、全層がトロトロです。

▼稲わらなどの有機物は完全にパン箱の底に敷かれた状態になっていました。

秋には稲わらなどの有機物が腐敗・発酵する際に出るガスがブクブクと音を立てて出ていましたが、

今はもう出ません。

私なりの結論ですが・・・

この「パン箱のトロトロ層」は有機物から出るガスで土を攪拌され出来上がったのだとほぼ確信しています。

なにしろ、イトミミズは全く見当たらないのですから・・・。

で、見た目は田んぼにもできていたトロトロ層となんら変わりはありません。

ということはイトミミズがいなくてもトロトロ層は出来るのではないか?

現在でのトロトロ層についての常識とされている「イトミミズによるもの」・・・それは

たまたまそこにイトミミズが存在していて、土を地表に吹き出していた様子が目にはいっただけに過ぎないのかも?

そう考えると、単にトロトロ層を作ろうと思えば・・・

秋に起こした田んぼを代掻きし、水を入れて冬期湛水すれば分厚いトロトロ層ができると思うのです。

その方がガスの発生による土の対流が起きやすいですから。

圃場の土質によっても結果は変わって来るのかもしれませんが・・・。

異論がある方がいらっしゃいましたら、違う観点からのお考えをどうかお聞かせください。

もしかしたらですが・・・

顕微鏡で見たら目に見えない程の微生物が活動し、トロトロ層を作り上げているのかもしれません。

▼冬期湛水実験はこのまま続けます。

とても楽しみなことは今の時点で2つあります。

それはコナギの発芽抑制効果と空中にある水稲の種子・ホタルイの種子の生存競争です。

※以上、私個人の考えによる記事でした。

http://www.ruralnet.or.jp/gn/201705/nakano.htm

動画
https://www.facebook.com/hideki.nakano.338/posts/1816945181966779

動画
https://www.facebook.com/shalomusui/posts/1614297598642193

https://www.google.co.jp/amp/gamp.ameblo.jp/mocki/entry-11970918220.html

とてもわかりやすい
http://www.hotarui.com/accountability/account01.htm

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