シネマ小波館 その8:ツッコミどころとエログロスプラッタシーンとアクションの波状攻撃『デッド寿司』(星3.4)

GYAO!で視聴(2015/8/9まで視聴可能)。
じつはGoogle Playで映画を漁ってるときにバカなタイトルだなぁと思って予告代わりに公開されてる冒頭を見たものの、ナレーションでの説明が続く冒頭に『おもしろくなさそうだなぁ』と判断して視聴には至らなかった。
でもツイッターで『アクションがキレッキレで面白いしGYAO!で無料配信されてるから観てみろwww』的なツイートを観て気になったのであらためて(GYAO!アプリを落としてまで)視聴。

いや、ごめんなさい。かってに冒頭で面白いなさそうとナメてすみませんでした。面白かったですwww

お話としては、父親の寿司職人修行(なぜかカラテ含む)についていけず家出し旅館の仲居として拾われた女が、板前&宿の客の製薬会社ご一行とトラブってなんだかしらんがカンフー対決に…ならまだしも、製薬会社を追放された元社員がどさくさに乱入し、恨みを晴らすべく持ち込んだイカゾンビ(自分の作った細胞蘇生薬で作られた)が旅館の寿司や刺身をゾンビ化してしまい大パニックに…という、自分であらすじをまとめててちょっとなに書いてんだかわからない内容。

たしかにアクションはキレッキレで楽しかったんだが、それ以上にエロ・グロ・ナンセンスの大洪水!
ノリは日本のコメディドラマを3.14倍くらい頭悪くしたような感じ(例:放屁ネタが二回も出てくる、細かすぎて伝わらない寿司ネタダジャレがそれなりの回数出てくる。しまいには『巨大イクラ軍艦巻き軍艦』なる戦艦が出てくる)なのでホントにどうしょうもねえんだが、テンポもよく、しかもどうしょさようもなさを畳みかけてくるのでツッコミが追いつかないwww

ただ、どうしようもない要素ばかりならアレなんだが、輪をかけて印象に残るのが、数々の微妙に頭のおかしそうな(ほめ言葉)スフラッタシーンだったりする。一例を挙げると…

・イカゾンビから逃げるカップル→カップルの女、イカゾンビに斬首→首が飛んで男とレロレロとキス→そこに突き刺さるイカゾンビ→女の首と男、串刺しに

・イクラの軍艦巻きゾンビに舌を喰われて悶絶する(ただし見た目的には軍艦のついたピンク色のゴムの棒をくわえてるようにしか見えない)秘書を見て男『ダンスを踊ってるみたいだ、胸もはだけてる…表情もセクシー』→そのうち寿司ゾンビの追い討ちを受けて女血まみれに→そしてついには頭部破裂

・女体盛り中に刺身ゾンビが女の体を食い始める→女体盛りされながら体中から血が吹き出る仲居→ついには体を突き破る

・男の顔の皮にイカゾンビと寿司ゾンビが食いつく→ついに皮が剥がれて顔の筋肉露出→女体盛り会場に乱入してしまいなぜか社長の側近に一本背負いを食らう

・寿司と寿司が交尾→交尾完了数秒後に大量の寿司ゾンビを出産→大量の寿司ゾンビに女喰われて骨だけに

…とか、そんな奇特なのばっかり!
中でももっともヒドい(ほめ言葉)と思ったのが、後半でマグロ頭のボス(!!!)が社長を追っかけるところ。
社長が逃げ込んだのが浴場で、お湯の中に身を潜めてたら、なぜか誰もいないと思って頭の悪そうな女が突然風呂に忍びこんでくる(つっこむのはまだ早い)。『こーんなところ誰かが覗いてたら訴えて地位を奪ってしまいにゃ死刑にしちゃうぞー♪』とか頭の悪いことを言いながら女がシャンプーしはじめると、そこにボスのマグロ人間が斧片手にガラガラっと侵入してきて、社長を斬首!飛び散る鮮血!その鮮血は女にも降りかかるワケだが、女はシャンプー中で目をつぶってるのでわからない上に『自動でシャワーが流れてるんだ!♪』とか嬉々として鮮血を浴び始末。しかもよく見ると斬首前と後のシーンのつながりが何回見てもおかしいというオマケ付き。
文字で書くと頭が悪いようにしか見えないが実際の画ヅラもものすごく頭が悪いので気にすることはない。ただこの画ヅラのヒドさがうっかり芸術的に見えてしまうのが罪作り。
どう考えてもこのヒドい画(改めてだがほめ言葉)を見せるためだけにこのシーンのシークエンスを考えたとしか思えない。だって、斬首される社長は前のシーンで側近に手錠をかけられてたのに、ご丁寧に(?)ボスのマグロ人間の斧でなぜか手錠の鎖が断ち切られたりするんだもの。初めて観たときには『(゚Д゚)ハァ…?』と思ったが、こういうことなのだ。多分。

ちなみに、スタッフロールの最後に『人喰い寿司は作り物かCGで、そのほかの食べ物もスタッフが全部おいしく(ry』という注意書きが出るが、ついてる英訳がアメリカ映画で出てくる注意書き『No Animals Harmed~』のパロディだったりするところとかがwww

あまりにもアクション以外の部分で楽しんでしまったが、アクションも前述のとおりかなりキレッキレ。なおかつそこにどうしようもなさ(例:酔拳2の竹アクションみたいな『浴衣の帯アクション』を披露してる傍らでくるくる回る全裸中年男性、寿司で作ったヌンチャク、乳をもんで夫婦合体攻撃)も混じってくるのでなんともいえない(ほめ言葉)雰囲気。しかもブルース・リー的なキメ顔完備である。

星的には5つ中3.4くらいだろうか。エログロ含むので万人には勧められないが、エログロが大丈夫な人なら楽しく観られると思う。シラフで観てもおもしろいが、ある程度の人数で、酒でもかっくらいながら見るとさらに楽しいかも。

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