マスカスタマイゼーションの定義

マスカスタマイゼーション(Mass Customization)とは、「マスプロダクション(大量生産)」×「カスタマイゼーション(受注生産)」をまとめたもので、いろいろな業界に展開されていますが、僕が印刷業として関わる部分でいくと「WEBを起点に受発注を自動化し、デジタルプリントで製造することで、1個から大量生産と同程度のコストと価格で提供し価値を提供する」ことです。

「マスプロダクション(大量生産)」のメリット

大量に仕入れることで、商品原価を軽減し、製造については各工程をラインでつなげてそれぞれの工程を部分最適化することで、製造効率を高め製造にまつわるコストや人件費、ロス率を軽減し削減します。
これまでのコンベンショナルな印刷方式で適用されることが多く、馬力のある製造方式で、小回りは聞かないけれど、大量な商品製造に向いています。

「カスタマイゼーション(受注生産)」のメリット

1個からお客さんの仕様にあわせて製造することで、お客さん側での在庫リスクを持つことがありません。また要望に応じて細かい仕様変更ができるため、大量生産では対応できない付加価値が付けられます。

マスカスタマイゼーションに対応する設備の考え方

普通に考えれば相反する考え方をもっている「マスプロダクション(大量生産)」×「カスタマイゼーション(受注生産)」を実現するためには、受発注の自動化と製造工程のシステム化が必要になります。
印刷工場においては、デジタルプリンターが普及して、設備自体は1個から製造することがこの20年で急速に進んでいます。デジタルプリンターも数年前では考えられないほど、小型・高速化しています。

デジタルプリンターも小型〜中型〜大型高速機と様々なラインナップがあり、世界の国々や産業により設備投資の考え方はかなり様子が違っています。
デジタルテキスタイルの世界では、ヨーロッパでは比較的大型高速機を導入して、旧来の印刷方法の置き換えを狙う工場が多く、日本では小型・中型の機械を複数台並列にならべ故障やメンテナンスなどの停止リスクを抑えながら、多様な要望に答えるような設備の投資を行う工場が多い印象です。

受発注から製造までをユニット化しシステム化する

印刷現場にデジタル機プリンターが導入された現在では、マスカスタマーゼーションサービスを展開するには受発注の自動化と印刷現場のシステム化が大切になり、それぞれの工程をユニット化し、サプライチェーンすべてをデジタライゼーションする必要があります。

そのあたりを今後書いていけたらと思っています。

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