見出し画像

石川県かほく市の二口製紐(せいちゅう)さんの平ゴムは毎日の生活にかかせない

石川県のかほく市には製紐工場が集まっていて、いつもInstagramにもいろんな商品が紹介されている株式会社二口製紐さんに行ってきました。

専務の二口さんに案内してもらいました。一番の主力は細幅の織物で作る上着やズボン用のウエスト用の平ゴムです。
伸び縮みする細幅の織物を使うゴムも真っ白な平ゴムから、カラー糸やラメ糸で作った丸ゴムも新商品開発で最近ではハンドメイド作家の人にも人気が出てきていて、マクラメ編みにも使いやすいと評判です。

工場の中には所狭しと織機が並んでいます。
いわゆる幅が110センチのシングル幅150センチのダブル幅の広い織物とは違い一台の織機で複数本作れる細幅の平ゴムを作っています。

今回は、ひらくPCバックのプロデュースをしているブロガーのいしたにさんと、文具王といきました。いろんな商品開発の経験もある2人といったので多方面な話で盛り上がりました。

細幅といっても織物なので経糸(たていと)は必要なのでとても手間のかかる作業になります。

その経糸の中にゴムを織り込んで行きゴム紐が出来上がります。
織り込む密度と間隔を変えることで、高密度で耐久性のある平ゴムから、値段を抑えた消耗品用のゴムなどにも対応しているようです。
スローで撮影した動画でもスローに見えないスピードです。

幅が5センチを超えるまゴムを作るときには、これまでの経糸を1巻ずつ巻き取るのではなくテンションを均一にかけるのが難しいので、ボビンに巻いてテンションを均一にかける方法で作っていました。

最近広い幅の平ゴムは女性向けのハイウエストで脚を長く見せるようなズボンに使われることが急増してるようです。
他社ではなかなか作れない商品でもあります。

水泳の帽子や手芸用にカラフルなものもあるので色とりどりの糸であふれていました。
あーこれ持ってる!とかあの帽子の!みたいなのが続きます。

水泳などは塩素に強くないといけないのでナイロンを使ったり素材を変えています。
そして最後には仕上げとして樹脂コーティングをして、硬いゴムや柔らかいゴムにするなど風合いを調整して仕上げます。

織物工場の紙管はカラフルで可愛いです

機械の注意書きもなんだかいい感じ

こうして出来上がった商品は全て検針機がかけられ、丁寧に巻き取られ商品になって送り出されます。

縫製工場などでは作業する時に巻いてあると解反しないといけなく手間がかかるので専用に箱入れして納品することも多いようです

出来上がった商品を見たらこんなに多くの工程がかかりながら完成するのを知って感慨深くなりました。

台車の持ち手もゴム紐でまかれていて力も入りやすいし冷たくなくてすごい良さそうでした。工場のいたるところにアイデアがありました。

平ゴムって普段は目につかないけど、用途によって天然ゴムのようにもどり(キックバック)の強いものやウレタンゴムのようにジワリと戻るもの、樹脂の硬さや柔らかさ、織りの密度によって、用途によって数多くの品種を作っていて驚きの連続でした。

株式会社二口製紐さんありがとうございました!

株式会社二口製紐さんHP

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?